[RETURN] [HOME]

2002年12月の日記


12/1 (sun

○
友人に借りたDVD『六月の勝利の歌を忘れない』を、2枚まとめて一気に観る。W杯の日本代表の素顔を追ったドキュメントですが、噂にたがわず、イイですね。選手たちの、ときにはしゃぎ、ときに悩み、ときにプレイについて語り合い、終始マイペースなヤツ、妙に気を回す世話好きなヤツ……「選手を『戦術』という枠にはめ込み、つねに選手にプレッシャーを与えて過剰に競争状態におく」というメディアを通じたイメージとは異なる、素顔の「トルシエ・ジャパン」の姿が見えてきます。トルシエ監督自身も、大会直前のバーベキューパーティで選手たちにはやしたてられてプールに飛び込んでみたり、練習場でなぜか何故か一人自転車を乗り回して練習ちゅの選手たちの間を走りぬけたりしてはっちゃけている一方で、ロシア戦を前にしたブリーフィングの際にベルギー戦での楢崎のプレイを叱責した後、「言い過ぎなのかわからなくなった」と考え込んでみせる、らしくない姿が印象的でした(当の楢崎はやはりムカついていたようですが(笑))。選手たちも必至で煽りたてるトルシエをある程度距離を置いて冷ややかに見つつもその意図は受け止めていた、“大人の対応”を見せていたと感じました。おっかなびっくりW杯の舞台に立ったフランスの時から4年たって、「代表」も大人になってきたということなのでしょうか。……まぁ言動のノリがどう見ても高校生レベルの某DF(子持ち)のような選手とかいないわけではなかったようですが(^_^;。見終ってからこのDVD、自分で買おうかどうかまだ悩んでたりします。


12/7 (fri)
○
更新頻度が落ち気味なんで、日付すっとばします。

○
『ロード・オブ・ザ・リング ―スペシャル・エクステンデッド・エディション』(以下、“SEE”と表記)DVDを観る。これは劇場公開版に未公開部分を約30分追加して編集し直した、“真の実写版『LOTR・旅の仲間』”と言えるもので、本編の長さは200分以上にもなります(本編だけでDVD2枚)。本編の音声は英語版(ドルビーデジタルとDTS-ESの2種類)・日本語吹き替え版はもちろんのこと、オーディオ・コメンタリーがなんと4種類(監督&脚本、デザイン・チーム、製作&ポストプロダクション・チーム、キャスト)もあり、特典映像もDVD2枚で合計7時間以上にもなるヤケクソな豪華ぶり。まぁ劇場公開版のDVDとは別にマニアから金を定価9800円もむしり取るんだからこれくらい豪華じゃないとという気もしますが、「このDVDのすべての内容を楽しむ前に自分の人生が終わってしまうんじゃないか」とちょっと気が遠くなったりもします(本編の音声を全種類聴いて特典を全て観るのに28時間程度かかる計算か……)。ま、ともかく文句も言いつつも私のような人種はこのDVDを買う運命に有るのですから素直に運命に従いましょう。「3部作完結時に出るだろう超豪華BOXはもちろん買います。これはお布施だから、買えば買うほどステージがあがるんですよ!」((C)K.Yanashita)。
 さて、実際本編を観てみると(初回はもちろん吹き替え版で(笑)。多少DVDになって字幕が見直されたとしても、私たちが受けた傷は深いのだ。劇場公開版の字幕の恨みは忘れぬぞ>Miss T)、追加されているのは“ホビット庄を通りすぎて西に去り行くエルフたち”とか“ベレンとルシアンの歌を口ずさむアラゴルン”といった原作ファン向けサービスシーンも嬉しいですが、やはり次回作以降の重要な伏線になる“ガラドリエルから指輪の一行への贈り物”のシーンが入ったのが大きいですね。1作目ではイマイチ存在感の無かったドワーフのギムリのイメージがこのシーンが有るのと無いのとではかなり変わるはず。それにこのシーンだけガラドリエルのキャラも変わってないかい? また、アラゴルンとボロミアのからみもちょっと追加されて人間関係がわかりやすくなっていたりホビットたちのキャラクターも掘り下げられていたりもするので、原作ファン以外でも次回作以降もこのシリーズを観るつもりのある人は一度こちらを観てみることをお薦めしてみよう。監督のピーター・ジャクソンは「『二つの塔』はこの“SEE”を見た人を前提に作る」と公言しているらしいし(ォィォィ)。また、2作目『二つの塔』の日本公開前にこの「スペシャル・エクステンデッド・エディション」のレンタル版が出るという話みたいですハイ。

○
最近私のお気に入りなのが、2ちゃんねる・モバイル板の既婚者スレッド。本来はこっそり買ったモバイル機器を“大蔵省”の奥さんに如何にバレないようにするか、もしくはバレたときの苦労話をするダンナ方の集まりだったのですが、そこに奥さん方が乗りこんで夫婦漫才状態に。奥さんに来年9月まで買い物禁止令出されてしょげていたダンナさんが、奥さんの妹から「お姉ちゃんわねー、家のどっかにコソーリ買った指輪とか隠しているらしいよー」とのタレコミを受けて家宅捜索を開始、見事にダンナさんが押し入れに入れたCD-RWドライブの箱から真珠の指輪を発見、あとで「なんか買ってやりたいけどぉ、買い物禁止令が出てちゃあなー」とか「真珠の指輪とかも考えては見たんだけどー」と逆襲にかかるダンナさんを思わず応援してみたり。独身者としては他人事として笑ってみていられるんだけど、うらやましくもあるよなぁ、幸せそうで。……モバイルとかPCに理解のない奥さんと予算交渉で渡り合うのは(出来れば)御免ですけどぉ。


12/10 (tue)
○
ロバート・J・ソウヤー『さよならダイノサウルス』(ハヤカワ文庫SF,→bk1 →amazon)読了。ソウヤーの本はこれとは別につい先日最新刊が出たばかりなのだけど、私のソウヤー初体験としてなんとなく選んだのがこれ。恐竜の絶滅の原因を探りに白亜紀末期にタイムトラベルしてみると、そこには言葉をしゃべる恐竜がいて……という感じで恐竜の絶滅から「どうして火星や月や小惑星帯が現在のようになったのか」まで超ウルトラ力技で科学的な理屈をつけてしまう豪快なSF、という評判は耳にしていたのでブっとんだものを期待していたのですが……うーむ。だめだ、私には合わない。この小説には先に挙げたようなムリヤリ謎解きをしてしまう理屈付けの部分と、火星知性とのファーストコンタクト部分のようなふた昔前のパルプSFのようなバカバカしさスレスレな冒険パートと、別れたがっている妻に思い悩むおっさんを描いた「中年の危機」の、3つぐらいのパートがあるのだけど、それぞれがバラバラでうまく噛み合っていないので、冒険パートのバカ描写を読んでるとイライラしてくるんですわ。これはバカ描写がダメというのではなくて、ジメジメした「中年の危機」描写を読まされてストレスが溜まってたのががバカ描写部分でいきなりユルユルになって開放されるからだと思う。無くていいのは明らかに「中年の危機」パートだから。ヘンに「人間」を描かなくていいからバカ理屈SF書いてりゃいいっつーねん。うーむ、でもこの人の最近作は評判良さそうだから、その辺のバランスは良くなってるのかなぁ。「奇抜なアイディア」先行の作風ってのは私は嫌いじゃないはずだから、1作読んだだけで見捨てるのは惜しいしなぁ。

