トヨタ[メーカー別Yas流分析]

今回はYasの独断と偏見でメーカーについていろいろと分析。まず第一弾は、日本のトップメーカー、トヨタについてあれこれと語ってみました。

とにかく車種が多いのだ
まずは販売店とその取扱車種について見てみよう。
実際、こんなにもたくさんの車種があるのかとあらためてびっくり!
トヨタには5つの販売店があり、それぞれの販売店がほぼフルラインナップに近いクルマを取り揃えている。その取扱車種は約50車種あり、おそらく単一ブランドのメーカーでは世界一の車種を扱っていると思う。
ちなみに日産が2販売店27車種、ホンダが3販売店25車種、三菱が2販売店17車種、マツダが3販売店19車種で、数においては圧倒的なのである。

 《トヨタの販売店とその取扱車種》

店舗名

トヨタ店
(13車種)

カローラ店
(12車種)

トヨペット店
(12車種)

ネッツ店
(12車種)

ビスタ店
(13車種)
コンパクトカー   デュエット プラッツ ヴィッツ
プラッツ
ラウム
 
セダン系 カリーナ
カルディナ
ブレビス
クラウン
セルシオ
センチュリー
カローラ
カムリ
ウィンダム
コロナ・プレミオ
カルディナ
マークU
プログレ
セルシオ
アレックス
アルテッツア
チェイサー
アリスト
ビスタ
ヴェロッサ
プロナード
アリスト
ミニバン系 ガイア ファンカーゴ
カローラ・スパシオ
ナディア
イプサム
オーパ
bB ファンカーゴ
イプサム
1BOX系 エスティマ エスティマ
タウンエースノア
ハイエース ライトエースノア
グランビア
スパーキー
レジアス
クロカン系 ハイラックス
ランドクルーザー
メガクルーザー
RAV4 キャミ
ハリアー
RAV4 クルーガーV
ランドクルーザープラド
スポーツカー他 ソアラ
プリウス
セリカ
スープラ
ソアラ
MR-S MR-S
WiLL Vi
WiLL VS
 ※青字は複数店舗で併売されている車種。

最近雑誌で読んだ記事によると、bBはCADなどコンピュータ技術を駆使して開発され、約1年で開発させる事が出来たそうだ。
これはエンジンやシャーシを流用した兄弟車ならば、今までの2、3倍の数のクルマを開発するキャパシティは十分に持っていることになる。
最近のトヨタはヴェロッサやブレビス、ヴィッツ兄弟車など他メーカーをはるかに上回るピッチで新型車を世に送り出している事も納得がいくと思う。

カローラやマークU、クラウンなど基幹車種はじっくり作りこみ、抑えるところは抑えておきながら、bBやイプサムなど流行にいち早く動き対応する能力、さらにはプリウスやWiLL Viで新しい試みも忘れない。まさに死角なしといったトヨタの戦略には脱帽してしまう。


物真似大好き? これでは世界のトップになれない
トヨタ車のデザインは物真似が多い。
古いところでは、マツダの赤いファミリアがヒットするとそれに合わせてカローラU、コルサ、ターセル三兄弟を出したり、最近ではホンダのミニバンが流行るとそっくりさんを登場させて対抗する。そして、セルシオを始めプログレ、マークUなどの高級車は、メルセデスの築き上げた高級車のイメージをそっくりもらいうける。この外にも日本車、輸入車を問わずパクリは数えきれない程あるのだ。おそらくトヨタ車のデザインの3分の1くらいはパクリだろう。
本ホームページの「そっくりさんいらっしゃい!」のコーナーでもトヨタ車の登場が圧倒的に多い。

はっきりいって、物真似ではオリジナルを超える事は出来ない。仮にトヨタの強力な販売力でそこそこ売ることが出来ても、業界トップメーカーがこんなことじゃ恥ずかしい限りである。
トップのトヨタがこんな事で飯を食っているので、続く他社も同様な有様。日本の自動車メーカーはおしなべて物真似好きになってしまった。


