クーベリック指揮、バイエルン放送響、同合唱団、マティス(ソプラノ)、ベーゼ(アルト)で、メンデルスゾーンの劇音楽「真夏の夜の夢」を聴いています。 DG、1964年録音。シェイクスピアの戯曲に付けた音楽です。あまり私はこの作品を全曲を通して聴くことがなくて、序曲と結婚行進曲くらいですね、たまに聴くのは。40代も半ばを過ぎた独身男が、この有名な結婚行進曲を聴いている図というのは、気色わるいものがありますが。今回はこの稿を書くために、全曲を聴きとおしています。クーベリックの指揮は、質朴な味わいのある肌理細やかなもので、響きがサラリとしていて、細部がよく澄んで聴こえますね。バイエルン放送響の音色によるところもあるけれど。あのうるさがたのチェリビダッケがクーベリックについてだけは誉めたというのは、何となくわかる話です。既にどちらも故人になってしまいましたが。あ!いま、CDが結婚行進曲にかかりました。なぜかわからないけれど、興奮してしまいます。改めて傑作だなと思いますね。この「真夏の夜の夢」、序曲だけは17歳のときに書かれていて、他の曲はそれから17年後に書かれていますが、完成度は全然、変わりません。わるく言えば、天才には生まれついたけれど、銀行家の息子で苦労もしなかったからだと言えるかもしれませんね。しかし、メンデルスゾーンはこの劇音楽を完成させた4年後に38歳という若さで亡くなってしまいます。モーツァルトやシューベルトらとともに、天才薄命という例でしょうか。
●参考CD
○メンデルスゾーン:劇付帯音楽「真夏の夜の夢」
・クーベリック指揮、バイエルン放送響、同合唱団、マティス(ソプラノ)、ベーゼ(アルト)(日ユニバーサル/原盤Deutche Grammophon) →♪amazon.co.jp