○
「国内SFファン度調査」をやってみる。
ご回答ありがとうございました
あなたの既読作品は以下の通りです

・『グラン・ヴァカンス』(02) 飛浩隆
・『ペロー・ザ・キャット全仕事』(01) 吉川良太郎
・『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』(01) 滝本竜彦
・『虹の天象儀』(01) 瀬名秀明
・『AΩ』(01) 小林泰三
・『かめくん』(01) 北野勇作
・『THE S.O.U.P』(01) 川端裕人
・『Avalon 灰色の貴婦人』(01) 押井守
・『イリヤの空、UFOの夏』(01) 秋山瑞人
・『ピニェルの振り子』(00) 野尻抱介
・『八月の博物館』(00) 瀬名秀明
・『猫の地球儀』(00) 秋山瑞人
・『グッドラック 戦闘妖精・雪風』(99) 神林長平
・『BRAIN VALLEY』(98) 瀬名秀明
・『E.G.コンバット』(98) 秋山瑞人(原作:☆よしみる)
・『プリンセス・プラスティック』(97) 米田淳一
・『パワー・オフ』(96) 井上夢人
・『パラサイト・イヴ』(95) 瀬名秀明
・『戦争を演じた神々たち』(94) 大原まり子
・『新興宗教オモイデ教』(93) 大槻ケンヂ
・『さすらいエマノン』(92) 梶尾真治
・『アド・バード』(90) 椎名誠
・『ハイブリッド・チャイルド』(90) 大原まり子
・『ノーライフキング』(88) いとうせいこう

300作品中24作品読了
はい、少ないですね、スミマセン。それでも、ここ1〜2年で国内作家の作品をぐっと読むようになったなぁ。別に毛嫌いしていたわけじゃないけれど、コンピュータRPGから『指輪物語』に入って海外ファンタジーをいくつか巡ったうちに『ゲド戦記』を読んで、そこからル・グイン経由でSFの方に入っていったというのが私の読書経歴で、なんとなく海外作品ばかり読んでいて国内の作家に目を向ける余裕がなかったんですな。最近は余裕が出来てきたという事なのかな? 別になにか転回点があったわけでもないのですが。……ハヤカワの翻訳SFのラインナップがなんとなくパッとしなくなってきた頃、といえることもないかもしれない……。

○
テレビドラマ版『アルジャーノンに花束を』は、最終回の1回前にあの「ついしん」をやっちゃったらしいですね。来週どーすんだぁ? なにやら予告編で「幸福の涙があなたを癒す」とかやって原作ファンから「『アルジャーノン』はそんな安っぽいお涙頂戴モノじゃないやい」と反発をくらってるみたいですが。
 ……と伝聞形で書いたように、私はドラマ版『アルジャーノン』をここ数週まったく観ていません。無理にけなすほどでもないけれどもどーにも観ていて居心地が悪くてしょうがないテレビドラマ版は、ネタにもならないし無理して観ることもあるまいと投げてしまいました。やっぱり私は根本的に、あの時間帯の民放のドラマの姿勢というか文法がまったく肌に合わないことが分かりました。予想はしていたことではあったのですが。もうF1層対象のドラマには近づかないぞ。そんなに感動したがりなら感動したがりの家の子になりなさい!(意味不明)


12/12 (thu)
○
時間があったので会社帰りに映画『マイノリティ・リポート』を観たりする。今月は週末にバタバタしそうなので観られる時に観ようとお思って。で、「原作:フィリップ・K・ディック」というのと「スピルバーグ監督」のイメージが私の中で合わなくてどういう風に料理されるのかと見ていたのですが、ディックの毒の部分がことごとくハリウッド大作向けに甘口に改められた健全な娯楽大作でした。例えば「予知された未来」と「それを知ったことで変化する未来」との矛盾にどう理屈をつけるかが原作のポイントのひとつですが映画ではそんなことは全く気にせずに「未来は人の意思で変える事が出来る」というマイルドなメッセージに置き換わっています。その意味で、これはいままで私が封印してきた言葉なのですがこの映画について敢えて言わせていただくならば「これはSFじゃない」(笑)。そのほかにも、 原作では「管理社会」に否定も肯定もしてなくて純粋にギミックとして使っているのに対して、映画ではもちろん「管理社会」への反発が当然のように結論になります。また、「確固たる地位からの一瞬にしての最悪の立場への転落」が“ディックらしさ”の要素のひとつなのですが、この映画ではなんだか最初から主人公がやさぐれてるのであんまり日常逆転感覚は無いですね。というわけでこの映画は原作とは別物になっていたわけですが、「スピルバーグ映画」としては標準的な作品、なのかな、甘ったるい部分も、そのわりにベタでちょっとグロ入ったギャグの部分も。唯一、ディックらしい部分といえば、「個人用飛行ユニット」とか「ヘンな形の未来カー」とか「捜索用スパイダーロボット」とかの一歩間違うと安っぽくなりそうな“いかにもSF”なギミックの数々でしょうか。それらが最先端のVFXでリアルに安っぽくなく普通の光景として描かれた画面は意外に新鮮でした。私的には収穫はそれくらいかなぁ。同じスピルバーグの未来を舞台にした作品なら、『A.I.』の方が狂ってて好きだ。少数派だろうけど(^_^;。

