お正月料理 

おぞうに

さて、お正月に食べる物といえば、まずはお雑煮(ぞうに)、このお雑煮には実にいろいろなパターンがあり一定していません。

共通点としては餅が入るというくらいで、その餅さえも関東では四角い切阮ン、関西では丸餅で、それもそのまま煮る地域と焼いてから

入れる地域があります。

餅以外に入れる具としても、かつお菜・小松菜・白菜といった菜類を入れるところあり入れないところあり。

人参・ゴボウ・さといもなどの根菜類を入れるところあり入れないところあり、かまぼこ・ハム・鶏肉・豆腐・塩鰤・鰹節・砂糖などを

入れるところもあります。

またそもそも醤油仕立てのすまし汁にする所、白味噌仕立てのところ、餡を入れてぜんざい風にするところなどもあります。

おせち料理

おせち料理の由来

黒豆、かまぼこ、紅白なます、田作り、栗きんとん…おせち料理が現在のような形になったのは江戸時

代の後半です。日本の伝統食とはいっても、いわゆる『おせち料理』の歴史は200年余り。思いのほ

か、新しい文化なのです。

おせち料理は、江戸の粋やユーモアを凝縮した庶民文化から開花したものです。そもそもの由来は正月の節供料理で、

宮中の「お節供(おせちく)」の行事からきています。お節供は文字を見るとわかるように節日に神に供えたもの。

宮中では1月1日、7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日といった節日には神に神饌(しんせん)を供え祭り、宴をひらきました。

このように、おせち料理は宮中のしきたりが民間に広まったものですが、やがて正月にふるまわれる御馳走だけが

「おせち料理」と呼ばれるようになりました。そしてそれらは、その土地や時代によって変化していったのです。

おせち料理の意味

おせち料理の名前には意味があります。それはいったいどんなものなのでしょう。その一例をあげてみます。


●黒豆……まめ(健康)に暮らせるように

●数の子……子孫繁栄

●田作り……(江戸時代の高級肥料として片口いわしが使われたことから)豊年豊作祈願

●昆布……よろこぶ

●かちぐり……勝つ

●鯛(タイ)……めでたいに通じる語呂合わせ。江戸時代にはじまった七福神信仰とも結びつき、

  (恵比須様が抱えているでしょ?)鯛はおめでたい魚としてあまりにも有名。

●橙(ダイダイ)……代々に通じる語呂合わせ。子孫が代々繁栄するように。

●錦たまご(ニシキタマゴ)……卵の白味と黄味をわけて、ニ色でつくった料理の二色(ニシキ)とおめでたく

  豪華な錦との語呂合わせ。

●金平ごぼう(キンピラゴボウ)……江戸初期に誕生したごぼう料理ですが、当時、坂田金平武勇伝が

 浄瑠璃で大ヒットしていました。豪傑金平にちなんで、この滋養たっぷりのごぼう料理を金平ごぼうと呼ぶように

 なりました。強さや丈夫さをねがったのですね。

●里芋(サトイモ)……里芋は子芋がいっぱいつきます。子宝にめぐまれるように、の意。

●紅白なます(コウハクナマス)……お祝の水引きをかたどったもの。

●紅白かまぼこ(コウハクカマボコ)……かまぼこははじめは竹輪のような形をしていました。やがて江戸時代、

 様々な細工かまぼこが作られるようになると、祝儀用としてかかせないものになっていきました。

 紅白のおめでたい彩りから、おせちの定番になったのでしょうね。

●栗金団(クリキントン)……「栗金団」というお菓子は室町時代に既にありましたが、いわゆる、

 おせち料理の栗金団とは別物だったようです。この頃の栗金団は栗餡を丸めたもの。現在の形になったのは

 明治時代のことです。「金団」とは黄金の団子という意味です。くちなしの実で黄色に色付けて仕上げます。

 名前の語呂合わせではなく、見た目の“黄金”の色合い、豪華に見える様子から、おせちの定番になったものと

 思われます。

●伊達巻き(ダテマキ)……「伊達」とは華やかさ、派手さを形容します。華やかでしゃれた卵巻き料理ということで、

  お正月のお口取り“晴れの料理”として用いられました。語呂合わせや子孫繁栄の祈りというより、

  色や形からおせち料理に登場するようになったようです。さらに、伊達巻きは、蒲鉾を作る際、つなぎに卵白を

  使用しますが、黄味の部分が余ってしまうので、それを活用するために考えだされたものです。

  お口取り料理の蒲鉾とはこんな関係だったのですね。ところで、名前については他説があり、

  和装で使用する「だてまき」に縞模様がにているから…というのもあります。

このように、元旦に祝う屠蘇の祝肴(おせち料理)は、無病息災と子孫繁栄の願いを祈ったものです。

その願いを食べ物の形や名前の語呂合わせに託してしまうところに、ユーモアあふれる江戸時代後期町人文化のおおらかさ、大きさを感じます。

お正月休むため?

おせち料理は漢字で書けば「御節料理」。節句の時の料理という意味ですが、現代ではお正月の料理

ということで定着しています。

おせち料理を作るのは、お正月の間主婦が休むスめ、という俗説もありますが、これはもちろん本来は

お正月に物忌みをして、火を使うのをできるだけ忌むからです。

与の重

おせち料理はしばしば重箱に入れてまとめますが、この時基本は4段重ねです。これを上から順に、一の重、二の重、三の重、与の重、

と呼びます。「四の重」と言わないのは「四」だと「死」と同音になるからです。

 
一の重 祝い肴。海老、日出蒲鉾、きんとん、などおめでたいものを
二の重 焼き物。鯛の味噌焼き、鶏のもろみ焼き、などなど
三の重 酢の物やなま物。かずのこ、なます、かに、など
与の重 煮しめ。こぶ巻き、黒豆、ごまめ、里芋など

組み合わせは地方によって流儀はいろいろだと思います。食べるときは柳の箸を使います。これは柳が雪で折れないからです。

はまち

お正月に欠かせない魚として、はまち(ぶり)があります。

はまちは、いわゆる出世魚で、東京ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ、大阪ではツバス→ハマチ→メジロ→ブリ、

と成長するに従って名前が変わっていきます(その他地方によって名前の変わり方は違うもよう)。そのため、うちも出世できますように、

という祈りをこめてお正月には、はまちを食べます。

このはまちはちょうど冬から春にかけて、もっとも脂がのっておいしい季節です。食卓にのぼるのは多くは養殖もの。

しばしば1匹まるごと買ってきて、刺身、焼き魚、照り焼き、などなどにして食べる家庭もあるようです。

七草がゆ

1月7日には『七草がゆ』を食べるという習慣があります。一時は衰退していたようですが、最近スーパーで七草セットを売るようになり、

おかげでかなり復活してきているように思われます。

この七草がゆとは、春の七草を入れた粥で、昔はこれを野で摘んで入れたものです。春の七草は次の通りです。

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