宮崎監督と庵野監督 2
両監督の出生図を比べながら気が付いたことなどをツラツラ書いてみます。お二人の出生図を並べつつ、さらに出力した両監督の2重円の図も加えて、両監督のチャート間にできるアスペクトの状態をあれこれみてみました。

宮崎監督のチャートの乙女座終わりの海王星と天秤最初のドラゴンヘッド、小三角のてっぺんとなるこの海王星を、「ファンタジー/理想/神秘性/夢」と考えると、ドラゴンヘッドと合をしていることもあり、観客に限らず多くの人との縁を海王星の象意にそって惹きつける際には、有効に働いている気がします。
庵野監督の双子座太陽と120度の山羊座終わりの土星と水瓶座初めの木星は、この宮崎監督の乙女座終わりの海王星と天秤最初のドラゴンヘッドと組み合わさって風のグランドトラインを形成します。興味深いひとつめの特徴です。 庵野監督側からみると、太陽のやりたいことと、木星土星の社会性の足場に、宮崎監督が夢とエネルギーソースを与えたことになるのでしょうか。
次に、宮崎監督側からみた、庵野監督の双子座太陽と120度の山羊座終わりの土星と水瓶座初めの木星合の位置は、宮崎監督の月の度数によって形成されるかもしれない火星/月/冥王星&キローン合の火のグランドトライン、プラス海王星&ドラゴンヘッド合のカイトに重ね合わせると、綺麗なダビデなグランド・セクスタイルを形成してしまいます。
どう解釈したら良いのかはわからないのですが、宮崎監督のチャートをさらに活性化して、弾みをつけてしまうような、希有な出会いであったことはなんとなく想像できるのです。ところが、この1983-1984当時、庵野監督がナウシカの製作に参加した当時の天体位置を見てみますと、庵野監督のチャートに与える刺激の強さの方が断然目立っているのです。
庵野監督が宮崎監督のチャート上のグランド・セクスタイルの位置にしっかとはまった体験のインパクト、その大きく強〜い影響力は、むしろ庵野監督の方にたっぷりと深〜く残ったのでしょうか。 また、宮崎監督の射手座金星(ミューチアルでは木星)は、庵野監督の牡羊座金星/獅子座リリス&天王星&度数によっては月との120度ラインと火のグランドトラインを形成します。(これは大注目!ポイントなのではないかなと密かに思います)
そして宮崎監督の牡牛座土星木星合はちょうど綺麗に庵野監督の蠍座海王星を頂点とする庵野監督の出生図のTスクエアの反対側にすっぽりおさまり、不動のグランドクロスを形成します。もうひとつのTスクエアの頂点である双子座太陽の真向いには、宮崎監督の射手座火星がきますので、これまた綺麗な柔軟のグランドクロスを形成します。
お二人の縁の強さに驚くとともに、世代の違いを越えて響き合うような、きずなの深さを感じてしまうのです。反目し合う中ではなく、土俵は違えどもなかなかの「好敵手=ライバル」だったのではないでしょうか。この2つのGT&GSと、2つのGCの形成の具合からも、文字通りに「相補い合う仲」なのでは??と腕組みしつつ唸りつつ、栗丸は思わずにはいられません。
一方、チェックポイントとして以前にも書きましたが、次に目についたのが両監督の冥王星がからむキローン、ドラゴン、リリス、月のありようです。どちらの月/リリスも同じ星座内に同座しているという点。火の星座である牡羊座、獅子座です。その星座の性質において、月/リリスの同座が表わす、他者には見えにくいある種個人的な気分を、お互いの間で共有することができたのでしょうか。
もっとも、大人になってもなお「アニメ」というマンガ映画の製作に取りつかれた男達というのは、すでにそれだけで世間からは「永遠の子供」として見られてしまうのかもしれませんね。(^_^;) それから、宮崎監督の獅子座最初の冥王星&キローンのピッタリ合。ここのサビアンは燃え上がる生命力の場であり、いかにもというパワー感のある位置ですが、その沸立つほどの生命力を徹底的に極限状況の中で破壊と再生の後に取り戻すことが宮崎監督の根源的な「癒し」のテーマとして、ここに提示されているとします。
