宮崎監督と庵野監督 1
それでは、SG学習会の準備に入りたいと思います。自分で言いだしてはみたものの、本番10日前の今思うに、このお題って、とてもざざっとすますには....惜しいですね。(^_^;)なんだか奥が深そう〜です。 お一人ずつのキャリアから、進行経過を作品からおっかけてもたっぷりといろ〜んな事が見えてきそうですね。何をどういう切り口で読んでみようか悩んだんですけれど、栗丸は残念ながら庵野監督についてはウワサ先行で自分は直接何も知らず、また肝心の作品も拝見していないのです。そのため両者の作品論の比較からは、ちょっと入り辛いものがあります。
そこで、正攻法のじっくり分析はあきらめて、思いきってお2人方のアニメ作品が巻き起こした社会現象を、トランジットのからみから、「時代」を浮き彫りにまですることができるか?を切り口としてトライしてみたいと思います。(きわもの路線で、スミマセン) で、予習はざくざくと、なるべく深読みしないように気をつけて進めてみます。
例によって、栗丸はチャートを読む際は、いかに実際的な見地から合理的な検証ができるかよりも、いかにそこからひとつの大胆な「物語」を創りだせるか?に比重を置いていま〜す〜。(^_^;)いつも勝手な読みとなってしまうのですが、どうかお許しください。 m(__;)m(チャート読みの勉強には、ロマンが無いと燃えないタイプなのです) ということで、出生時間不明は確かにイタイのですが、その分かえって自由にいろんなストーリーを読めるかも?と楽しみにしています。
では、出生時間不明ということで、正午12時で作成してみます。
宮崎 駿 1941/01/05/12:00 東京
庵野秀明 1961/05/22/12:00 山口
チャートの種類は「ソーラー・サイン」にします。使用天体は、主要10天体プラスドラゴン、キロン、そして噂のリリス。ASCとMC、そして今回はV&AVはガマンです。(^_^;)どうしようか悩みつつ、アスペクトの許容範囲は思いきって広めで、8度に設定しました。
で、あれこれ試行錯誤してSGSMSと格闘しまして、以下のような手順で両者のチャートを調べてみました。
1.まずお一人ずつの出生チャートをだし、それをまず基本チェック!
2.そして個別に3重円をだし、シーガルさんUPの年譜データとチェック!
3.思いつきで今度は、個人のチャートを汎用ホロスコープの第1円にして、第2円〜第4円のそれぞれに、95年〜97年の各春先の日食図をかましてチェック。
4.で、おおっとひらめき、おもむろにお二人の合成図を出す。ぎゃぁとわめいて、ううぅとうなる。
5.次にいきおいにのって、今度は汎用ホロスコープの第1円に合成図、第2円〜第4円に95年〜97年の各春分図をセットし、チェック。
6.同様に汎用ホロスコープの第1円に合成図、第2円〜第4円のそれぞれに、95年〜97年の各春先の日食図をセットしてチェック。
7.そして汎用ホロスコープ第1円に宮崎監督、第2円に庵野監督、第3円に経過を設定して、「あぁなるほどぉぉ」と腕組み〜(余談ですが、途中伊丹十三監督もからませて見たりもしました。)
と、いうようなことをガチャガチャとやっておりましたところ、それなりに思うことが湧きあがってまいりました。栗丸好み〜の展開でした。もうすでに書かれていることもあって重複するかとも思うのですが、自分のまとめのために、改めて書けるとこまで書きだしてみたいと思います。やっぱり主題は...「月とリリスとキローン」ですねっっ!(^_^)
それでは先ず宮崎駿監督の出生図からです。

太陽は山羊座で、水星が直前4度ほどにある合ですね。出生時間不明のため度数の怪しい月は、前後12時間をプラスマイナスしてもなんとか牡羊座でセーフです。(^_^)
まず天体の各区分は、男4女6、活動3不動4柔軟3、火4地6風0水0。 2区分と3区分のバランスは良く、目立つのは4区分の方。 火の4は企画力やアイディアマンであること、それを押し通す際の熱意。土の6は、過剰な現実的な実際性。職業的な適性としてみると実務だけにではなく、芸術的な才能もあるということなので、この土の過剰が芸術的(でも超地道)な分野での太陽水星の意図を見事に具体化・実現化させてくれたのでしょうか。
