Easter(96/4/30)

4月30日
鳥人儀礼の聖域オロンゴへ

今日は午後から「オロンゴ」に向かうこととし、午前中はゆっくり絵葉書でも書こうと思う。宿のテラスでのんびりと書いていると、時々人が道を横切っては、こちらに微笑みかけていく。本当に皆、人なつっこく、いい人たちだ。そういえば、島に着いた日、道で一人のおじさんが話しかけて来た。それもスペイン語でひたすらに・・・私たちは全く分からずに、ただうなずき「アミーゴ(友達)」を連呼した位だが、彼はひとしきり話すと、満足そうに去っていった。「う〜ん、、、島全体が家族みたいなものなのかなぁ」と思う。(注:このおじさんは後日宿に現れるのだった。。)
ラノカオ山火口湖
午後、オロンゴに向けて出発する。片道約5km、なかなかの距離だが、同宿の氏とともに歩いていくことにする。道は判りやすいのだが、これがなかなかハードだった。日頃の運動不足のせいもあり、登りは2時間20分かかった。 オロンゴはラノ・カウ(Rano Kau)山の頂上付近にある。この火山のカルデラは直径1.6kmもあり、火口湖にはトトラ(葦)が生い茂る。物静かなイースター島の景色の中では異彩を放って壮大である。火口壁の反対側は絶壁となり、海に落ちている。 orongoからの景色


鳥人の儀式村、オロンゴ(Orongo)。。。ここは300mの断崖の上にある。天地の創造神である、「マケマケ神(Make Make)」の化身である「タンガタ・マヌ(海鳥の顔と、人間の胴体を持つ鳥人)」を決める儀式が、その昔行われたところだ。毎年、沖合に浮かぶ島モツ・ヌイ(Motu Nui)島へ、渡り鳥「マヌタラ」のその年最初の卵を取りに行く競争なのだが、絶壁300mを下り、島に泳ぎ渡るのは大変なことだったろう。部族の代表の若者たちがそれに挑み、勝者の部族長がその年の政治的、宗教的実権を握ったという。

今も残る壁画
今も眼下には小さな島が浮かび、私の回りに点在する沢山の壁画が、当時を彷彿とさせる。オロンゴでの約1時間、他に誰も来ることなく、静かに時は過ぎていった。

 
さて、これからまた長い帰り道である。下り坂が続くのもこれまた厳しい。同宿の氏と、黙々と歩き続ける。途中帰る車に2〜3台抜かれたが、いずれのドライバーも「乗って行かないか?」と声をかけてくれる。ここまで歩いて来たからと、丁重にお断りし、歩き続け、宿にたどり着いたのは20時を回っていた。

アンガロア村全景
今日の夕食は宿に頼んであり、マルティンさんの手作りだ。魚、野菜料理が中心だが、特に「ご飯」のおいしいこと! ひたすらすすむ食事であった。夜、毎日見ることに決めていた南十字星だが、さすがに、満腹感と疲労には勝てず、早々に眠りにおちた。


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