すると、120度である射手座火星は、そのテーマをはっきり自覚した上で「戦う」ことができるのでしょう。そしてここでは、牡羊座/天秤座間でのドラゴンヘッド/テイルを調停する位置として機能するので、方向性も明確となっているようなとてもストレートな出方をする印象です。 しかし、庵野監督の場合にはこの冥王星/キローンは魚座/乙女座間で分化し極性化しており、同時にドラゴンヘッド/テイルのラインにダブッています。魚座キローンの暗示する癒しと、冥王星が提示する徹底的な破壊の後の再生の方向とは、半端じゃすまされないあつれきと傷みを引き起こしてしまうのではないでしょうか。
その傷みに対して(作品を通して?)徹底的に直面すればするほどに、その分このドラゴンヘッド/テイルのラインのエネルギーが活性化され、もの凄いいきおいの奔流となってしまいそうな感じがします。これに同化しちゃったら、アッチに持っていかれそう〜なぐらいの強い印象です。これを、庵野監督も宮崎監督同様に、エヴァの作品において、スクリーン上で解き放ってしまったのではないか?というのが栗丸の今回の仮説なんです。
で、そのあぶないぐらいな急激な流れに、ここのとこのトランジット冥王星がしっかり加担していた訳ですから、さらにいきおいは強化されたのでしょう。でもこれが柔軟宮のグランドクロスだったことがミソなんです。「あーでもないこうでもない」を繰り返す、優柔不断気味(と、噂で聞いた)の登場人物シンジのありようというものが、その象徴としてここで意味のあるものに栗丸には思えてくるのです。
「戦う意志」のシンボルであるこの火星は、この魚座キローンのラインとは150度のアスペクトしかとっていません。冥王星キローンのラインの意味が見えないうちは、「何故どうして自分は戦っているのか?」の自覚がしづらかったのではないでしょうか。まるで戦いのための戦いのような錯覚に陥ってしまったかもしれません。 獅子座火星にTスクエアでからむ木星/海王星のアスペクトの象意からも、ずいぶんと「消耗」状態を体験してしまったのではないかなぁとも思いました。
そうすると目がいくのは、火星と合するリリスを通して、小三角のアスペクトをとる水星/金星/天王星が表わす「少年少女と同志との関係」の方、ということになるのでしょうか。こちら側のアスペクト群が表側、冥王星キローン群の方が裏側、というイメージがします。また獅子座火星のオポジションの水瓶座木星には、トランシットの天王星や木星が次々に接触していきましたし、山羊座終わりの土星には長らくトランシットの海王星が合となっている状態です。N木星に合する度に、T天王星の「シンクロ/共振」とT木星「拡大」によって、それらは増幅してしまい、安定化の象徴の頼りの土星にはT海王星がどろどろと溶かしにかかってきてた訳ですから、実際のところなんともはや大変な火星の状態であったのでは?と推測してしまいます。
同じ「戦い/火星」でも、思いっきり一本気でストレートな宮崎監督の発揮具合と比べると、庵野監督のこの火星はなんともしんどくヨレヨレな状態での「戦い」がえんえんと続いていたのではないかしらと感じました。なんだか長くなっちゃいました。両監督のチャートの話についてのつもりだったのですが、作品についてもごっちゃまぜに言及してしまい、どうもすみませんです。でも、もうちょっとだけ、両監督の合成図からも、いろいろと考えてみたいなと思っています。
両監督の合成図を出してみましょう。

SGSMSの汎用ホロスコープで、ハウスシステムはソーラーサイン。天体表示は主要10天体プラスドラゴン、キロン、リリス。もちろんASCとMC、V&AVはオフ。オーブは広めの8度。で、問題の月の位置なのですが、今回は12時の出生時間のまま押しきります。 なので、ここでは厳密に言えば、両監督の出生図の合成というよりは、お二人の生まれた日の正午の合成図だ、と認識した方が良いですね。(^_^;)
そしてこの合成図なんですけど、なかなかに興味深くありませんかぁ〜。(^_^) この正午の月同士の合成は、双子座の17度で、双子18度のリリスと合。 ビンゴー!!という手ごたえです。
面白い偶然が重なります。サビアンの位置でいうと、「扇動」の5度域ですね。そしてこの双子座月&リリス合は、天秤海王星と水瓶座金星とタイトな風のグランドトライン。水瓶座金星はオポジションで獅子座冥王星となりますから、獅子座冥王星がカイト部分となります。
