イスラム教・性について



人間本来の自然なもの、神聖なるもの

イスラム社会では、4人妻とか、オスマン帝国における宮廷内のハーレムなどから、淫乱とか乱交(?)といったイメージを持っている人も少なくありません。
けれども、性に対する規制が明確で、厳しいのがイスラム教です。
それは、性を罪悪視したり、不自然なもの、不健康なものとすることに由来しているのではありません。
性は、人間本来の自然な存在として高く評価され、神聖なるもの、大切にされるべきものとみなされています。

ハーレムは、本来「神聖にして犯すべからざるもの」という意味のアラビア語、ハラムのトルコ語なまりで、普通は女性の部屋を示し、夫以外の男性が入ることは許されません。4人妻を許すのは、イスラム教の布教戦争で、増加した未亡人や孤児を救済するためでした。(『男女観』参照)
性の社会化が意図されている中、他の社会で見られる法律外の結婚や、私生児の出生よりは、一夫多妻制の方が良い、と考えられているのです。

イスラム社会においては、性による分離が多く見られます。
これは、イスラム教では、人間は誘惑に弱い存在であるという認識があり、性的混乱に陥るのを未然に防ごうという考え方があるためです。

ジナー(制度外の性関係・姦通)は、厳しく処罰されます。
売春も、もちろん禁止です。実際には、イスラム世界においても存在していましたが、性道徳の厳しいイスラム社会において、売春婦は性的失敗者であると烙印を押された女性や、貧困階級の女性などが多かったようです。

近年、西欧社会の影響を受けた地域では、性が開放される傾向にありますが、イランやサウジアラビアのように、性的分離を強化しようとする動きも出ています。



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