HI-LIGHT初の演奏旅行(ビータ)の様子をお伝えします。(Text By Mico)
<Informationに戻る>
|
1日目 (2001.6.23) |
大きな看板 |
6/23(土)の夜、 静岡県袋井市のライブハウス「マムゼル」にて、2ステージ、計15曲を演奏。うち初演のものが3曲も。度胸あるでしょう?企画・集客では「ブルーノーツ・ジャズ・オーケストラ」に全面的にお世話になり、運営ではお店(マムゼル)のご厚意に甘えた次第。 |
|
さて、今宵のテーマは我々「ハイライト・オールスターズ」の「濃〜い」部分をたっぷりとお聴かせすること。「曲数多め、ソリスト多め、ソロ長め、カデンツァ長め、MCやりたい放題」の設定で、ラーメンのオーダーなら、「太麺大盛、油多め、チャーシュー追加、煮玉子入り、きざみネギ乗せ放題」の状態か。そうそう、4月の日比谷公園ライブ同様、今回もギターの酒井君が加入、一段とゴージャスな味わいとなった。 |
おしゃれな店の入口 |
開場と共に沢山のお客様 |
かくのごとく、(筆者を除き?)目立ちたがり屋揃いの当バンドにとっては、間違いなく「燃え上がる」パターンが、今思えば巧みに仕掛けられていたのだ。これに加えて、開演同時に満員として下さったお客さまの熱気(感謝!!)、さらには「ブルーノーツ」の乱入と相俟って、会場は超・盛り上がりの世界へと突入。 |
|
1曲目の「ダウン・バイ・ザ・リバーサイド」から「濃さ」が炸裂。これはトランペット5人のソロ・バトルが展開されるというもの。それぞれの強い個性が宙に弾ける。続いて 34 Was Sweetness、トロンボーン川松が甘く切なく歌うバラードを、ここ袋井にて初演。初演モノをたどっていこう。あとの2つも個性尊重(丸出し)のフィーチャリング・バラード。Goodbye Pork Pie Hat、こちらは「半地元」(浜松在住時代はブルーノーツに在席)のトロンボーン川上が大人の哀愁込めて唄う。そして Blue in Green、トランペット(フリューゲル・ホーン)村田がどこまでもリリカルに奏でる。 |
15人のホーン炸裂 |
名MCも絶好調 |
さて、第2ステージの中盤から終盤にかけ、いよいよブルーノーツの乱入タイム。Night & Day、Honker’s Break、 Groove Merchant、 Basie’s Back In Town という4ビート/ジャンプ系の4曲に、ブルーノーツから刺客のソリスト達が次々に到来。流石に腕の立つ者揃いで、ハイライト危うし!?しからば、ハイライト側も、大阪から帰ってきたメンバー「ロメオ・田村」のサックスを加えて迎え撃つとの態勢で、火花飛び散るバトルを展開。「何でもあり」の仁義なき戦いは続く。何を思ったか武器(楽器)を棄て、奇声を発しての「スキャット」攻撃に及ぶ輩も出る始末・・・。幸い怪我人も無く、両陣営は和睦の時を迎える。 |
|
コンサートの締めはスローな名曲「ジャダ」。ハイライト独特の「タラコくちびる」のような分厚いサウンドとハーモニーの上に、この日に向け数々の調整を行ない、今さわやかに今日の業(わざ)をなし終えようとする川上のトロンボーンが乗っかる。メンバーも、聴衆も、気持ちがひとつになる。 |
店内は音の洪水! |
|
(エピローグ) 袋井公演終了後、浜松市内に移動。打上げと翌日の浜松公演前夜祭を兼ね、「牛角」(焼肉屋)でブルーノーツの諸氏と会食。和やかなムードの中にも、明日の対決を控えて早くも火花パチパチ、煙モクモク。これには網の上に置かれたスライス肉からだけでなく、我々の内奥から発せられる「何か」も混じっているようだ。戦いの狼煙(のろし)は今あげられた。 ☆2日目へ続く |
|
|
2日目(2001.6.24) |
| 2日目 6月24日 (プロローグ) ホテルでの目覚めは爽やか、かつ気合も十分。決戦を前に、はやる心を静めてリラックスしようと、トランペットからはコンマス兼務の杉山、サックスからはバリトン村上ほか2名が、駅近くの「浜松市楽器博物館」へ見物に行き、そこでどっぷりハマる。アドルフ・サックス氏が発明した当時のサックスなど、古〜い楽器に見とれ、またその楽器による演奏テープに聞き惚れ、思わず「時」を忘れる。いかん! 集合時刻に遅れる!後ろ髪を引かれる思いで、入口近くのミュージアム・ショップを覗くと、何と今そこに到着したばかりだというトロンボーン内田がいるではないか(彼には中を見学する時間はもはや無い)。もしや不吉な前兆では? 今日のステージのどこかで、トランペットかサックスが飛び出し、トロンボーンが出遅れるのか・・・。 |