○
『マイノリティ・リポート』の字幕が戸田奈津子で、例によって「〜を?」「なので?」といった“奈津子節”満載で辟易して帰ってきたところにグッドニュース。……『ロード・オブ・ザ・リング』字幕改善運動の発祥の地に敬意を表して、普段は禁じ手にしている2ちゃん用語で表現しましょう、
『二つの塔』で、戸田奈津子あぼーんキタ―――――(゚∀゚)―――――!!!!
 えー、どういうことかといいますと、『指輪物語』情報サイトの最大手からのニュースで、『ロード・オブ・ザ・リング』の監督ピーター・ジャクソンがニュージーランドのテレビでのインタビューで語ったところによると、映画1作目『旅の仲間』では日本のファンからの不満の声が数多く製作側に届いており、次回作『二つの塔』では翻訳者を替えさせることにした」とのこと。確かに当初配給側では『二つの塔』は監修者をつけた上で引き続き字幕翻訳・戸田奈津子でいくと発表していたのですが、最近になって配給会社のホームページの『二つの塔』の詳細データの項目には翻訳者の欄が空欄になっており、何か動きがあるのではと覗える状況ではあったのですが、いや、めでたい。『フルメタル・ジャケット』で監督が字幕の担当者の変更を要求した例はありましたが、ファンが動いて字幕を変えさせた例は史上初なのではないでしょうか。「(LOTRやスターウォーズのような)マニア向け映画は嫌い」とオタクをバカにしていた字幕翻訳者が、オタクのファンが動いた結果、オタク監督によって降板させられることになったわけです。「字幕がイヤなら英語で聴け」「字幕には字数制限があるのだから少々表現が変わって当たり前なんだよ」「お前らごときが動いたって何も変わらないよ」という理解の無い周囲の声にめげず、日本の配給会社はもちろん直接製作会社のニューラインシネマやPJ監督にまで働きかけた字幕改善運動の勇者たちに感謝&おめでとう。私は署名に参加したのとこんな零細サイトで宣伝したくらいしか力になれてないので、彼らには足を向けて寝れません。ありがとう。
 ……ここまで書いておいて、これでこのニュースがガセだったらイヤだなぁ。多分ニュースソースは信頼できると思うけど。あるいは、字幕担当者は変わってもさらにダメな字幕が出来ただけに終わっちゃうとかさ。まぁ、こんな経緯があった後では次の字幕担当者は相当プレッシャーを受けるはずだから、なまなかなモノは出来てこないと信じたいところです。


12/13 (fri)
○
今日はゼルダの発売日〜、だけどこの日は会社の忘年会があって、会社帰りには買いに行けそうにもないので、昼休みをつぶして予約した店に買いに行くことにする。こんなことなら会社の近くで予約しておけばよかったかな。ま、ともかく無事に『ゼルダの伝説 風のタクト』本編と「裏ゼルダ」の特典ディスクをゲット。どうせ今日はやれないのだから明日店に行ってもいいのだけど、そこはそれとりあえず発売日には押さえておきたいファン心理ってことで。忘年会は結局店を4軒渡り歩いて午前3時前に帰宅、そのまま寝る。ぐぅ。

○
ソニーのメモリースティックがバージョンアップしてギガバイト単位の容量も視野に入れた、とのことですけど、なんですかコレは。旧型のメモリースティック対応デバイスで使う場合の最大容量は256MBで、しかも128MBずつしか1度に扱えなくてメモリスティックについている小さなスイッチで切り替えるとのこと。……こんな互換性、要らんと思うけどどうよ。SDカードに最大容量の面でも転送速度の面でも圧倒的にスペックで差が出てきたところで焦りはあるのだろうけど、だからといってこんな中途半端な訳のわからん規格を作られてもなぁ。いっそ旧メモステを切り捨てて互換性が無い方がすっきりしてていいよ。さもなくばとっととSDの軍門に下ってしまえ。その方が私がソニー製品を買いやすいから(笑)


12/14 (sat)
○
昼過ぎに目が覚めるも前日の酔いがしっかり残っていて気分悪し。食事とシャワーの後ひといきついて、ゼルダでもやるかと思ったところで、この日に返却期限でまだ観ていないビデオがあったのを思い出す。今日は夜にはまた飲み会があるので観るのなら夕方までに観ないといけない。ということで泣く泣くこの日もゼルダをプレイするのはあきらめて、映画『ヒドゥン』のビデオを観る。これは、2ちゃんねるで好きな映画をいくつか挙げてもらってその人の気に入りそうな映画を紹介する、という趣旨のスレッドがありまして、そこで私が紹介してもらったものです。ちなみにそのとき私が挙げたのが『バットマン リターンズ』『ターミネーター』など。それをふまえて『ヒドゥン』を観ると、なるほど、『ターミネーター』にも通じる“孤独なヒーロー”を描いたB級SFアクションの佳作でした。人間に次々と寄生して悪逆の限りを尽くす宇宙人を倒すために、人間の体を借りて戦う正義の宇宙人役のカイル・マクラクランの寂しげな表情がいい味になっているんですよね。惜しむらくは情感の盛り上げをマクラクランの存在感に頼っていて多少シナリオ的には弱く感じるところで、そのあたりはB級らしくてそれもまた味といえば味なのですが、結果として『ターミネーター』クラスのインパクトにはちょっと至らないかな。アクションのキレとテンポは悪くないんですけどね。

○
夕方から仲間内で忘年会。二日続けて豪快に飲んだのがまずかったのか、ここで私が思いっきり酔いつぶれて、意識のないまま自宅に送り届けてもらう羽目に。いやー、この年になってお恥ずかしい。本当にご迷惑をかけてすみませんでした>参加者各位。
 やっぱり私にとって日本酒は鬼門かなぁ、今まで潰れた場合はいつも日本酒を飲み過ぎたときだったもんなぁ。当分封印しようかしらん、「せいぜい2合まで」くらいに(←あんまり懲りてないらしい)


12/15 (sun
○
あんな状態の割には、二日酔いというほど酔いは残っていないけど体力消耗状態で起床。自分が酒に強いのだか弱いのだかよくわからなくなった。まぁいいや。とりあえず、前日までいこうかどうか迷っていた天皇杯3回戦・名古屋グランパスエイト対大塚製薬戦はパスして、おとなしくジュビロ磐田−国見高校戦の中継を横目で観ながらネットで経過を見ることにする。まぁ去年は佐川急便に0−4の惨敗を目の前で観ただけに観にいくのが怖かったというのもあるのですが。「佐川急便」「大塚製薬」ともに漢字4文字なのでイヤだな、という書き込みを2chのグランパス・スレッドで目にした2ちゃんねらーが大塚製薬サポーターにいたらしくて、大塚製薬側の応援席に「(´∀`)漢字四文字ですがなにか?ミ゚Д゚彡y━∫」という横断幕が出ていたらしい。いやーやめてー(笑)。結局終わってみれば2−0で名古屋の順当勝ちで一安心。名古屋の場合、「順当勝ち」というのが一番大変だからなぁ。来週の4回戦はセレッソとですか。来週は観にいこうっと。出戻り組にJ1の厳しさを見せつけてやるべし。

○
グランパス戦が終わった後で、ようやく『ゼルダの伝説 風のタクト』をプレイしてみる。……今回は前置きが長いのかな、なかなか「ゼルダ」が始まらない感じ。と言いつつも、プレイしてるとやっぱり気がつくと時が飛んでるタイムワープ状態ですが。とりあえず、「魔獣島」ってホラ、コナンですよね、インダストリアの三角塔。

