●No.626 ドヴォルジャーク:序曲3部作「自然と人生と愛」(ケルテス/LSO)。(2007/11/10)

 ケルテス指揮、ロンドン響で、ドヴォルジャークの序曲3部作「自然と人生と愛」を聴いています。Decca、1965〜66年録音。3部作とは「自然の王国で」作品91、「謝肉祭」作品92、「オセロ」作品93を指します。3曲を通じて同じモチーフが表れるのが特徴。いま「自然の王国で」を聴いているところです。交響曲第9番「新世界より」が作品95の番号であることから推せるように、この序曲3部作は、作曲者の渡米直前の1891年に書かれました。当初は3つ併せて作品91の番号で、作曲者は出版するつもりだったようですが、出版社ジムロックの意向により、各々に作品番号を与えられたとのこと。なかでは「謝肉祭」が有名ですが、いずれ3曲とも傑作でありましょう。さて、ケルテス指揮するロンドン響の演奏ですが、端正で晴朗、爽やかな解釈で気持ちよく楽しませてくれます。ケルテスにとってドヴォルジャークは、その交響曲全集を完成させているように(これもロンドン響)、重要なレパートリでした。この序曲集でも、その自信が窺えようというものです。他に序曲「わが家」作品62、「フス党」作品67を収めたこのCD、是非、聴いてみてください。ケルテスは優れた才能を具えていて、その将来を期待されるなか、1973年にテルアヴィヴの海岸で遊泳中、波に飲まれて43歳の若さで亡くなりました。カンテルリとケルテスが長生きしていれば、今日の音楽界の絵図も変わっていただろう、というのは、クラシック音楽党なら誰しも考えてみる空想でしょう。

●参考CD

○ドヴォルジャーク:序曲3部作「自然と人生と愛」(「自然の王国で」作品91、「謝肉祭」作品92、「オテロ」作品93)、序曲「フス党(フス教徒)」作品67。(2007/11/10)
・ケルテス指揮、ロンドン響(日ユニバーサル/原盤Decca) →♪amazon.co.jp

Home

ドヴォルザーク:序曲集
ドヴォルザーク:序曲集