才能・素質を表わす牡牛座に木星土星(はてしない忍耐力根気と社会的にも通用する常識力、公明正大さはアニメーターの必須適性ですね)の合と、山羊座太陽水星合の120度で自己表現の容易さを得て、そして天王星(斬新なアイディア)によって海王星乙女座120度でソフトな緻密さを伴ったファンタジーへと練り上げます。
社会性を持ち地に足の付いたテーマの中にみられる「風」をテーマにした作品での特有の浮遊感覚は、この土過剰の裏返しの憧れだったりするのでしょうか。チャートの注目ポイントは冥王星とキローンの獅子座3度でのぴったり合。これは20年遅れで生まれた庵野監督のチャートでのキローンと冥王星が魚座/乙女座で180度となることの対比から、はずせないポイントとみました。
また、牡羊座月と天秤座ドラゴンヘッドの180度にも注目。庵野監督の獅子座月と乙女座ドラゴンヘッドの、もしかして合かもしれないポイントが、魚座キローンとやはり180度になるポイントもチェ〜ックです。で栗丸は、今回の「もののけ姫」で、今までのナウシカを代表とする女主人公達と、今回のサンとの間で、なんとも言えない違和感を感じていたのですが、ちょっとそのあたりのことも書いてみます。
ナウシカ達は、栗丸のイメージではすごく「射手座」の女の子っぽい印象だったのです。自由に飛びかいながらキリっと戦う、さっぱりしたスマートな男っぽい前向きにがんばる少女のイメージでした。それが宮崎監督のこのチャート上での「射手座火星&金星」の投影かなぁとみると栗丸は納得いたします。 射手座火星は天王星180度で「自由、自主独立、改革」的で、冥王星とキローンと120度で海王星ドラゴンヘッドとも小三角。ファンタジーの主人公として夢を託すに相応しいイメージです。金星はリリスと120度以外はノーアスペクトなのでその純粋むくな射手座っぽい愛情表現も際立つ美しいものとなっています。
それから特徴のひとつの射手座金星と牡牛座木星とのミューチャルリセプション。互いに交換しながら天体の機能を研磨していくイメージでいくと、射手座木星となった時にはその公明正大な正義感が輝きだしますし、牡牛座土星金星合ではストイックな宮崎監督の山羊座太陽水星の120度からのしぶい職人技が冴えわたります。ちょっとやぼっための(?)衣裳、服装の地味さというか質実剛健ぶりも、土星金星合の牡牛座からならうなずけるかも。
獅子座冥王星キローンの異常な極限状態でのドラマ設定の中で、ナウシカが戦闘服姿でたんたんと戦う姿とダブるのです。(魔女の宅急便での衣裳も黒!だし) で、獅子座冥王星キローンの極限状態と土星の圧迫を感じた時、射手座金星または射手座木星のノーアスペクト状態へ戻り息継ぎをして、自分を取り戻すのでしょうか。
ところで今回の「もののけ姫」のサンなのですが.....もしかして今まで禁じ手だった、監督のチャート上の「牡羊座月」、山羊座の太陽とはもしかして90度を作るかもしれない「牡羊座月」をサンに託して、表に出してしまったのではないかな?と感じました。 無鉄砲で何の戦略もなく、エボシ御前に突進し戦いを挑む戦士サンのイメージは、獅子座冥王星キローン合の120度とともに、乙事主(プライドと猪突猛進)やモロ(残忍さと母性)とも重なりながら、この「牡羊座月」の有りようを何か訴えているように思えるのです。
時間帯によってはこの「牡羊座月」はまさに射手座火星と獅子座冥王星キローン合とグランドトラインを形成するのですから、冥王星/徹底的に火星/戦わなくてはならない「牡羊座月」の荒々しい母性or幼児性は、サンによって今回初めて全面に表出させられスクリーン上に出現させられたのでは?と思いました。もしグランドトラインとなっていれば、海王星ドラゴン合はカイトにあたりますから、その部分の反対側にあたる「牡羊座月」は陰・過去の部分。(もしかしてナウシカでいうとすでに亡くなっていて夢の中に表われたお母さんの部分?)
