クラシック以外の音楽に疎い私も、サイモン&ガーファンクルの名と「サウンド・オヴ・サイレンス」や「スカボロ・フェア」の歌は聴いたことがあります。20年ぶりに再結成されて、話題になっていることも、通販に私の利用している「アリアCD」さんからの情報で知りました。さて、なぜクラシック専門の「アリアCD」さんや、私の「ゆらこめ」に、S&Gの話題が出てくるかというと、手堅いクラシックのレパートリで名唱を聴かせるドイツのヴォーカル・グループが、このポップスのアルバムを出したからです。
1980年にミュンヘンの大学の合唱団で仲間であったころから編成された、ジングフォニカー(Die Singphoniker)という、男声6声から成るこのグループは、いまではドイツでたいへんな人気があります。私も、デビューの録音(1987年)からの大ファンで、そのCDは大方、買い求めてきています。中世はポリフォニーの濫觴期の音楽から、メンデルスゾーン、シューマン、バルトーク、グリークなど広汎なレパートリを持ち、シューベルトでは、パートソングの全集を5枚組のCDで完成させてもいます。
若い美声が、純正なピッチで清澄にピシッと決まる。そうして、寛いだ温かな雰囲気も漂わせる実力派の彼らがS&Gを歌うと、その味わいも独特のものです。パンパイプやギターなども加わる編曲(主にキーボードを受け持つ、マティアス・ケラーによる)ですが、何より6声の交錯するラリーに凝ったものになっています。そうして歌唱そのものがユニークなことに−これは好悪を分けるところだと思いますが−英語の歌詞の滑舌がドイツ語にしか聴こえなくて、妙にメリハリがハッキリしているのです。
クラシックにはあまり関心のないかた(恐らく「ゆらのあな」経由で私のHPを訪ねてくださっている皆さま!)も、是非、手に取ってみてほしいアルバムです。クラシック党のかたも、ご一聴を。1,500円ほどで入手できる廉価盤の新譜です。これを聴かれると、上にも挙げたこの団体の正統的なクラシックなレパートリにも、興味のわくこと必至の1枚です。なお、ジングフォニカーは、自身でHPも立ち上げていますので、そちらも訪ねてみてください。詳しいプロフィールや、ディスコグラフィもありますよ。
●参考CD
○"A Tribute to Simon and Garfunkel"
・ジングフォニカー、U.ヘルケンホッフ(パンパイプ)、他(日BMG(独OEHMS OC-321)) →amazon.co.jp
