香港のネイタルを考える
●香港のネイタルを考える
さて、すでにデータがアップされていますが、香港の誕生をどう見るかは、けっこう微妙な問題だと、個人的には感じています。国家のチャートと見るべきかどうか、という話もあるかもしれませんし、清朝とイギリス王朝という、ネイタルの発生の特定しにくいものを相手にしなければならない面もあります。また、香港は段階的に現在の状態に移っていったところもあります。
香港という地区が歴史の中で独立性(?)を世界的に獲得した瞬間は、やはり第1次アヘン戦争の結果、イギリスと清朝の間で締結された条約に基づく、1843/8/29でしょう。その後の総督が任務についた日付も重要ではあると思います。
ただ、どちらの日付も時刻があまりはっきりしていないですね。これはたぶん資料があると思うのですが、私はすぐに思い出せませんし、探し出せませんでした(情けない・・・)。
AMBERさんが年表をあげてくださっていましたが、1898/06/09 99年の借款を決めた条約、1943/01/11 英国と中国(蒋介石政府)との新条約、というものも、実は重要な日付であると思われます。これらもすべてうまくあつかわなければならないでしょうか。(重円で見たり、合成しなければならないのでしょうか。)ただ、これらの日付も、とにかく第1次アヘン戦争の結果、独立した地帯で、エポックな出来事が起きたトランジットだ、ととらえることもできます。
今回は時間がかなり不足している(個人的に、ですが)ので、香港地帯の植民地化が始まった1842/08/29を起点に、出てくる事件を柔軟に考えたいです。
●香港の始まり
では、香港の始まりをネイタルとして見てみましょうか。(おおざっぱですが)

時間を考えないでASC, MCを入れません。乙女5度の太陽と、ほぼ双子前半の月は(月は前後6度ありますが)、スクェア気味になってます。この太陽のそばには、水星があって、木星とトライン。それで、ややオーブ広めで木星と土星が山羊座で合。また、この土星は太陽とトライン。獅子座15度の火星が、水瓶座の海王星とオポで、それを天秤の金星が調停する形。海王星は牡羊座の冥王星とセクスタイル。天王星はうお座の終わりの方でノーアスペクト。
ハウスがわからないので、ぼんやりした印象になりがちですが、太陽は主権者、月を人民と見るマンデン的な象意に従えば、土星・木星連合から力を得る主権者(司法も経済も一手に握る形)が、人民をかなり押え込むことが可能であろうということが読めます。
また、火星と海王星のオポを調停する金星という点も着目。戦争の火星と、あいまいさや薬品(アヘン?)の海王星のオポは、いってみれば弱みにつけこむ形になりますし、お金の金星を考えても、戦利品としての性格が浮き上がってきます(注意:金星は軍人の星でもある)。
まだ冥王星は発見されていない時代ですが、天王星はとっくに見つかっていました。そして、その天王星がノーアスペクトであることから、ほかの惑星とからみがなく、天王星がほかの象意と連動せず、それ自身でしか働きにくい面があります。天王星は独立や革命や突発的な変化。そういう部分が、あまり主権者や人民と連動しにくい面があるのでしょう。ある意味で、香港の性質を示しているのかもしれません。
それから、後代への影響があることをかんがみて、冥王星も加えると、冥王星は海王星と60度でありますが、金星とはオポであり、火星とゆるくトラインであり、ミスティック・レクタングルを形成します。これらの揃い踏みは、なんとなく投機的な性格を思い起こさせますね。
ざっと、ファースト・インプレッションというところです。
●香港と時期表
ざっと、非常に不足した検討ですが、印象は見たので、時期表的なことに目を向けます。(AMBERさん、年表、ありがとう!)
香港のネイタルに、トランジットやプログレスがどうからむのか、みものですし、特にプログレスはスパンが長いので、1日1年伝統法でも、p土星などのイグザクトを考えることもできるかもしれません。
しかし、ちょっと時間が少ないので、ほんとうにおおざっぱにいきます。

まず、香港返還の時期的な原点となった、1898年の条約を、香港のネイタルへのトランジットとして見ると、どうなるでしょう。当日のt太陽、t冥王星、t海王星が、双子に等間隔で並んでいて、n火星にセクスタイル気味です。また、これらはn冥王星にもセクスタイル気味です。ネイタルのミスティック・レクタングルの一角を、強調するような形です。t土星はn太陽&水星にスクェア。それから、この1989図を単独で見ると、t天王星の射手座イングレスの後ですね。これはt木星とセクスタイルながら、ネイタルとはアスペクトがありません。ネイタル図を、さらにだめ押しているんでしょうか。

1925/06に、イギリスへの反動が起きています。t火星とt木星のオポの軸は、nノードの軸に乗っています。感情的な暴発は、起きやすいでしょう。しかし、t土星はn太陽とn土星の中点にあって、小三角を形成しており、権力者の力は安定しています。細かくは書きませんが、確かに鎮圧されてしまうでしょう。

日本は太平洋戦争で香港を支配下におきますが、これに対抗するために、イギリスと中国は新条約を締結します。しかし、ついにイギリスは香港を返すことには同意しませんでした。この1943条約を見ると、今度はネイタルのノードの軸の上に、t太陽とt木星のオポが乗っています。また、t土星はn太陽にスクェア。ややイギリスが譲歩した形でしょうけど、1日1年進行の土星はn木星にイグザクトですし、t火星はn金星とn海王星を支えていて、新たに条約を結び直していまだに優勢です。そして、この条約図を単独で見ると、t金星・水星と、t土星&天王星と、t海王星でグランド・トラインになっています。ここには、戦後の香港の経済発展の縮図があると考えられます。そして、このトラインの頂点の金星・水星にたいして、t冥王星はオポであり、カイトです。これで力を発揮できなければ、うそでしょう、というくらいの符号かもしれません。また、この図をもとに、現地の人々が自分たちの活動に自信を得て、初めて天王星を活かしていくことができるような形になっていったのかもしれませんね。
●香港返還に向けて
さて、あれこれ書いてきましたが、そろそろ私のほうも時間切れです・・・最後にちらりと気になることだけ書いておきましょう。
中国と、イギリスの関係にはこの原稿では触れずじまいでした。これは、どなたか書いてくださるとうれしいですし、当日いろいろ話しあって、あとでここに書き込んでもうれしいテーマですね。
話を戻しましょう。1983年から、返還交渉が始まるのですが、冥王星の天秤座の最後の度数、土星の蠍座の若い度数があり、n太陽とセクスタイル。冥王星の意味から考えても、平和的な終結の始まり、ということなのでしょう。この件は、Yamanakaさんのご紹介のレポートにもありましたね。
返還後の香港をどう考えるか。中国の中に、いよいよ繰り込まれるわけです。そして、この返還図は、時間がはっきりした図でもあります。すでに岳同さんが卓抜した解説を入れてくださいました。ここまで書いたら、それまでの流れと関連付けて、書きたいところですが、ちょっと整理不足ですね。うーむ。(^^;当日までに何か書けたら、書きます。ということで、とりあえずこんなところで。