ヒーロー不在?
「あなたの中でトヨタ車といえば?」と聞かれたとき、どんなクルマを想像しますか?
カローラ、マークUそれともイプサムやランクル。スポーティなクルマですか、高級なクルマですか。
いろんなクルマが売れているので、十人十色いろいろな意見があると思うけど、一言でトヨタ車と言われてもそのイメージが掴みにくい。
この事は、これから先トヨタというひとつのブランドをみる上でたいへん重要な問題だと思う。
ヒーローのいない優勝チームみたいなものである。阪神のバース(古いな)や横浜の大魔人など、記憶に残り続けるものが今のトヨタには欠けているのだ。
たくさんのクルマを売ってナンバーワンメーカーに輝いても、いまひとつ盛り上がりにかける思いがあるのは私だけだろうか。

英国にロールスロイスという高級自動車メーカーがある。かつては最新の技術を駆使して世界最先端のクルマを作っていたメーカーだが、先端技術〜高価〜高級というクルマ作りを続けた結果、経営状態が悪化しついには他自動車メーカーの傘下に下ることになる。
RR社が身売りをした時、そのブランド名欲しさに多くのメーカーからのオファーがあったと聞く。もちろんこの時のRR社には、他社が欲しがる先端技術など持ち合わせているはずもなく、まさにブランド名欲しさである。同じ英国のMiniに関してBMWが固執したのも同例だ。
現在、他社が羨ましがる最先端技術を持っているトヨタだが、技術なんてものはいずれは追いつき追い越されてしまうものである。既にトヨタが誇る品質技術について、欧州各社は追随しつつある。そしてRR社の例のごとく、明日は我が身となるとも限らないのである。その時、トヨタにオファーが来るのであろうか。


販売力は日本一!
トヨタの強い味方。それが販売店(ディーラー)なのだ。
他社のディーラーに比べるととにかく商売熱心。気になるクルマをちょっと調査しようとディーラーに足を運ぶと、即見積り〜下取り査定までされてしまう始末。挙句の果てには家まで押しかけて来る有様。はっきりいって営業マンの売り込みプレッシャー度は日産、ホンダの比じゃない。もちろん指名買いの多い輸入車ディーラーなんて問題外だ。
更にアフターケアも万全で、クルマは他から買ったとしても、メンテナンス関係は面倒見てもらいたいくらいサービス体制は万全なのだ。(車検のたびに買い替えのプレッシャーをかけて来るのは、ちょっとしんどいけど...)


結論〜クルマ好きというよりも商売上手
おそらくトヨタのハードウエア(技術力[性能、品質、価格の安さなど])は、世界一ではないだろうか。特に品質などにおいてはメルセデスやBMWの比ではないと思う。
しかし、ソフトウエア(デザインを始め乗り味、ブランド力など)は、レベルが低いというか全く存在していないと言っていい状況だ。
食べ物に例えると、安くて栄養価も高く健康に良い食べ物。でも、これといった味は無くカロリーメイトみたいな食べ物。中華料理やイタリア料理、日本料理など何か訴えるべき個性は何もないのだ。(ちょっと言いすぎかな。)
今まで、売れる事ばかりに熱心で、クルマを文化的に育てる事が出来なかったツケがきてるのではなかろうか。
ホンダが売れればホンダ風、ベンツが良ければベンツ風とそのクルマ作りに対するこだわり=ポリシーが薄く、トヨタ風と言われてもピンと来るものがないのだ。
実はトヨタ風って、売れそう風?なのがトヨタ風なんだなと最近は感じます。


