お散歩日記
タオの日記

ジョン太の夫が書く日記。
夫婦で一緒に居ても、思うことはそれぞれ。
同じこと考えてたり、なかったり、そんな普通な毎日です。

人に優しいスピード
 Date: 2000年10月26日 (木)

これから書くのは、今日経験した出来事だ。

出張で山口まで行ってきた。私の得意先にホームセンターがあり、
本日オープンするお店のため、私はその応援に駆けつけたのだった。
応援といっても、おもに駐車場の整理を手伝う程度のことだ。
オープン初日は大勢の来客者があるため、店の駐車場はすぐにいっぱいになる。
私の仕事は、停めてあった車が出るたびに、駐車待ちの車を誘導することだ。
そんなこんなで、私は午前中いっぱい手伝っていた。

そしてお店の中に用があり、店内を歩いていた時のことだ。お店の中はお客さんで
かなり込み合っていた。おじいさんやおばあさんなど年配の人もけっこう多い。
そんな中を急いで歩いていると、なかなか思うように前に進めない。
その時、私はこう思ったのだ。
「ジャマだな。もっと速く歩けばいいのに!」そう思ったとき、そう思う自分に
驚いてしまった。なぜそんなふうに思ってしまったのだろう?

自分の歩くスピードが普通で、他の人も同じように歩けるはずだと
無意識に思っていたのだ。だからゆっくり歩いてる人を見て、苛立ってしまった。
でも、自分のスピードが普通なんてことは、もちろんない。
いろんな人が、その人のスピードで動いている。
忙しく毎日を過ごす中で、そんな当たり前のことをつい見失ってしまいがちになる。
忘れてはいけない大切なことなのに。

自分がふだんいかにセカセカしてるか分かる出来事だった。
他人に優しいスピードというのは、自分が思っているものよりも、
もう一つゆっくりのスピードなのだ。きっとそうなのだと思う。
ゆっくりの人の、そのスピードまで落として、物事を考えてみよう。
難しいことだけど、いつでもそれを忘れないようにしたい。
それが相手を気遣うことだと思うから。



『キッド』映評
 Date: 2000年10月22日 (日)

これから見る予定のある人は、見てから読んでください・・・。


ジョン・タートルトーブ監督らしい、心温まる映画だった。
この監督は『フェノミナン』『あなたが寝てる間に…』『クール・ランニング』などを
撮っている。どれも見終わった後に優しい気持ちになれる映画で好きな監督だ。

もし子どもの頃の自分が現われたら、というアイデアは決して目新しいものではない。
昔の自分が、今の自分を変えていく、というプロットもありがちだと言える。
むしろこの映画で注目したいのは、奇妙な現実感覚だ。

よくあるストーリーなら、例えばこんな感じになるだろう。
ある日、見知らぬ子どもが突然現われ、その子は、子供時代のあなただと名乗る。
しかし、その姿は周りの人には見えず、自分だけがなぜか見えてしまう。
実はその子は、未来の自分を助けに過去からやってきたのだ・・・。
とか、そんな話になりがちである。

しかしこの映画はそうではない。子どもの頃の自分は幻覚としてではなく、
周りの人にも見える現実の存在として登場する。

そして、この子どもは、自分がなぜ未来に来たのか分からず、
自分のいた世界に戻してくれと泣いたりする。ここが面白い。

普通なら、主人公はあくまでも大人の自分であり、子どもの頃の自分は、
今の自分を変えてくれるファンタジーとして描かれがちだ。
しかしこの映画は、大人の自分と子どもの自分とどちらもリアルで、その存在は
きわめて対等に描かれている。2人(1人?)とも悩み、大人の自分は忘れかけて
いたものを取り戻し、子どもの自分は欠けていた勇気を手に入れる。
お互いの存在が刺激し合って、どちらもより良い方向に進むことになる。

また、この映画の良いところは、今の自分を否定しないところである。

子どもの自分が勇気を手に入れた時、普通ならその後の人生は変わってしまうはずである。
しかしこの映画はそうならない。それまでの人生が変わるなら、大人の自分は消えてしまうか、
全く違う自分になっているかしかない。それは今の自分が完全に否定されることだ。
確かに大人の自分は、人間として大切なものを忘れかけている人間かもしれない。
しかし自分の人生を完全に否定されるのは、あまりに切ないことだ。
だからこの映画のラストにはホッとさせられた。
今の自分を否定せず、これからの人生をより良いものに変えていこうとする。
子どもの自分と、大人の自分が、その先の未来をともに見つめる、
この映画のそんな描き方がとても好きだ。

残念だったのは、ちょっとこじんまりした映画だったことである。
自分探しがテーマの映画だから仕方がないことかもしれないが、
この監督には、もっとスケールの大きな映画も撮ってもらいたい。



それぞれの日
 Date: 2000年10月14日 (土)