○
『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』では日本の翻訳者は別の人に替えさせる」とピーター・ジャクソン監督が語った、というのは裏が取れた模様(ここの“RELATED VIDEO”をクリック)。さて、これで日本の配給側がどう動くかですね。ことここまで至っても旧い慣行を維持してアノ人を起用しつづけるなら、この業界は相当腐っているってことになりますかね。この件について配給会社がクレーム対応でどんなに苦労しようと(字幕改善運動真っ盛りの頃は担当者が心労で倒れた、というウワサ)、ちーとも気の毒に思わないかんね。


12/18 (wed)
○
神林長平『ラーゼフォン 時間調律師』(徳間デュアル文庫,→bk1 →amazon)読了。神林長平がアニメのノベライズを?!という好奇心だけで読んでみた本で、アニメ版『ラーゼフォン』について私は「出渕裕・初監督作品」という以外にほとんど知識がなかったりします。読んでみるとこれがほとんど映像化不可能な観念的ストーリー。実際のところアニメとの関連は登場人物の名前と大枠的なテーマくらいしかないそうな。主人公の少年とその家族の一族は実は古代エジプト神話の神々と重ね合わせられる存在で、しかも主人公は繰り返し人生を生きなおしているという(ケン・グリムウッドの)『リプレイ』的設定。これだけ主人公に(その人格と関係無しに)超越的属性が与えられた設定だと、普通「冴えない普通の高校生だった主人公は実はホニャララ神の転生だった」みたいな感じで願望充足な話になりそうなもの。しかしこの話だと「お前は、そして世界はこうこうこういう風になっている。では、そこでお前はどうするのだ?」という風に“設定”があることで逆に主人公に対して自分自身のありかたの再定義を迫る内容で、「どうして家族ゲンカで世界の命運が左右されることになるんだ?」というツッコミも全く許さない恐るべき筆致。これが「神林節」というやつですか、いや、堪能させていただきました。私ゃ神林は「戦闘妖精・雪風」シリーズしか読んでいないもので。アニメのノベライズを依頼されて結局巨大ロボットで神林してしまうのだから恐れ入りましたですホント。

○
テレビドラマ版『アルジャーノンに花束を』最終回、どうやら“やっちゃった”らしいですね、私は結局ドラマ版のことは私の住む世界のらち外のことと割り切って最終回も観なかったのですが正解だったようです。そう、ハッピーエンド、だったようですね、『アルジャーノンに花束を』で。これはやはりハッピーエンドに作り替えてしまったハリウッド版『フランダースの犬』(日本公開バージョンではアンハッピーエンドそうだったけど)をも凌ぐ“それじゃあこれを原作にする意味無いじゃん”ぶり。なんでもハル(原作ではチャーリー)の元に母親が迎えにきて、エリナ(同・キニヤン)先生は恋人と元のさやに戻り、過去は全部夢だったのよってことにしてメデタシメデタシ、だそうで。『アルジャーノン』も安くなってしまったものです。 「先週までは"これもありかな"と思っていた原作ファンも激怒」というのも無理もないでしょう、本当に観なくてよかった。……結局、日本のテレビドラマは、ただただ消費されるためだけにあるのだな、と改めて思いましたよ。1時間テレビの前に座ってちょっとホロリとしたりちょっといい気持ちになってあとに引きずらないその場限りの娯楽としてのドラマなら、重いアンハッピーエンドは要らないのでしょう。それはそれでいいです。でも『アルジャーノンに花束を』をそのレベルに引きずり落として平気、というのはマトモな神経とは思いませんがね。他の名前でやれよ。ま、もうどうでもいいことです、テレビドラマ版の存在自体を私の認識の外に消し去りますから。

○
先週末にシャープのVGA液晶搭載PDA・SL-C700(通称VGAリナザウ)がついに発売されたわけですが、これが予想以上に評判がよくて、物欲を刺激されまくっています。「システム液晶」搭載で画面が精細で美麗なのは当然として、発売前に心配されていた駆動時間の短さとメモリ不足は、雑誌の事前レポートやシャープのショールームで展示されていた試作機から製品版へとブラッシュアップが進んでかなり改善されたようです。事前情報ではAirH"で通信した場合の駆動時間は90分程度と伝えられていたのですが製品版で試してみると通信しながら2時間半程度持つというレポートが続々。2時間半くらいなら普通のPDAの通信可能時間と比べてそんなに劣らないかも。メモリの方も、OSにLinuxを搭載したことによる柔軟性を発揮して、SDメモリーカードにスワップ・ファイルを作ることでかなり改善できる模様(マニュアルに載ってる標準的な方法ではありませんが)。もちろん書き換え可能回数に限りのあるフラッシュメモリを実質内部メモリーとして使うことになるわけですからSDカードの寿命を縮めるというリスクを負うことにはなるのですが、1年やそこらで使い切ったりすることもそうそう無さそうでまぁOK。というわけでふたを開けてみたらいきなり欠点があまり気にならなくなっており、懐疑的な声が満ちていたネットの評判がいきなり好転。私も「今年の年末はもうPCのグレードアップでお金を使っちゃったから、リナザウは評判も微妙だし後継機まで“待ち”かな」と思ってたのですが俄然欲しくなってきました、さあどうしよう。まぁどちらにしろ今はただでさえ品薄なところに予約が殺到して、年内の入手は難しそうな雰囲気ですけど。とりあえず、対応辞書ソフトが出るのが2月ということなので、それまで様子を見ることにしよう。


12/19 (thu)
○
以前、「小沢健二のアルバム未収録のシングルがもうレンタル屋に無い」って書いたことがあったのだけど、あれ以来Yahoo!オークションに手を出してしまいまして、ついに『カローラIIに乗って』を除く8枚のアルバム未収録曲のシングルCD8枚をコンプリート(『カローラIIに乗って』はCM用の曲の歌い手としてオザケンが起用されただけの曲なので私的には別にいらないのだった)。万が一競争相手が増えるとイヤだったので今日まで日記に書きませんでした(笑)。落札価格は最低180円から最高2700円まで、平均1000円ちょっとくらいで、送料・振込手数料を含めて全部で1万円強くらいかかったでしょうか。まぁこんなもんなんでしょうね。中古CDショップを駆けずり回って探すことを考えれば安いものでしょう。いい時代になったものです。でも、自分が入札している物件に(自動入札のシステムがあるにもかかわらず)ちびちびと少しずつ価格を吊り上げて入札してくるヤツを見ると「出品者の自作自演なのじゃないか」と疑いたくもなったりして、ちょっと怖くもありますね。
 ま、ともかく、小沢健二が今年“復活”して出したアルバム『eclectic』を聞くと以前とあまりに曲調が違って驚くのですが、 ミュージシャン活動休止直前のころのオザケンのシングルを聞いてみると(これらのシングルはいつのまにか出ていつのまにか消えていった感じで今まで聞きそびれていました。いつかアルバムに収録されるだろうと思ってシングルは買ってなかったし)、『eclectic』は突然変異じゃなくてこの頃からそこへ至る流れが確かにあったのだなとちょっと納得。言葉で説明しろといわれると難しいのですが。