獅子座冥王星は19度、遊びが高じて真面目な探求心が生じる、「非日常」なパワー充電!の5度域でのサビアンです。ズーニー族です。獅子座冥王星、天秤座海王星、水瓶座金星、双子座月&リリス合は、それぞれが重要なアスペクトを他の天体群と形成します。Tスクエア群2つにヨッド。それもタイトなものが多いのが特徴。それぞれを書きだすのははしょりまして、先に進みます。
太陽は魚座の22度、木星&土星と合。魚座18度の土星は、ドラゴンテイルとも合。 で、この魚座終わりのオカルトチックなサビアンのあたりに、ドラゴンテイルとからんだ土星木星太陽合とは、やっぱり面白いです。対するドラゴンヘッドは乙女座18度、ここのサビアンも、なかなかにハードな部分です。魚座の終わりの土星木星太陽合は、男性的な天体かつ社会性や忍耐を表わす天体ですね。この天体群は魚座の終わりにありますから、超越的な体験を通しての男性的な社会構造の解体を意図しているとします。でもここはテイルの側なので、ここに留まるとエネルギーが流れだし、消耗してしまいます。
向かう側は乙女座18度のヘッド側です。こちらはこちらでかなり衝撃的な位置ですが、立ち向かうことでエネルギーの充電はできるし、元気になる側です。ところがこのドラゴンヘッドの位置はくせもので、魚座土星と双子座月&リリス合とTスクエア。テイルからヘッドの側にチェンジをするのに、この双子座月&リリス合のアスペクトが通過儀礼として待ち構えているのです。太陽の意図に対しても月&リリスがイチャモンつけてくる格好です。
そこに調停座相をとるのが、牡牛座20度のキローン。金星と冥王星とはタイトなTスクエアをとっているので、極限状態での愛情、もしくは個人の楽しみを追求するなかで、自己の才能を達人の域にまで持っていく、それは心の傷をあばきつつの作業となるのでシンドクてツライことなのですが、それによって太陽の意図は良い機会を得て、ヘッドの側へとなんとかたどり着くのでしょうか。
つまり、ヘッドの側に立つまでには、月とリリスとキローンの象意を、フルに味わいつくす羽目になるような、そんな配置に見えたのです。 で、この騒ぎを超然と見降ろしているかのような、外惑星の冥王星&海王星と形成される月&リリスと金星のカイト付き風のグランドトラインですが、ここの海王星はヨッドのねっこの位置。魚座終わりの天体群とキローンとの60度、いわば男性的旧時代的な社会構造の解体を「癒す」ために、サビアンの5度域「傷痕」の位置にある「映画/ファンタジー/夢」海王星が使われる、と見るのはどうでしょうか。でも外惑星なので、意図して使うというのは無理がありますね。ここではやっぱり海王星の側が意図しているという格好なのでしょうか。
気になるのは、ポツンとひとつだけ離れたアスペクト群の牡羊座水星/蟹座天王星/天秤座火星のゆるめなTスクエアです。こちらは何でしょうね。言過ぎやりすぎ過熱ぎみの、奇抜なハイテクからみのシャープなアイディア、何かの犠牲による自己改革....? 蟹座的な家族/血縁からの自立、独立を動機として天秤座的な協力関係の中にバトルをもたらし、牡羊座的なまったく新しいパイオニアとして個人の知的能力をフル回転させるのでしょうか。(^_^;)ちょっとわかりにくいですけど。
こうして合成図を眺めていると、両監督のお互いのチャートからもおぼろげに見えていた事柄の焦点が、定まってくるような感じがしました。栗丸は今回最初の頃は、テーマに「月とリリスとキローン」を見立てていたのですが、こうしてチャートをあれこれ見ているうちに「ドラゴンヘッド/テイル」の働き具合にもやっぱり重要な意味がありそうだなぁという気がしてきました。
なので、今やお題は「月とリリスとキローンとドラゴン」の4つ〜!! で、この4つの天体&感受点から見えてくるシンクロ、符号を追いかけた壮大な仮説をたててみたんですけど、こう見えて口下手な栗丸はきっと、学習会当日には恥かしくなって仮説はもうきっと口に出せなくなっちゃうと思うので、間に合うならなんとかそこまで書いてしまってみたいものだわ〜と思っています。(^_^;) 次回は両監督が出会ったという、問題の1983年の暮れ頃を3重円で見て、このお二人にとっての出会いの意味もちょこっと確認してみたく思います。