|
|
浜松「ライオン」でのリハーサルは正午に始まり快調に進む。外は今年1番の猛暑で、30度をとうに超えている。今日のジョイント・コンサートでは、限られた時間(55分)の中で全てを凝縮せねばならない。「曲短め、ソロも短め、2〜3曲ツナギで時間節約」との工夫もした。料理でいえば「ミニ懐石」の世界か。昨日とは違う持って行きかたが求められる。 本日のメニューは7曲。うち4曲はアルト・サックス藤井の作曲ないし編曲だ。斬新キテレツな無国籍料理を、舌も耳も肥えた浜松のお客さまがたに提供しようではないか。 |
|
|
1曲目は Soul Station。野人(やじん)テナー御子柴向けに藤井がアレンジした「濃〜い」ナンバー。ここ浜松で初演を迎え、野人の魂が叫ぶ。 次の Ms.BC は憂いを含んだ(ちょっと暗めの)アップテンポな曲。ソリスト達がそれぞれに違った持ち味を十分に発揮する。 And That’s That はカウント・ベーシー・オーケストラからのナンバーで、手慣れた演奏に、お客さまもつかのまの安息。 |
|
聴衆はたちまちアフリカのサバンナに連れて行かれる。うなぎ屋オーナー・シェフ(本当です!)のトランペット佐藤のソロも、本場浜松に来てひときわ「ヌメッ」と光る。客席を見ると、バス・トロンボーン小島の学生(ハイソ)時代の同輩で浜松在住の、鈴木氏(ベース)、土屋氏(トロンボーン)が暖かいまなざしと、熱い「イェ〜イ」コールを送ってくれている。 |
|
|
続いては「キャラバン」。みんなが知ってるこの名曲を「をどろをどろしき」ムードでお届けする。MCとしてもすっかりお馴染み、松本のテナーが堰(せき)を切ったように吠え、コンマス杉山もこの時ばかりは自らのトランペット・ソロに没頭する (MCやコンマスは、オン・ステージ中も常にメンバー全員の様子や進行に気を配る)。 バンマス兼ドラマー吉家とバンドとの「掛け合い」部分もキマる (バンマスは演奏会後の宴会で気を遣う)。 |
|
|
さて、Lover Man。栗山のベースが先導するこのドラマチックなバラードを、自らのペンとアルトにゆだねた藤井が情感たっぷりと歌い上げる。 最後は「明日に架ける橋」。S&Gのポップスが調理人藤井の手にかかり、聴衆を北・中・南米の旅へと目まぐるしく誘(いざな)う。ニューヨーク42丁目/ブロードウェイ交差点の喧騒から飛び立ったと思いきや、キューバに立ち寄り、ブラジルはリオのカーニバルを覗いて、ガラパゴス諸島に10分ほどでたどり着くという豪華版。 トランペット矢島のウルトラ・ハイ・ノートが空をつんざく。 トロンボーン内田のソロもタイミング良く入って暴れる (今朝の楽器博物館でのことは杞憂であった)。 ソロにサポートに随所で活躍、浅野(巧みの神)のピアノも有終の美を飾る。 |
BNとリーダー原田さん |
このようにして第1部は無事終了。 休憩をはさみ、第2部「ブルーノーツ」のステージが始まる。 ううう・・・上手い!! 音のひとつひとつを大事にする哲学が良く伝わってくる。 1曲目の Ya Gatta Try Harder では、「ハイライト」のトランペット山内がソロで乱入したい気持ち(こちらでは彼の十八番でもある)をぐっと抑え、メンバー皆なとともに聴き入っていた。 |
|
「ブルーノーツ」と「ハイライト」とは対照的だ。理科系ぞろいで「一糸乱れぬ」サウンド・ワークを提供するブルーノーツ。文科系が大半で「一糸まとわぬ」パフォーマンスをぶちかますハイライト・・・。 ちょっと待った! このあと、両方から半分ずつメンバーを持ってきての「混成バンドA・B」の演奏があるじゃないか! 大丈夫かな? 「あんこ玉入りコンソメスープ」みたいにはならないかな? |
お酒が大好きBN SAX陣 |
|
Aバンドは Imressions、うん、いい味出ている。 Bバンドは Back Bone、イントロのアルト・バトルでハイライトの山下が若鮎のごとく飛び跳ね、中盤では同じくトロンボーン阿部が甘いトーンで渋くソロをキメる。 そして、ついには40人からなるA・Bバンド合同での Take The A Train、 定員や定時運行など無視した超満員列車だ。 ダメ押しに、自然発生した「蛍の光」。 とにもかくにも、コンサートは大盛況であった。 |
|
気合いの入るBNホーン |
(おまけ) 戦い済んで、日は暮れようとする中、ブルーノーツ/ハイライトの合同打上げパーティーを引続き「ライオン」の一角で行なう。兄弟愛にも似た「友情」が一段と深まった。実際、顔兄弟、頭の形兄弟、性格兄弟、音楽スタイル兄弟等々、新たなる擬似兄弟が誕生した。 |