○
なんとなく自宅のメインマシンの日本語入力IMEをATOK15に切り替えてみる。今まで惰性でWXG4を使ってきたのだけど、長らくバージョンアップされずそろそろ潮時という気がしていました。発売元のエー・アイ・ソフトではとっくの昔に開発打ち切りが決まっていたことでしょう、公式にはWindows2000/XPにも対応していない状態だしね(制限付の動作確認は有り)。思えばWXシリーズもDOS時代にはATOKなどに続く日本語FEP界の第三勢力の雄として名を馳せていましたがWindowsになって出遅れ、新機能を追加してあわてて発売された感のあるWXG3はバグが多く不出来で、ここでIMEの勢力図からの脱落が決定付けられたのでしょう。合掌。
 ATOK15はとりあえずWXG風のキーアサインのプリセットを導入、ローマ字入力の設定をいじって「X」で「ん」が入力できるように設定する。私はDOS時代に「松茸」を使って以来、この入力法が指になじんでいるのでこの設定は必須(「あんな」と入力するのに「n」を3回も打つのは耐えがたい)。かつてWXGを選んだのもこの設定が可能だったのが大きかった気がします(昔のバージョンのATOKはこれが出来なかったのだ、多分)。あとは「_」で「…」が出るようにして――って、ATOKはローマ字の設定でカナ以外の文字を出すことを許してくれないのね、ちぇ。しょうがないのでこれは辞書登録で対応、変換する手間が増えるけどしょうがない。……とそんなこんなで導入したATOK15ですが、今のところ操作法に不慣れなところはあるもののとりあえず快適。このホームページの日記を全部「辞書ブリーダー機能」(テキストやhtml、ワープロなどの文書から自動的に単語を切り出して辞書登録する機能)に突っ込んだことも大きいのかな。WXG4でたまにあった学習結果を無視して突拍子も無い変換候補を出してくるクセ(バグ?)も無いしね。
 残されたWXG4は、MS-IME2002を動かすのも重く感じる非力なウチのノートPCで余生を過ごしております。もうしばらくは世話になることでしょう。


12/22 (sun
○
瑞穂競技場で天皇杯4回戦・グランパス対セレッソ戦を観戦。いやー、話には聞いていましたけど、想像していた以上にセレッソのディフェンスはザルですなぁ。勝者の余裕で「これは確かにJ2昇格争いで苦労したわけだ、来年大丈夫か?」と気遣ってしまったほど。まぁセレッソにしたらJ2昇格を決めてモティベーションが下がっているところにケガなどで西澤・大久保・ユンジョンファらを欠いている状況だったというのもあるだろうけど、それにしたってなぁ(守備陣はだいたいレギュラーだったみたいだし)。まず前半、グランパスは中盤がミスがちで試合のペースを握れず最終ラインの奮闘でなんとかセレッソの攻撃の形を作らせずに住んでいる状況。こりゃ突発事故がない限り前半は0−0かなと思った矢先にセレッソDFが最終ラインでボールの処理を誤りウェズレイがそれをかっさらってゴール。続けて前線でこぼれたボール(後でスポーツニュースでみたらこれもやっぱりセレッソDFのミス)がゴール前のフリーの岡山に渡りきれいにダイレクトボレーを決めて2−0に。岡山今期初得点(笑)。まったく思ってもみなかった形で試合の流れがグランパス優位になってしまいました。後半はのっけから前線に放り込むセレッソ・そこからカウンターを狙うグランパス、という「後半35分過ぎ」のような大味な展開に。そこに主審・恩氏孝夫氏の例によって例のごとく基準のさっぱりわからない不安定きわまりないジャッジが試合の大味さ加減を加速させ、荒れ模様に。双方点を取り合って4−2になった試合終了間際、コーナーキックを獲ったグランパスはショートコーナーで岡山にボールが渡り、そこから岡山がエンドライン際でDF二人をピクシーもかくやというドリブルでブチ抜きダメ押し点のアシストに。……おいおいおい、グランパスファンの自分が言うのもなんだけど、岡山にそんなことされるような守備じゃオシマイですよ(笑)。岡山哲也についてグランパスファン以外の人のために説明すると、グランパス設立以来からの唯一の生え抜きの選手で豊富な運動量と戦術適応能力の高さで歴代監督に重宝されながらも「止めて蹴る」方面の基本テクニックにイマイチ不安を抱えており、彼が攻撃の際にちょっとミスしてチャンスがフイになったくらいなら「まぁ岡山だし」とファンから諦めてもらえるローカルヒーロー、です。まぁ守備はそんな風だったけど、セレッソが攻撃に回ると「放り込み」サッカーでも十分怖いんだから大したもの。セレッソは昔は守備のチームの印象があったけどいつの間にこんな風になったんだろ。……まぁほかのチームのことはともかく、ここまで来たらグランパスは是非とも決勝に進んでもらわねば。元旦の国立、行きたいぞ。

○
『ゼルダの伝説 風のタクト』は昨日までの段階で2つ目のダンジョンをクリア。えぇ、のんびりやってます。今までのところ、『風のタクト』ならではのサプライズはあんまりないかな。もちろん、堅実に面白くはあるのですが。まぁまだまだ出し惜しみしている雰囲気はひしひしと感じるのであわてずにプレイしていきたいと思います。まだいろいろと語るのは早い気がするのだけど、一言だけ思いつきをフライング気味に書いてみよう(後でみたらハズレてるかもしれないけど)。
──『風のタクト』で使われているトゥーン・シェードによる絵柄は、日本語版『指輪物語』の訳出で使われている、「です・ます」調みたいな効果をあげているような気がする、すなわち、そのようなマイルドなフィルターをかけることで人物や物語の「神話」度が増している、と。ここでいう「神話」度がなにかについてはまた次の機会に(無いかもしれないけど)。


12/24 (tue)
○
なに変わらぬ連休明けの平日ですが何か。ちなみに昨日は家族でクリスマスのお祝いをやったさ(家族にクリスチャンが増えたのでちょっぴり本格的)

