1月2日

ハーフムーン島

だいぶ北の方に戻ってきて、天候も穏やかになってきた。今日は、ハーフムーン島に上陸する。ここはヒゲペンギンのルッカリーがある。丘には、まぁ、いるわいるわ。。。

こちらが岩場の細い道を歩いていると、正面から出くわすこともしばしばで、彼らはすごすごと道を外れて岩場を歩きだす。岩場をヒョイヒョイと跳ねていくが、やはりたまに滑って転んでいる者もいる。
ヒゲペンギンは、もともと気性が荒いペンギンで、喧嘩をしている輩も多い。嘴をつかみあい、フリッパーで叩き合い、あげくの果ては巣を横切り、はるか彼方まで追いかけっこがはじまる。ここのルッカリーでもナンキョクオオトウゾクカモメがしっかり巣を狙っている。突然私から数メートルのところに一羽がやってきた。見ると、卵をくわえており、彼は悠々とそれを食べだした。ペンギンには卵の頃から外敵が常にいる。成鳥になり海に出るとヒョウアザラシを初めとする海の外敵が待っている。よく見れば、海岸には多くのペンギンの白骨死体も転がっている。ここは弱肉強食の自然の世界なのだ。


アイチョウ島

この島にはコケ類が生え、島全体がうっすらと緑に見える。他の島と比べると暖かいのだろう、雛の生育も早いようで、かなり大きくなっている。ジェンツーペンギンの雛は親鳥におねだりをしては、口移しで餌をもらっている。
気が向くと(というか、もよおすと)、円形の巣から外に向かってプイッとフンをする。親鳥もプイッとする。そんなわけで、ペンギンの巣の回りにはきれいに放射状にフンが広がっている。ジェンツーペンギンは他のペンギンに比べると巣の間隔を広くとるので、そのフンの図柄がよく分かる。ただ、岩の下の方に巣を構えたものは悲惨で、上からのフンの砲撃に耐えねばならない。。。雛といない方の親は、小石をくわえて来ては巣を補強している。
一方ヒゲペンギンは小高い丘の上に巣を構え、急な斜面をよたよたと登っていく。よくこんな高台に、と思う位のところに巣を構えている。
トウゾクカモメも南極の短い夏は子育ての季節である。彼らの巣にもしっかりと小さな命の息吹があった。
南極旅行規約では、我々はペンギンのすぐそばに近づいてはいけないことになっている。触ることなど論外である。しかし、ペンギンたちはあまり気にしないようだ。巣を観察していると、「邪魔!邪魔!」といった素振りで、別の者が私の足元を通過していく。なんだかそれだけで、うれしくなってしまう。

気温は5度位はあるだろうか。だいぶ暖かいせいで最後の滞在はあっと言う間におわってしまった。


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