そうすると「牡羊座月」はドラゴンティル合ですから、これでは過去にひっぱられ足止めされてしまうエネルギーの流れとなりますし、監督の山羊座太陽水星とは90度な訳ですから、公的なビジネス面の成功からや、その意図の伝わり難さからだけみるとかなりな賭け&冒険だったのではないでしょうか。でも今回は、トランジット冥王星によって、ネイタル冥王星キローン120度とともにネイタル火星にも合でのっかっているので、もう徹底的にやるしかない!!で押しきってしまったのでしょうか。
同時にトランジット土星が牡羊座に入っている今に、ここのテイルに何がしかの安定化もしくは過去の断ち切りによる「終わり」が必要とされたのでしょうか。 その栗丸には無駄とも見えたサンの子供っぽい無鉄砲さだけでは、未来を新しく生みだす希望の見える戦いにまで、そのままでは持っていけない。エボシ御前をたとえ倒しても自分も共倒れになるだけでは、そこでのエネルギーの解放が大きければ大きいだけ、消耗しつくしてしまいます。第2、第3のエボシ御前はいつだってその後に表われてくるのだし。
若いのに上品で物腰スマートなアシタカの如才なさ、そして「協調や共存」を、最後までやんわり静かに訴え続けていた、でもけっこう自己本位なアシタカのかもしだす雰囲気は、なんとも天秤座っぽく映ります。ソフトなだけにとっても頼りなげに映ったのですが、ここにあるドラゴンヘッドの天秤座のサビアンはちょっと意味深です。
「牡羊座月&テイル」と180度向かい側の天秤座ヘッドの位置(未来への希望?)のここは、今までの作品では観客が感客席の上で、空想の中として味わって得ていられた心地好いバランス感覚と緊張感の場所だったとして、今回はアシタカが役まわりとしてそれをスクリーンの中でひとり、シンボルそのものとして演じてしまったのではないか。
それを「見ている」観客の私は、今までのような居心地の良い感覚、自分の場所を今回は奪われてしまうことになり、そして2人によってスクリーン上に流されたドラゴンヘッド/テイルラインのエネルギーの奔流の渦に無理やり参加させられ巻き込まれてしまったのではないか。それは監督の何がしかの「儀式」であり、今回はそれにに参加させられてしまったのではないか。 そして、今までナウシカ達が演じていたぽっかりあいた射手座ヒロインの位置を、たくましくも美しいエボシ御前が見事に代役として埋め、演じきったのではないか。
夏に「もののけ姫」見て、感動したわぁぁと単にいうにはまたひとつ質の違うエネールギーの放出「エモーション」を体には確かに感じながら、でも今ひとつその「意味」を自分で解釈できないままで今日までいたのですが、 ちょっと無理やりな仮定ながらこう考えてみることで、「牡羊座月/ドラゴンテイル」サン、「天秤ドラゴンヘッド」アシタカというように2人を配することによって、栗丸はちょっとだけ2人のこの作品で感じていた異質な役まわりに、胸落ちというか合点がいくような思いがしたのでした。
次に庵野監督の出生図を見てみます。(注:ハプニング参照!)