これからはブランドイメージの確立が必須
これから先、トヨタが世界の自動車メーカーの一員として生き残って行くためには、やはりそのブランド力の強化が必要だろう。
来年はF1に参戦して欧州での新しいイメージ作りを始めるようだが、日本においてはまずその多すぎる車種を整理する必要があると思う。
ここで問題になるのは、これだけ多くの車種で、ひとつのブランドイメージを作り上げること自体に無理があるのではないだろうか。欧州の各メーカーはトヨタの販売店ひとつ分くらいしか車種を持っていないので、イメージ作りは比較的たやすいが、ここまで車種が多いと収集がつかない。
例を上げると、「私はメルセデスに乗ってるよ」とか「ルノーを持ってるよ」というと、大体どんなクルマに乗っているか想像つくけど、「私はトヨタに乗ってるよ。」と言われても、具体的な車名まで言われなければどんなクルマかすら想像がつかない。クラウンやイプサム、Bbなどデザインやイメージに一貫性が無いクルマが同じ看板のもとで共存してるのだから。

そこでひとつ提案として、各販売店毎にクルマのブランドを変えたらいかがでしょうか。好例としてイタリアのフィアットグループは、一般大衆車=フィアット、スポーツ車=アルファロメオ、高級車=ランチアと同じグループ内でブランドのすみ分けをしています。
トヨタに匹敵するくらい多くの車種をもつアメリカのビッグ3各社も、それぞれにいろいろなブランドをもっています。(例えばGMはシボレー、キャデラック、ポンテアック、オールズモビル、サターンなど多数のプランドによってイメージを振り分けている。)
幸いトヨタにはアメリカ向けのレグサスというブランドがあるので、トヨペット店あたりの車種をすべてレグサスブランドにして高級車専門チャンネルにするなんておもしろいと思うんだけど...

まあ、クルマを所有している人のほとんどが、それほどクルマに対してこだわりを持っている訳では無いし、安くて壊れなくてサービス満点とくりゃあ、やはりトヨタ車を選択する確立は高い。そういう意味においては、日本でのトヨタの天下はまず安泰だろう。
近々トヨタは、北欧以外に欧州にも本格進出し始める。そして、ある程度の結果を残すであろう。更に、トヨタの成功によってその商売方法(あえてクルマ作りとは言わない)が世界に大きな影響を及ぼす事になるであろう。現にメルセデスやフォルクスワーゲンの商売方法はトヨタを始めとした日本的なものに変わりつつあるのだから。
このことは私のようにクルマにこだわりを持って接している者にしてみれば少し寂しい思いがするのだ。


さんざん悪口を言ったけど、世界一の自動車メーカーになって欲しいという愛の鞭ということで許して!
そんな中でもお気に入りのトヨタ車たちを紹介します。

《お気に入りのトヨタ車》
初代 カリーナED
このスタイリングを始めて見たときは、ものすごく衝撃的だった。
スポーツ4ドアハードトップという(世界にも通用する?)日本独自のジャンルを築いた誇るべきクルマだ。
昨今の背高ミニバンブームの最中、低くて狭いクルマは悪だという風潮が強まり、モデル廃止に追い込まれてしまったのは誠に残念。十人十色、こういうクルマも選択出来ることはいいことだと思うのだが。

初代 RAV4
ここでいうRAV4は3ドアハッチに限ります。チョロQのような愛らしいキャラクターは好感が持てます。しかも、かわいいクルマでありながら女性専用っぽくないところが日本車ばなれしています。
5ドアはホンダCRーVのヒットを横目で見ながら急造されたクルマで、本来このクルマの持つ魅力を台無しにしてしまった。

初代 エスティマ
卵型のシンプルなエクステリアに斬新なインテリア。始めてこのクルマのハンドルを握ったときは、まるで未来から来たクルマを運転しているような気分だった。
多人数乗りでありながら商用車の臭いのしないクルマは、このクルマが始めて。
あのトヨタからこんなクルマが生まれるなんてびっくり。

ハリアー
とにかくかっこいいの一言。ライオンのCMも決まっていた!
トヨタは、ライバルメーカーに商売根性向きだしで作るクルマよりも、このハリアーやプリウスのように市場に対して新しい提案を試みるようなときの方が、いいクルマが生まれてくる場合が多い。
これはひとえにトヨタが実力の持ち主である証拠なのだ。




19 Aug 2001