コンパクトカーがおもしろい

トヨタ ヴィッツから始まり昨年末の三菱 コルトまで、国産各社のコンパクトカーが勢ぞろいした。
もともとコンパクトカー大好きのYasとしては喜ばしい限りだが、ここで各社のコンパクトカーを独断と偏見で総批評!

《最近のコンパクトカーの特徴》

@かつてのベーシックカーとは一味違う

今までベーシックカーと呼ばれていたこれらのクルマは、メーカーのボトムに位置する最も安いクルマ(安っぽい、貧乏くさい、商用車っぽい)といったイメージが先行していたもの。もしも、お金さえあれば1ランクでも2ランクでも上のクルマを買うのに〜というような肩身の狭い印象が強かった。もしくは、クルマの欠かせない地方で女性を中心にセカンドカーとして使われる場合が多く、ちゃんとした用事にはファーストカーがあるよ、といった代替え的な要素が強い一面も持っていた。
最近のコンパクトカーは、これらの役割を軽自動車にあけ渡してもう一皮成長した感がある。これ一台で充分な機能は果たすことはもちろんとして、あくまでも小さいことを売りにしたクルマ、あえてこのサイズを選択しました、といった主張が感じられるようになった。

A主流は大容量化
全項でもふれたように、これ一台ですべての要をこなすために、多くのコンパクトカーが大容量化の傾向にある。具体的には車高を高めにとり、ややアップライトぎみの着座姿勢をとることで、床面積に余裕を持たせたクルマが多い。また、かつてはこの手のクルマは3ドアハッチが主流だったけど、乗降しやすい5ドアが主流になった。売れ筋も5ドアで3ドアのモデルが削られている車種も多数ある。このあたりはかつてのミニミニバンブームの影響大。
個人的には、コンパクトカーをスポーティに乗りこなすのが好きなだけに、ちょっと家庭的に見える5ドアよりは3ドアの方がカッコイイと思うんだけどマーチもヴィッツも3ドア版はあまり売れていないみたい。

B火付け役は輸入車から
コンパクトカーなんて言葉を最初に耳にしたのは、メルセデス Aクラスやオペル ヴィータあたりからではないだろうか。もともとコンパクトカーの市民権を得てきた欧州勢だけにいいクルマも多い。
日本には軽自動車という高い技術力を誇るジャンルが存在しながら、昨今のコンパクトカーブームの火付け役は欧州からとは、ちょっとお粗末な感じもするが。

《主なコンパクトカー》
主なコンパクトカーを年代別に紹介。
年代別に並べるとよく分かるのだが、やはり発信源は欧州勢から。そして、企業体力があり、新車攻勢が得意なトヨタ、ホンダと続くのが良く分かる。
鍵カッコ内はデビュー年、カッコ内は(全長×全幅×全高)です。


 
オペル ヴィータ

[H7〜H13年] (3740mm×1610mm×1440mm)

日本におけるオペル最大のヒット車。
オシャレなコンパクトというイメージを作り上げたことでは重要な一台でもある。
女性的な外観とは裏腹に頑固でまじめなインテリアはドイツ車そのもの。
最近モデルチェンジした二代目はあまりパッとせず。
  

 
メルセデス・ベンツ Aクラス

[H10年日本発売] (3575mm×1719mm×1578mm)

小さいことがアドバンテージで有ることをこれほど強調したクルマは少ないだろう。このクルマの衝突実験シーンはもう見飽きたというくらいテレビに登場してきた。小さい=安全から入るメーカーの姿勢は日本のメーカーにも見習ってもらいたい。
メルセデス初のFFとあってか、独特の二重フロアや燃料電池車への布石などいろいろと理屈っぽいクルマですが、クルマの出来は決して誉められたものではないようです。でも、持ち前のブランド力で普通のコンパクトカーの2倍の価格で売れまくってしまうという恐ろしいクルマ。しかし、小さい=安いというコンパクトカーの固定概念を崩した功績は大きい。
  

 
プジョー 206

[H11年日本発売] (3835mm×1670mm×1440mm)

個人的には最も大好きなコンパクトカー。Miniを購入する際に最後まで悩まされたクルマだ。
この個性的なエクステリアに軽やかな足回り。3ドア、5ドア、ホットハッチにオープンとコンパクトカーの楽しい部分が全部詰まったクルマで、これぞコンパクトカーのお手本といったところ。やっぱりこういうクルマを造らせるとラテン系は上手い。
残念なのは価格がちょっと割高かなというところ。でもこの価格を払う価値は十分にあり。
  

 
トヨタ ヴィッツ

[H11年] (3640mm×1660mm×1500mm)

