然別湖北岸野営場

 釧路から浦幌、池田、十勝清水、鹿追を経由して移動距離約240キロで原生林に囲まれた神秘の湖、然別湖に到着。途中、清水峠の扇原展望台からは十勝平野の大パノラマが望め北海道の広大さを改めて認識できる。然別湖は北海道の屋根といわれる大雪山国立公園の南端に位置し、標高約800mあり、北海道で一番高い所にある湖だそうな。然別湖にはこの湖にのみ生息するミヤベイワナ(オショロコマの亜種)とゆう固有種が存在し湖および流入河川は全面禁漁だ。
 野営場は湖の北岸にありミヤベイワナが産卵に遡上するヤンベツ川に面して設置されている。南岸には然別温泉があり道路はここまで片側一車線の通常道路であるが温泉街を過ぎると湖岸を縫うように走る道幅の狭い道路となる。テントサイトはトドマツ林の林間にあり火山灰地および草地からなっている。炊事場、トイレは2ヶ所づつ適正に配置され不便を感じない。ただトイレはコンクリ造りの溜め置き式で水洗に慣れた人には難があるかもしれない。おまけに電気、電話は通じていないので自家発電節約のため場内の電気は20:00で消燈となり全くの暗闇が楽しめる。炊事場での中性洗剤の使用は禁止、ごみは持ち帰りとなっているので注意が必要だ。まあこれだけ素晴らしい自然に恵まれ守っていくためには仕方の無いところであろう。
 テント設営後、早速湖面に漕ぎ出す。テントサイトから100mほど下ると湖岸に降りることが出来ここから出艇可能である。南風が強く波立っていたので岸際を軽く流す程度とする。水は非常にきれいで冷たく気持ち良い。ときおり大きな魚影も確認でる。さすが全面禁漁区である。
 カヌーの汗を1キロほど離れた山田温泉で流す。入浴料大人500円也。ちょっと高いような気がしたが、湯は単純泉で浴槽も大きく満足できるものであった。宿泊客が誰も居ないようで閑散とした気配がひなびた宿に似合ってみょうに良い雰囲気をかもしていた。
 夕食時、隣に一人で設営していたスイス人のURSさんを誘い一緒に食事、食後に日本語で雑談した。母国語は独語で、ヨーロッパ、カナダ、ニュージーランドを旅行しニュージーランドで出逢った日本人の彼女と母国スイスで数年暮らし昨年来日、現在は彼女の故郷名古屋に在住とのこと。来年6月めでたく結婚、その後はドイツに行くそうである。現在は一人で自転車を使用して北海道を約一ヶ月旅行しているとのことである。日本語はまだ拙いとのことであったが、誠実な語り口は非常に好感がもてるし充分会話はなりたった。18:00から2時間ほど交歓し記念撮影をして21:00ごろ就寝となった
 夜半(22:00)テントを叩きつける雨音で目が覚める。雨足は非常に強く滝のような集中豪雨である。雷鳴も轟き不安定な気圧配置を感じさせる。明日のカヌーイングが心配になったがそのうち眠ってしまった。翌日ラジオでは札幌の雷被害と豪雨を告げていた。
 翌朝5:00起床。雨はすっかり上がり晴れ間がのぞいている。木立をうっすらと霧が包み木漏れ日がやさしくさす。非常に清々しい朝である。URSさんはすでに起床し出発の準備をしている。7時までには出発するそうだ。私は湖畔を散歩。湖面には無数のライズリング!思わず禁漁を忘れてフライを振りたくなる。
 23日6:30.URSさんが出発。皆で野営場入口まで見送る。荷物一杯の自転車を力強くぺダリング。みるみる遠ざかって行く。旅の安全と健康をその後姿に願うのみである。
 7:00朝食。8:30から湖に漕ぎ出す。こちらのレポートはシーカヤックのコーナーを参照してください。12:00に帰営。昼食を済まして14:00に撤収。然別湖を後にした。キャンプ生活はきょうで終了。今宵は美瑛町白金温泉に宿泊し、キャンプの垢を流す。あすの夕刻は船上の人となるのだ。
 24日。美瑛の丘を眺める。以前より観光客が多いような気がする。平日なのにすごい人出だ。次から次へと大型観光バスが乗り付けてくる。ゆっくり景色に見とれている暇などないようだ。早々に退散する。旭川で念願の旭川ラーメンを食する。地元および全国でも有名な「ラーメン青葉」である。醤油、味噌、塩を注文。みな大変美味しく満足。なかでも塩はいままでに経験したことのない味である。まさに絶品。他のラーメンもみな個性的で大変美味しい。満足して旭川を後にし道央自動車道を苫小牧をめざす。17:00に苫小牧着。19:00発の太平洋フェリーにて仙台へ。素晴らしい思い出を胸に船上の人となった。 



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