邦題では「北欧管弦楽名曲集」とありますが、収められている17曲の数分の作品群のうちで、知名度のあるという意味ではグリークの「過ぎた春」くらいのもので、あとはほとんど知られていない、むしろ秘曲と呼ばれるものでしょう。作曲者の名としても、シベリウス、ニールセンなどは有名ですが、アルヴェーン、クーラ、スヴェンセン、マデトヤ、カヤヌスあたりになると、普段から北欧音楽に親しみのあるかたに知られる程度になりますか。憂いを帯びた甘い旋律を集めた、心に沁み入るCDです。
他のCDからの編集ものではなく、オリジナルのアルバムで、カンガス指揮、オストロボスニア室内管によっています。冷涼な北欧の澄んだ空気を感じさせる優しい演奏にも惹かれます。どれも親しみやすい切なさをたたえた音楽ばかりですが、私は、ブル(ハルヴォルセン編)の「メランコリー」や、スヴェンセンの「天の砦の下なるすべて」などが気に入りです。心の疲れた夜に、明かりを落として静かに聴けば効果があるでしょう。神秘的な白夜の国へトリップできる1枚。価格の安いのも魅力です。
●参考CD
○白夜のアダージェット〜北欧管弦楽名曲集(曲目詳細はamazonをご参照のこと)。
・カンガス指揮、オストロボスニア室内管(日ワーナー(原盤FINLANDIA)) →♪amazon.co.jp