SGSMSの3重円で、お二人が出会ったという1983年の暮れを出してみましょう。詳しい読みは、シーガルさんの書き込みを期待しまして、栗丸の方はざざっと流して配置だけを追っかけてみますね。進行はCPSに設定して、経過は、日時が不明なので12月の満月図でみてみます。
まずは宮崎監督の方からです。経過日をいったん12月15日で出力しておいて、→キーで右端の天体位置一覧をトランジットに変えてから、ESCキーで月相を選択しC:満月をリターン。次にESCで A:座相線を選択し、座相設定を NN全表示 8.0 3.0 2.0 1.0で設定、また重ねて NT全表示 2.0 1.0 0.0 0.0(マイナーは消してる状態)を設定しました。

さて、進行と出生図での座相の状態での見どころは、進行のリリスが、ネイタルのドラゴンヘッドと冥王星&キローン合との間で、小三角を形成していることです。これに栗丸はニヤリとしてしまいます。(^_^)経過と出生図での座相で目に付くものはというと、宮崎監督の乙女座27度海王星が、この太陽/月のオポジションとピッタシTスクエアにはまっているということです。
でもなんといっても断然に面白いのは庵野監督の方です。天体位置の一覧をネイタルにもどした上で、Nキーで出生円を選択し庵野監督データを読み込みます。CPSでみた進行では、太陽Pは水星Nを通過した後。正午12時での月Pだと月Tとぴったり合で、言い換えると満月の月とTスクエアの宮崎監督の海王星とピッタリ90度であるということ。また進行の火星Pは乙女にイングレスしたばかり。

ということは乙女座頭のドラゴンヘッドNと合になろうとしているあたりで、同じく冥王星NとリリスPもぴったりで合。海王星Pも射手座にイングレスしたばかりで太陽Nとピッタリのオポ。割愛しますがネイタルと進行の座相線をみてるだけでもおおいにそそられますよ〜。
いろんな期待と不安(?)でパンパンに盛り上がっているように見受けられる庵野監督のこの進行チャートに対して、さらに経過をオンした時に表われるのがまた興味深〜い座相なのですが、まずめだつのがキローンTと太陽Nの合と、リリスTのドラゴンテイルNの合なんです。冥王星N&ドラゴンヘッドN&リリスP合と、ドラゴンテイルN合リリスTのオポジションということでもありますし、そこにはキローンTと太陽Nの合がTスクエアを、そして海王星Pはここではグランドクロスの位置にあるのです。派手でしょ〜?(^_^)
こうしてみると、両監督の出会いが、庵野監督の側にとって、如何にインパクトのあるものであったかがみてとれるような気がします。進行の火星と海王星が、それぞれイングレスをすませたあとに、栗丸のお題でもある要チェック天体が足並をそろえるようにして、出生図のドラゴンヘッド&テイルラインに、進行と経過のリリスや火星、そしてキローンがからんでいるからです。
加えていうと、この時の満月図、トランシットの状態というのが、月と冥王星とリリスのグランドトラインで、リリスはオーヴゆるめですがASCと合で、キローンとは90度。ドラゴンテイルはMCと合でドラゴンヘッドはICと合。いろんな深読みの誘惑にかられそうな配置ですね。(^_^;) なんというか、庵野監督の内部でくすぶっていたものが、時と人というのでしょうか、この満月図の影響下の時期に、宮崎監督という自分のチャートを補い強力に発動させてくれる影響力を持った、ナウシカという名作中の名作をまさに製作中の旬の大人物と出会ったことによって、むくむくと形を得、胎動を始めちゃったというような、そんな感じがします。
で、ドラゴン&リリス&月&キローンとシンクロしたまま抱き抱えたままに進行して、それらは全てエヴァへと結実していったのでしょうか。この位置の経過の木星&MC合は、庵野監督の水星/金星/リリス&天王星&月合の小三角とカイト混じりの火のグランドトラインも形成してますし。それが12年後に木星が同じような位置にもどってそれを再現した時にエヴァの製作に入っているとなると....うまくできているものなのですね〜。
次には問題のそのエヴァンゲリオンのTV放送時と、宮崎監督の最後(?)の大作であるという「もののけ姫」製作時である1995-1997年の3年間についてみてみます。