○
今日発売のサンデー毎日で、先々週のピーター・ジャクソン監督の発言を取り上げた記事"ハリウッドがあの戸田奈津子を解任!?「ロード・オブ・ザ・リング」の字幕翻訳で大騒動"が掲載されています。『ロード・オブ・ザ・リング』の誤訳問題が沸き起こって間もない頃は雑誌に取り上げられるだけで一大事だったような心境でしたが、今回は記事になって当然、という印象かな。なにせハリウッドの大ヒット映画の監督本人が日本語版翻訳者、すなわち「字幕の女王」戸田奈津子の降板を示唆したわけですから。さて、そのサンデー毎日の記事では、字幕への抗議運動側・配給会社側・字幕制作者側それぞれに取材して今回の状況に至った経緯を簡潔に説明しています。『ロード〜』の1作目「旅の仲間」劇場公開版の日本語字幕が大いに問題があったということはもはや自明のこととして繰り返しませんが、ファンの抗議を受けての今回のピーター・ジャクソン監督の発言に対して、配給会社側は「寝耳に水」と驚いている由。すでに原作の共訳者である田中明子女史と評論社による監修のもと、戸田奈津子字幕の制作が進んでいるところだったようです。本当にPJ監督が突然字幕翻訳者の交代を言い出したのか、配給会社がとっくに監督の意向を聞きながらしらばっくれていたのか、監督は以前に意向を伝えていたもののどこかしらで連絡が届かなかったのか、真相はわかりませんが、ひとつ、確かに言えることは、今回の字幕への抗議を受けた事態に対して配給会社側は、根本的解決策をとらず、ただただなるべく穏便に、なるべくどこにも角が立たないように場当たり的に事態をやり過ごそう、という姿勢に終始していた、ということです。『二つの塔』の字幕制作に際して、配給会社は1作目の『旅の仲間』のようなことがないように、脚本の準備稿を入手した段階で監修者たちによって脚本の逐語訳を作成→戸田女史によって字幕に合うように改稿→再び監修者によるチェック、と通常の倍の時間をかけた“万全の体制”をしいていたそうです。確かに字幕抗議運動が戸田奈津子女史への個人攻撃ではなく原作および脚本の意図をちゃんと理解した上での字幕を要求していたわけですから、ここまでするのなら文句を言う筋合いはないのかもしれません。だが、しかし。ここまで節操のない字幕翻訳体制をしきながら、配給会社は『旅の仲間』の字幕に問題があったことを公式には全く認めていません。ビデオ/DVD化されるさいに字幕に手直しが入ったのですがその理由については「(時間あたりの)字数制限が緩くなるため」と非を認めた形にはなっていないのです。また、今回のサンデー毎日の記事で戸田奈津子女史は取材に応えてこのようなコメントを残しています。「何かインターネットで私の字幕について問題にされているようですが、私はインターネットはやらないので、どういうことを言われているのかはわからないですね」──プロなら向上心を持って自分がどう評価されているかちっとは気にしてくれませんかね。まぁ一度作った字幕がビデオソフト化の際に監修が入って徹底的に手直しされた上にシリーズ2作目では最初からガチガチに監修の敷いたレールの上で仕事をするような状態でそんなコメントを残せるのだから大したタマですけど。あと、翻訳者ならネットくらい使ってくださいよ、リサーチ用にこんな便利なツール無いですぜ。
 ……えーと、話がずれました。ともかく、LOTRの字幕抗議運動にはLOTR1作や戸田奈津子女史一個人の問題だけでなく悪訳を見過ごす配給会社の姿勢そのものも問う意味合いもあったのですが、配給会社には現状を改める意志は無く、ただただ戸田奈津子を頂点とする“字幕信仰”が今回の件で傷つかないように腐心するばかりであった、と言い切ってしまいましょう。所詮はユーザーを直接の顧客にせず「動員何万人」とか統計でしか見ていない閉じたギョーカイなのよね。問題があったときは公に非を認め原因と対策をオープンにする度量があれば、今回のPJ監督との行き違いも起きなかったんでないかい?

○
「田尻 智 独占ロングインタビュー」と書かれた表紙に驚いて、『CONTINUE』最新号を購入。メディアに出てくる田尻さんを見るのは何年ぶりだろう。ポケモン金銀が出る前でしたか、一時期「町山智浩にクスリに誘われてからハマってしまい、薬物中毒になって任天堂命令で強制入院させられた」なんて噂がたったものでしたが(真偽不明)。インタビューの趣旨がそういうものということもあるのだろうけど、社長業が板について責任が重くなった田尻さんはなかなか「現在」のことは語ってくれないのでした。


12/25 (wed)
○
昨日の『ロード・オブ・ザ・リング』に関しての日記はちょっと勢いに任せて書きすぎてたかな、と思ってたところに、今日の夜になって映画の公式ホームページに『二つの塔』の字幕に関する告知が。基本的には昨日発売の「サンデー毎日」の記事を追認する形で、ピーター・ジャクソン監督の発言にかかわらず「日本語字幕:戸田奈津子 字幕協力:田中明子/評論社」の体制で行なうもようです。「日本語字幕:戸田奈津子」とはいうものの、実際は戸田女史は「英語→日本語」の翻訳にはタッチせず田中氏らが前もって行なった日本語への逐語訳を字幕の形にまとめる作業のみの担当となるわけで、PJ監督の「We've got someone else to do the Japanese translations this time around」(今回は日本語翻訳は別の人がするようにした)という発言とは矛盾しないと言えば矛盾しないのかもしれません、戸田女史は“日本語翻訳”は行なっていないわけですから。
 それにしても、ここまでしてまでも戸田奈津子をわざわざ起用するわけは「1作目の『旅の仲間』での字幕に問題があったことを認めない」という以上の意味は無い、と思って良さそうですね。1作目でクレジットされていた戸田奈津子の名前が消えて字幕問題について知らなかった観客までも「おや?」と思うことがないように、ただそれだけ。ファンとしては、名を捨て、(最低限の質の保証という)実を得たことを喜ぶべきなのでしょうか。それとも配給会社サイドに「どうせ今回と次だけのことだから」と体よくやり過ごされているだけなのを悲しむべきなのでしょうか。配給会社側がある程度努力をしているのは認めます。あと、ほんのただ一言、『旅の仲間』の劇場公開版の日本語字幕に問題があったことを認め、謝ってもらえればそれでいいんです。どうしても、できませんか? 何も変えるつもりはないんですか?