太陽は双子座0度、ここのところトランシット冥王星がうろちょろしている180度向かいに位置しています。正確な度数不明の月は、プラスマイナス12時間でもなんとか獅子座内となりますね。度数によってはネイタルの獅子座天王星と合、もしくは次の乙女座最初の方のドラゴンヘッドと合となります。で、このドラゴンヘッドは乙女座で冥王星とも合ですから、その反対側の魚座キローン&ドラゴンティルとともに、トランシット射手座冥王星が、柔軟宮でのグランドクロスを今もなお形成していることとなります。
主要10天体の区分は、男7女3、活動2不動5柔軟3、火4土2風3水1。 双子座にある水星と、山羊座にある土星はどちらも本来の宮となっています。庵野監督のチャートですが、ここでは読みを宮崎監督と比較しながら進めてみたいと思います。宮崎監督のチャートとの共通点に、太陽と月の90度(月の度数によって、ですが)と、その太陽と120度で位置する土星/木星の合がありますね。
月の表わす個人の気分、または大衆の反応は、太陽の意図することとは90度なので両立しがたいのでしょうか。月は「幼児」も表わしますから、アニメの観客の年齢を考えると、両監督は作品テーマとその対象年齢のギャップに悩むこともあったのでしょうか。どちらも水星金星は良い状態なので、少年少女を対象とした作品製作の方が得意とする所なのでしょうね。
また、宮崎監督ならば山羊座太陽の目的のために、牡羊座月がパイオニアとしての苦労を個人で背負い、庵野監督ならば双子座太陽の目的を獅子座の月が、商業作品の常としての「娯楽性、エンターティメント性」との刷り合わせで悩んだとか? しかし木星土星の合とは120度ですから、その太陽の意図することと努力はわりと社会に受入られやすく実りはあるのですね。
宮崎監督の山羊座太陽は現実的社会的なステータスを欲求していて、土星木星は牡牛座ですから、個人の楽しみや趣味指向をその土壌にしているとすると、庵野監督の太陽は双子座で、個人の興味、または知的活動(この太陽のサビアンはぴったりかも〜)を目的のひとつにしていて、その社会での反映、基盤を未来イメージである水瓶座木星土星においているとすると、わかりやすいですね。
庵野監督の天体の状態ですが、双子座水星/牡羊座金星/獅子座リリス&天王星&月が小三角を形成しています。なんだか、お〜っと思いますが、月&天王星&リリスの大人になれない部分を抱えながら、でも個人として、独立していかねばとする少年少女の気持と姿勢が、ここにも表われているように感じます。
そして天体以外の感受点を含む、2つのTスクエアがありますね。 ひとつめが、獅子座月/乙女座ドラゴンヘッド&冥王星と向かいの魚座キローン&ドラドンテイルと、双子座太陽を頂点とするTスクエアです。ここでは魚座キローンが、個人性をドロドロに溶かして癒されたいという魚座チックな希望を持ってはいるのですが、でもここはテイルの側。ここに留まってはエネルギーの消耗と、後ろむきな流れとなってしまいます。ではヘッドの側はというと、冥王星と合。しかもそこは乙女座の初め。あくまで「個」としての徹底的に醒めた自覚を促す位置。または魚座のような「神秘性、オカルトチック」な精神活動を、徹底的に「識別」する必要があるのでしょうか。こちらが未来への希望となる流れになっているのです。そして、双子座太陽は、このヘッド/テイルの流れのどちらをとるか、に絶えず個人の知的欲求として直面させられ関わらざるを得ない位置となっているのでしょうか。
もうひとつのTスクエアは、獅子座火星と向かい側の山羊座土星/水瓶座木星と、頂点には蠍座海王星です。火星/木星/海王星って、なんかサイキックな力っていう印象が強いです。パワー感がありますね。この蠍座海王星は、ヘッド/テイルライン上のキローンと冥王星180度とは調停の位置となります。また、このTスクエアでは一番動きの早い火星が、その位置のサビアンシンボルのように、「創造と破壊」を任務として使わされてしまったのでしょうか。で、水瓶座木星とここの獅子座火星の180度を双子座太陽が調停しているのが印象的です。
というのも、庵野監督はまだ36才ということで、天体の年齢域で追いかけると、月→水星→金星域の25才位までは小三角のアスペクトの循環の中でわりと順調だったのでは?と思うのですが、25才すぎの太陽の年齢域でヘッド/テイルがらみのTスクエアに直面した訳で、そのいろんな悩みと体験をたくさん積んだ後の今、火星の年齢域に入ったのでは?と思うと....いろんなストーリーが読めてくるように感じます。
もう少しお2人のチャートを比較しながら、次もみてみようかなと思います。