ジョン太が友だちに会うため、天神に出掛けたので、
今日は午後から久しぶりの完全オフ日となった。
その間なにをしてたかというと、ホラー映画を見ていたのである。

レンタルビデオ屋に行き、「スクリーム3」と「スリーピー・ホロウ」を借りた。
「スクリーム3」は期待はずれ、「スリーピー・ホロウ」はちょっと面白かった。
「スリーピー・ホロウ」は期待してたんだけどなあ。なんだか中途半端な感じが
イナめない。面白そうな要素は結構あったのに、それをもっと深く取り上げて
くれればと思った。

なぜこんな日にホラー映画を見ているかというと、ジョン太がダメだからである。
昔こんなことがあった。

ホラー映画が嫌いなのを知らない頃、2人で「リング」を見た。
「リング」は傑作だと思っていたので、たまたまテレビで放送されるのを知って、
「この映画面白かったよ」と薦めて、2人で一緒に見た。
見終わった後、本当に怖かったのだろう。彼女は泣いた。
―これが彼女を泣かせてしまった初めての出来事となる―
以後、「私は怖い映画は見ません。見るなら一人で見て」宣言をされてしまった。

怖い映画でも、優れた映画は有り、良いものは良いと思うのだが、
しょうがないので、一人で見ることにしている。



国際食品試食市
 Date: 2000年10月12日 (木)

先週末、「西日本国際食品見本市」に出掛けた。
これはあまり知られていないが、実はとても美味しいイベントである。
世界の食品が集まるということで、食いしん坊にはたまらないものがある。
商談などのビジネスデーが終わると、一般客にも開放される期間があり、
その間は試食や試飲の し放題になる。入場料は大人500円。

「入場料の元を取り返そう!」「おぅ〜!」と気合を入れて、ジョン太と入場した。
会場となる小倉の西日本総合展示場はかなり広かった。
お客さんもけっこういる。盛況のようだ。見渡してみると国内のブースが半分、
輸入食品のブースが半分というところか。かたっぱしから試食した。

思いつくまま書いてみると・・・、
水餃子、豚まん、ラーメン、オリーヴオイルをつけたパン、チヂミ、岩海苔、
ブルーベリージュース、クランベリージュース、チョコレート、
フルーツジャムをつけたクッキー、フレーバーティー、チーズ、干しプルーン、
ワイン、地ビール、はちみつ、乾燥トマト、パイナップル、海洋深層水、紅茶
などなど。

試食なので量は少ないが、これだけ種類が多いと、けっこうおなかも
いっぱいになってくる。「こんなにいろんなものが食べられるなんて、
なんて幸せなんだ〜!」と、途中から妙にハイになってしまった私たち。
ワインやビールの試飲がそれに拍車をかける。もうどうにも止まらない。

私たちは興奮冷めやらぬまま会場を後にした。
「1年に1回じゃなくて半年に1回ぐらいやって欲しいね」なんて言いながら・・。

さて、ジョン太の日記を見ると「また来年も絶対行きたい」と書いてあったが、
調べてみるとこのイベントはどうやら隔年のようなのだ。
次にあるのは、さ来年。ジョン太はこの事実をまだ知らない。
どうやって伝えたらよいのだろうか(と、さりげなく書いておく)。



その山を登れ!
 Date: 2000年10月02日 (月)

2人の思い出の場所のひとつに、皿倉山がある。
ここは2人が初めて会ったその日に行った場所なのだ。
昨日、それ以来行ってなかった皿倉山を2年ぶりに訪れた。

標高622m。ケーブルカーとリフトを乗り継いで、山頂まで登ることができる。
このケーブルカーとリフトが、10月中旬から来年の半ばまで、
運休すると知ったのは、つい最近のことだ。
これは急がねば、とその時思った。

2年前に行った時は、会社の先輩が運転する車にみんなで乗っていった。
ケーブルカーの終点である山頂駅までは、車でも登ることができる。
先輩は細く険しい道を車で登り、山頂駅まで無事たどり着いた。
そこからリフトに乗り、一番てっぺんまで登り、
そこでジョン太といくつかの話をした。
そんな思い出の場所である。

当時私はペーパードライバーで、こんな険しい道を運転できるはずもなかった。
ただ私はいつからかこんな野望を抱くようになっていた。
「いつかこの山を制覇してやる!」と。
今度は自分の運転する車で、ジョン太と2人でここに来たかったのだ。
しかし私の車はマニュアル車。最初は坂道発進も失敗の連続だった。
結婚してから車を運転する機会も増え、ようやく少しは運転に自信が持てる
ようになった。そんな時だったのだ。ケーブルカーとリフトがもうすぐ
運休すると聞いたのは。リフトが運休しては、一番てっぺんまで行けない。
それは困る。さっそく出掛ける計画を立てた。

昨日は天気も良く、絶好のドライブ日和になった。
しかし山頂駅までの道のりはかなり険しい。側溝にタイヤが落ちないか、
途中狭い道でちゃんと離合できるか、など内心ドキドキだった。
さいわい対向車との離合は、比較的広い道ばかりだったので問題なく、
とてもラッキーな一日だった。

2年ぶりに見る山頂からの景色は素晴らしかった。
小倉の街が一望できる。

子どもが生まれたら、ここにまた来たい。
2人が初めて会った日の、この場所に、今度は3人で来てみたい。


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