○
天皇杯準々決勝でグランパスは京都サンガに0−1で負けちゃった模様。あーあ、これで今年のサッカーシーズンは終わりか。まぁちょっとだけ夢を見させてもらえた分だけまだ良かったですかね。元旦の国立行きたかったなぁ。


12/27 (fri)
○
恩田陸『ロミオとロミオは永遠に』(早川書房,→bk1 →amazon)読了。あえて無粋で乱暴な形容をさせてもらうなら『バトルロワイヤル』+『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』、という感じでしょうか。『オトナ帝国』やあるいは浦沢直樹の『20世紀少年』がそうであったように、この作品も世紀の変わり目からの視点でまだ未来が輝いて見えた頃の「20世紀」という時代を郷愁とともに描き出す作品で、『ロミオ〜』の場合舞台となるのは享楽と大量消費と退廃と混沌の20世紀が過ぎ去り、(大量の汚染物質や地雷などといった)20世紀の負の遺産のを抱えてその後始末のみが日本人の存在理由となってしまった自由のない管理社会。苛烈な管理と競争の繰り広げられるエリート学校「大東京学園」はその未来社会の象徴でそこからの脱出が物語のテーマになっています。大東京学園の矛盾に気づきそこからの脱出を決意し、苦闘の末に少年たちの見たものは──あの一見ハッピーエンドっぽいラストはやっぱり、20世紀が終わった現実世界の私たちの「先の見えなさ」の反映なのでしょうか。この小説があのラストを描くためだけにあるのならかなり冗長でムダにながいのだけれど、妙に細かいディテールの描写の量やヴァラエティの過剰さや俗悪なパロディといったものも「20世紀」的でそういう構成自体がテーマになっているのかな、なんて思ってみたり。世紀末が過ぎて私たちが未だ新しい未来像を描けていない今、「20世紀」をテーマにした作品はまだまだ登場してくるような気がします。

○
年末になって衝動買い気分が横溢中で、ついついamazonでCDやらDVDをあれやこれや注文してしまったりする。1.映画『マグノリア』のサントラ──なんとなく自分では認めたくなかったのだけど、やっぱり自分はこーいう鬱でダウナーな女性ボーカルの歌が結構好きだったりするのだなぁ。気がつくと映画『リリイ・シュシュのすべて』のサントラとか『serial experiments lain』のオープニング曲とかゲーム『レイクライシス』のCD(ヴォーカルじゃないけど)をよく聞いてたりするし。むぅ、もっと身近なところでこういう歌い手さんいないかな。かといってcoccoとかだとやり過ぎな気がするしなぁ。 2.吉田兄弟『ソウルフル』 3.平沢進『魂のふる里』──このへんはちょっと冒険。『ニンジャウォリアーズ』の曲のファンとしてはちょっと津軽三味線の吉田兄弟は気になってたのだ。 4.アニメDVD『灰羽連盟 COG.1』 ──見たこともない作品のDVDを買うの初めてかも。 5.DVD『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』コレクターズエディション──結局買ってしまった、通常版のDVDをもう持っていたというのに。あとから豪華特典映像付きのバージョン出されると困るよ。しょうがないから通常版の方は姉貴夫婦にクリスマスプレゼントとして進呈しました。そういえば『ターミネーター』のDVDも2バージョン持ってたっけな、私。


12/28 (sat)
○
今日で仕事納め。仕事っていっても大掃除しに会社に出てきたような感じ。半ドンだしね。

○
会社を引けてからちょっとした買い物をしに駅前のパソコンショップに寄ると、年内は実物を目にすることもかなわないのではないかと思っていたVGAリナックスZaurus、SL-C700が展示してあるではありませんか。いやぁ、話には聞いていたけど、その小ささにまず驚愕。見た感じ標準的なPalmデバイスを一回り大きくした感じかな。縦の長さがかなり縮まった分だけ(幅は増えているにもかかわらず)従来のザウルスMI-Eシリーズと比べるとかなり小さく見えます。ましてCLIE NXシリーズと比べたら、ねぇ(重さはあんまり変わらないらしいんだけど)。液晶の表示部は意外に小さく、そこに640×480の解像度で表示させているわけですから表示の細かさは目が痛くなりそうなほど。表示されているのがデモ用アニメーションだったので実際のソフト等の使い勝手はわからなかったものの、「在庫あり」の張り紙を見て思わず発作的にクレジットカードを突きつけて「これ寄こせ!」と叫びそうになったけど、かろうじて抵抗ロールに成功。この年末はただでさえ遊ぶネタに事欠かないのにさらに遊び道具を増やすと収集つかなくなるしな、と自分に言い聞かせてます。2月予定のシャープ製専用辞書ソフトが出た頃が本格的に迷い時だなぁ。絶対に第1世代機よりも後継機を買った方がモノがいいのは分かり切っているのだけど──。

○
昼過ぎから友人にお付き合いして映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』を観にいく。相変わらず原作を読んでない者としてはエピソードのつながりが把握しにくいところはあったものの、前作のように「何が後々の伏線になるかわかりませんから適当にエピソードを並べてみました」っぽい感じじゃなくて、つながり感がちゃんとあってテンポも良かったのでダレずに観ることができました。主人公三人組はそれぞれ1年成長して、ハリーとハーマイオニーはりりしさアップ、ロンは情けなさ数段アップ。俳優としてもっとも成長したのは間違いなくロン役のルパート・グリントでしょう。天才と秀才の間で見事にコミックリリーフとして存在感を見せております(余談:いま何気なく「コミックリリーフ」でgoogle検索をかけたらなにやらハリー・ポッター関係のページばかりが上位に上がってきて「?」な気分に。なんでもJ.K.ローリング女史がイギリスの「コミックリリーフ」という慈善団体に寄付をしているらしい。それ以外の関係のヒットが少ないのは、どうも日本では「コメディリリーフ」という言い方をする方が多いためのようだ。googleのヒット数では「コメディリリーフ」でのヒット数が「コミックリリーフ」よりも約3倍多い。Web全体検索で「"comic relief"」と「"comedy relief"」をくらべると「"comic〜"」の方が25倍ほど多くヒットするのだけど。閑話休題)。ハーマイオニーは相変わらずキュートだったけど、出番が少なくてちと寂しかったですハイ。
──映画館を出てから友人の言うことにゃ「のんびり薬作ってないで、最初から透明マント使えばいいのに」……おぉ、言われてみれば(ポン、と手を打つ)。原作読んでるとその辺の理由わかりますかね? と言いつつ、今さらなんか悔しいから読む気は無いんですけどね。


12/29 (sun
○
昼前頃に起きて、だらだらとネットで息抜きしながらゼルダをまとめてプレイする一日。発売日に購入して以来、なんとなく気力が乗らなくて全くプレイしていない日が結構あったりして、気がつくと忙しいはずの週刊連載を持っているマンガ家さんよりも進行状況が遅くて愕然としてたりします。ともかく、ようやくマスターソードを手にし序盤を抜け出して、スーファミゼルダなら闇の世界、時のオカリナなら7年後の世界に旅立った段階に入ったというところでしょうか。「風のタクト」ではここから海上探索のウェイトがぐっと高くなるようです。最初に船を手に入れて海に乗り出したときにはピンと来なかったのですが、やりだすと面白いですね、海上探索。この海が舞台というのは、N64版ゼルダの時にさんざん「箱庭」「箱庭感」と言われたことへの反抗心、だったりするのかな? “見たことへのない場所”に至る道を阻むものが、「障害物」ではなくてただただ長い「距離」、というのは3Dゲームでは意外に新鮮。遠くに見える島影、とか風を操って帆走、というロマンティックさも海の開放感をさらに心地よくしている気がします。ストーリーも盛り上がってきたし、ようやく「GC版ゼルダ」が始まった気がするなぁ。

