漫画としてでなく、入門書として
「マンガ金正日入門」 李 友情 作・漫画
李 英和 訳・監修 飛鳥新社
| 私が読んだ「マンガ金正日入門についての情報 |
| 出版社 |
飛鳥新社 |
| 価格 |
1200円 |
| 初版出版日 |
2003年8月14日 |
| 当時の版・刷 |
7版 |
| 当時の出版日 |
2003年9月24日 |
| 装幀 |
守先正 |
*今から約10年ほど前、北朝鮮が話題になった頃があった。ちょうどテリー伊
藤が「お笑い北朝鮮」を出版した頃だ。その頃興味を持って何冊か北朝鮮に関
する本を読んだが、その中で当時の私には忘れられない作者がいた。それは李英
和氏である。拉致問題に絡めて北朝鮮がワイドショーで連日取り扱われていた頃
によくコメンテーターとして出演していたから、知っている人も多いかと思う。
関西大学の助教授である彼が、ではどうして私にとって印象深い人物になったか
というと、随分軽薄な理由で申し訳ないが、好みのタイプに近かったんである。
そのうち北朝鮮の話題ものぼらなくなり、彼のことも忘れかけていた辺りにな
って、再び北朝鮮の名が毎日のように耳に入ってくるようになってきた。そして
ベストセラーになった本書の訳・監修は李英和氏である。
「韓国で発売禁止」というのが売り文句の一つだが、これは韓国の太陽政策の
まっただ中に出されたからというのが大きな理由らしい。特別過激な表現が使わ
れているとも思えないし、国をひっくり返すような事実が発掘されたわけでもな
さそうだ。確かに北朝鮮や金正日の歴史が頭に入りやすく描かれているのだが。
でも、韓国と日本だと、同じ漫画といっても好まれる表現の仕方やエンターテ
イメントのあり方が異なるのだろうか。ノンフィクションの小説や漫画が陥りや
すいのは、ただ事実を述べて終わってしまうという落とし穴だ。正直言って本書
はかなり穴に足をとられている感が見受けられる。これは日本の漫画に慣れてし
まった私が、違和感を覚えているだけなんだろうか。とはいえ、「金正日入門」
としてはわかりやすいしよくできてるとのは確かである。
では、競争が激しい日本でエンターテイメントとしての漫画を描いている一流
の漫画家が描いていたら、果たしてどうだっただろうか。しかし、きっとこうい
う内容のものを描く度量と勇気を持っている漫画家は存在するか、やっぱり疑問
が残るところだ。
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