コンパクトカーとしては結構いい線いっていると思う。でも、哀しいかなこのクルマのデザインがトヨタのどのクルマの系列にもつながる事が出来ず、単なる突然変異のヒット車となってしまっているのが非常に残念。このあたりは前述のプジョーやメルセデスを見ればその違いは一目瞭然なのだ。高い技術力を誇るトヨタだけに、そのブランドイメージの育成にも力を注いで欲しいところだ。
それと、あまりにも多い兄弟車がこのクルマの魅力を薄めてしまっている。やっぱり、トヨタは売れれば何でもありか、と感じてしまう。
  

 
ホンダ フィット

[H13年] (3830mm×1675mm×1525mm)

ご存知、昨年度販売台数No1のクルマ。
あのオレンジ色のインジケータやどこから見てもホンダちっくな外観はヴィッツとは正反対のアプローチ。
でも、個人的にはこのクルマ、コンパクトカーというよりはむしろミニバンのジャンルに入れたくなってしまう。ホンダが未来のコンパクトはミニバンルックだ、という提案ならばそれはそれで良いのだが...
  

 
日産 マーチ

[H14年] (3695mm×1660mm×1525mm)

マーチは日本では珍しいモデルサイクルの長いクルマで、一つのモデルが約10年は作られる。すなわち10年間色あせないデザインがなされている訳で、そういった理由からも長く乗るクルマとしてマーチはお勧めできる。
先代の印象を上手く残しながらも随所に新鮮さもあるこのデザインは秀逸だ。最近の日産のデザイン力は、当たりだとホントに世界一。(プリメーラ、スカイラインなどは当たり。もちろんはずれ車もあるよ。)
弱点は、男の子にはちょっと引いてしまう可愛いところ。今後はダークブラウンなどちょっと男性向けの色も用意してもらえるといいかも。
  

 
マツダ デミオ

[H14年] (3925mm×1680mm×1530mm)

先代のイメージをそのままに引き継いだモデルチェンジの手法は、まるで最近モデルチェンジしたVWポロあたりを彷彿させる。もともとマツダはゴルフをお手本にファミリアを造ったりとドイツ風な真面目なところがあるメーカーだ。
それはそれとして良いことなのだが、モデルチェンジしたばかりなのにマーチやヴィッツよりも古臭そうに見えてしまうのは、強力なライバルの少なかった初代デビュー時と違い、苦しい戦いを強いられるのは必至だろう。
  

 
三菱 コルト

[H14年] (3870mm×1680mm×1550mm)

2001年東京モーターショーに出品されていたCZ3やCZ2は、かなりカッコ良かったので、このコルトのデザインにはちょっと期待はずれ。そればかりか、CZ3のデザインはトヨタのイストにパクられて大ヒットとなり、なんとなく不吉な予感(新生三菱というとかつてのチャレンジャーやエアトレックを思い浮かべます。)がしましたが、このコルトは新車効果もあり、とりあえず幸先は良いようで一安心しました。(やっぱり三菱やマツダなど最近旗色の悪い国産勢には、ついつい心の中ではガンバッテと応援してしまうのです(^^)
次期メルセデス Aクラスのベース車となるためか、妙にAクラスに似ているのが気になるところ。まぁ、2分の1の価格でAクラスが買えると思えばいいのかな。
クルマの内容については、最後発のデビューとあって、今までのクルマのネガを潰し尽くした感があり出来は良さそうだけど、その分没個性。やっぱり、あまりオススメできないなぁ。
  
その他には、ダイハツ ストーリア,YRVなんかも結構面白いクルマだが、あまり街で見かける機会も少なく、また存在感が薄いのが難点。もう少し主張が欲しいところだ。
ダイハツ ミラ・ジーノ1000やスズキ ワゴンRソリオ,スイフトは排気量的にはコンパクトクラスだがその中身は軽自動車大盛りという感じで、これらを購入するなら価格的にも軽自動車を選択するのが筋。
また、唯一このカテゴリーにエントリーされていないスバルには、かつてジャスティという4WDスモールが有ったのだが、これが今のスバルのキャラクターで復活してくれればとてもおもしろいと思う。
輸入車勢は、本場だけに選び放題。フォルクスワーゲンからはポロやルポ、ルノー トゥインゴ,ルーテシア、プジョー 106、フィアット プントなどなど。この中でも今後伸びる分野としては、ニューミニやアルファロメオ147などのプレミアムコンパクト&スポーツ。並行ものでしか購入出来ないがランチア イプシロンもオススメの一台だ。

《Yasが選ぶオススメ コンパクトカー ベスト3》
ここで結論として、私自身がオススメするコンパクトカー ベスト3を紹介。
   1位 トヨタ ヴィッツ
   2位 プジョー 206
   3位 日産 マーチ
「小さいことはいいこと、楽しいこと」をテーマに選択してみました。価格を厭わなければ、迷わずアルファ147あたりを選んでしまいそうになりますが、ここではクルマの価格もある程度考慮した上での選択です。このクラスのクルマを選ぶ場合、クルマの値段ってやっぱり大切な要素になると思いますので。




4 Jan 2003