○
映画『ロード・オブ・ザ・リング』の日本語字幕についての騒動は、年末に入って配給会社側の動きが無いため一時休止状態に。映画の日本版公式ホームページの掲示板は「管理者側が正月の間は管理したくないから」と思われる理由で停止中ですしね(苦笑)。 えー、言っておきますけど私はこの問題については、字幕に文句を言っている人の中では全然穏健派ですよ。現在劇場で流れている『二つの塔』の予告編の字幕について、私はあれくらいなら許容範囲(としないとしょうがない)と思ってるのですが、熱心なファンはやっぱり怒ってますから参考rリンク。本当に一言、第1作目LOTRの劇場公開版の日本語字幕には至らないところがあった、認めると謙虚さを示していればファン側が今にこんなに先鋭化することもなかったのですが、字幕信仰の厚い日本では一部のファンにそこまで配慮する必要はないということだったのでしょう。未だネットでも第三者から「うるせえ、細かいことぐちゃぐちゃ言ってるな。そんなに字幕がイヤなら英語で聞け」とありがたいお言葉をくださる御仁も多いですし。
 思えば、今年は「一部の先鋭的ファンの怒りを、マスメディアを中心とした世論形成機関が無視する」という体験を続けて味わわされた1年でした。具体的に言えば映画LOTRとワールドカップですが。怒りを持っていても対象への興味の薄い大多数の人たちの前では一人ではどうにもならなかったわけで、もし今年ネットがなかったらと思うと心底ぞっとします。これらのことは、世間のありようが変わりつつある現れかもしれませんね。 実際、LOTRの字幕はDVDでは修正されて、ネットの寄り合いが無力な烏合の衆ではないことが実証されたわけですし。……とか書くとまた市民運動嫌いの人からバカにされそうですけどね。


12/30 (mon)
○
映画『ゴジラ×メカゴジラ』を観る。いやー、惜しい。「どうして主人公・茜(釈由美子)が"自分は生きることを望まれていない"と思うに至ったか」「母を失った少女がどう茜に反発・共感し、最後にどうトラウマから回復したのか」「メカゴジラに共感した茜が、ゴジラの本能にしたがって暴走するメカゴジラを以下に手なずけるか」……といった要素がもっと緊密にからみあって、「言葉だけ」じゃなくて「ドラマ」として盛り上げられたらもっと良かったのに。……と、まず文句を言いましたが、今までの平成ゴジラシリーズが「こうすればもっと良かったのに」と言える以前のシロモノがほとんどだっただけに、そのように言えるほどの「映画」にようやくなったのだと喜びたいところです。今回のゴジラは『ゴジラ×メガギラス』の手塚昌明監督で、『メガギラス』同様、初代ゴジラ出現以降の日本政府・自衛隊の設定にこだわった歴史改変SF色が強く、また主人公クラスの人物も研究者が多くて、この監督はヒーローが発明家であることが多い古き良きSFっぽいセンスの持ち主の模様。なまじSFっぽかっただけに『メガギラス』ではデタラメな科学設定・デタラメなストーリーラインの脚本ですべてブチ壊しになってしまったわけですが、厳密でなくても「スターウォーズ」レベルですら破綻しているような科学考証ミスは今回では無く、素直に物語に乗れましたね。さて、ストーリーの方は「惜しい」と書きましたが、特撮もやっぱり頑張ってるだけに惜しい、もう一声、という印象。この絵柄のポスターを見てバーニア噴射を駆使した今までにない重量感とスピードを兼ね備えた巨大生物の格闘戦が観られるかと期待したのですが、実際それなりに頑張っていたのだけどもうあと一歩足りないんだよなぁ。着ぐるみ特撮の限界というところもあるかもしれないけれども、私的にはメカゴジラの動きはスーパーファミコンの『ニンジャウォリアーズ・アゲイン』のニンジャの動きのイメージでやって欲しかった(ってマイナーですが(^_^;)。でもテンポよく美味しいと小取りな映像でたたみかけるセンスや良し(例:メカゴジラのEVAチックな暴走、平成ガメラ1のギャオスのように夕日にたたずむメカゴジラ、“板野サーカス”な誘導ミサイル(自分・相手双方とも静止しているのに弧を描くように誘導ミサイルを撃つ意味がどこにあるのか、と思わないでもないけどそれなりにカッコよかったのでOK)。まぁメカゴジラ(とそれを取り巻く人間)の描写に力が入った分、ゴジラの存在感が薄くなってしまってはいるのですが(これは『メガギラス』の時からそうだったなぁ)。今回の『×メカゴジラ』は伝奇色の強かった昨年の『ゴジラ・モスラ・キングギドラ』とはいろんな意味で対照的。私の好みで言えば、「怪獣映画」としては『GMK』の方が好き、「映画」としては『メカゴジラ』の方が好き、という感じです。このまま、ゴジラ映画は手塚監督と『GMK』の金子修介監督のローテーションでやっていく、ってのはどう?

○
そうそう、書き忘れていたけれども『ゴジラ×メカゴジラ』主演の釈由美子は、ちまたの評判はわりと良さげだけれど、去年『修羅雪姫』を観た者からすれば「あれくらいできて当然」って印象かな(ちと自慢たらしく)。なんだかのべつ幕なしに釈由美子が怖い顔してたけど、あれは普段は無表情な澄まし顔してたほうが「自分の生きる場所を勝ち取るために常に自分をコントロールしている人間」っぽくなって「機龍」オペレーターとしての彼女の時の激しさがより際だったんじゃないかな(これも「こうすればもっと良かったのに」だね)。まぁそうすると茜がますます「綾波」になってしまうわけですが(笑)、いっそのことその方がむしろ清々しくて私は好きだ。釈由美子はこのままヘンにキャラを固めたりしないでいろいろチャレンジして俳優としてデカくなって欲しいなぁ。
 そういえば今年のゴジラはエンドロールのあとにさらにシーンがあったのだけど、周りを見渡すとすでに場内の2/3くらいの人は帰ってしまっていたり。エンドロールの背景に2〜3の動くカットが入っていたので何かあるのかと思わせる配慮はあったんだけどねぇ。『ハリーポッターと秘密の部屋』でもエンドロール後のシーンがついてたりして、今年は日米で結託して子供に「エンドロールは最後まで観ろ」と教育するキャンペーンでも張ってるのかしらん。





[過去の日記] [HOME]