従業員の独り言          


「牛乳」
皆さんは牛乳、好きでしょうか。
今までの私は進んで飲む方じゃありませんでした。何故なら、幼稚園、小学校、
中学校、高校とずーっと給食だった為、十数年間の間、昼食で半強制的に牛乳
飲なくちゃならなかったからです。
しかし、静岡に移り住んだ時、そんな私に転機が訪れました。
そう、『丹那牛乳』との出会いです。
丹那牛乳は地域ブランドの牛乳で、3.6と特濃タイプがあります。
初めて飲んだ感想は、「濃い!なんて濃いんだ。これは一般に売っている3.6
と同じ濃さなのか?」でした。
しかも、普段は冷たい牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするオヤジみたいな私ですが、
この牛乳はゴロゴロしない。料理では生クリームを使いたい所でも、この牛乳が
あると十分代用品として通用するのです。
別に丹那牛乳の回し者じゃないんですが、私はいたくこの牛乳が気に入り、毎日
愛飲するようになりました。
しかし、横浜に戻って来て丹那牛乳のない生活がやってくると、どうも他の3.6の
牛乳では物足りず、静岡に行く時には必ず牛乳を購入し、無い時は牛乳を飲まない
ようになりました。
こんなに素敵な牛乳を作る牛って一体どんな牛なんだろう・・・。
ちょっと気になっていた時、思いがけないチャンスが訪れて、この愛しい丹那牛乳の
牧場へ連れて行ってもらえました。いざ函南へ!
私の牧場イメージ・・・「牧場」 「ハイジ」 「ピーター」 「ユキ」 「気難しいおじいさん」
             「『Milk』と書かれたでかいビン」 
                                 ・・・なんて貧相な想像力。。。。
でも実際行ってみると、あまりにも自分の想像とはかけ離れてた!(当たり前か)。

牧場に着いたのは夕方、辺りはすっかり暗くなっていて残念。
入り口付近には子牛が何頭かいて、とっても愛らしい表情でこちらを見てました。
そこの牧場は規模にすると中規模の牧場らしいのですが、牛舎も目で確認しただけで
2つはありましたし、なんだか牧場というよりも工場みたいな、近代的な建物でした。
何の連絡もなしに伺ったにもかかわらず、牧場主さんは気さくに接して下さいました。
きっと毎日牛乳飲んでいる人だから、穏やかなんだと、妙に納得。
牧場主さんは、チョロQみたいにすばしっこい動きをする車に乗って、牛舎で干草を運搬
していました。
初めての牛舎。広い!明るい!綺麗!牛は沢山いて数え切れませんでした。
私がちょっと近づいただけで、それまで均等に散らばっていた牛が私の方に向かって
集合。その光景は圧巻でした。ちょっと怖いくらい。
観察して数分、早速ちょっとした発見がありました。
< 発見その@  牛の声 >
牛って「モー」っていうものだと信じていましたが、なんかちがう。
コレに近い音・・・熱いお風呂に腰をおろした瞬間、おじいさんが発する声!っかな・・・。
こう、地響きがするくらい低めの「んー」という声な感じに私には聴こえました。
< 発見そのA  歯茎がそれほどでもない >
草食動物は草をすりつぶして食べますよね。
私は那須サファリパークに行った際、車窓に密着したロバ(だった気がする)が、
ものすっごい歯茎をだして餌をねだってきたことがきっかけで、歯茎が出る動物
(やっぱ草食動物ですか)が苦手になってしまいました。
しかし牛は何故か平気。「んー」と言いながら草食べていて、なんだか美味しそう。
食べる姿からは品格が現れ、表現すると「干草を食べる貴婦人」。
歯茎はでていましたが、上品な歯茎という感じ。

やがて搾乳の時間になり、1ブロックの牛が柵を外されて搾乳場所まで移動です。
行きたがらない牛は、背後からソフトに迫ってくる『牛追いやり機(?)』で誘導されます。
「上手くできてるんだなぁ〜!」その機械による流れ作業にすっかり感心。
搾乳場所では牧場主の奥さんが、搾乳機の消毒をしていました。搾乳場所には搾乳機
がいくつもぶら下がっていて、一度に10頭くらいの牛が搾乳できます。ホースでつながった
先にはその牛乳を1つにまとめる大きなタンクがありました。
何時の間にか牛がやってきて、誰に言われる訳でもないのに“絞られ体勢”で待機。
奥さんは牛の絞られる所を消毒してます。その消毒液はちょうど小学生の時に使用した
『ヨウ素液』そっくりでした。でも紫色には変化しませんでした。
そして、「ギョイーン」という機械音と共に、一斉に搾乳が開始。
私は「チョロロ〜 チョロロ〜」というイメージを持っていましたが、実際はもっと凄まじい。
ジャー! ジャー!というごう音と共に、巨大なタンクに牛乳が集まってゆきます。
そんな中、前から2番目の搾乳場所で搾乳している牛が、先頭で搾乳している牛に向かい、
頭でしつこくど突いているのを発見!なーにしてんのー?笑いました。
「あー、あの牛はね、いつも1番前の所で搾っているんだけど、今日は2番目になっちゃった
 から先頭になった牛に頭で邪魔してるんだよ。どけって」
と牧場主の奥さんが、説明してくださいました。
いつも一番乗りじゃないと嫌なのって牛にもいるんだ〜。と再び爆笑。
「しかしさー、よく出るよなー。牛乳って。じゃーじゃー出でてるよ」
一度でこんなに沢山出たら、ラクチンだね♪
私は気楽に考えていたのですが、実はもっと奥が深く大変のようです。
牛乳に含まれる成分には色々規定があって、例えばたんぱく質が規定よりも少ない場合
など、その牧場にはペナルティーが科せられたりするそうです。
やっぱり1日に沢山搾乳すると、牛乳も薄くなりますよね。回数を減らすと栄養価の濃い
牛乳ができるけど、その分量も少なくなるし。
設備や衛生面でも、気もお金もかかるし、手もかかる仕事だと思いました。
何枚も着込んでいたのにもかかわらず、凍死しそうなほど寒かったこの日に、牧場の方は
半袖!しかも汗をかいて、牛の世話をされていました。
そんな苦労を今まで知らずに勝手に飲んでいた牛乳・・・。
ウド鈴木似の1頭の牛と見つめ合い、改めて牛乳を飲めるありがたさを実感しました。
“すばらしいね!牛乳♪ ビバ!牛乳♪”
私はすっかり牧場を堪能し、牧場主さんから、『丹那コーヒー牛乳』のお土産まで頂いて
名残惜しくも牛に別れを告げて帰って来ました。バイバイ牛。
夜もふけてすっかり満足な帰りの車中、
「そういえばさー、オスって搾ってなかったよね」と呟き、
「ばっかじゃないのー!!!」と速攻でツッコミを入れられた私。きっと疲れてたんだよね。
その後、同じ牧場の方から牛乳以外の乳製品を頂きました。
今は“丹那モッツァレラチーズ”に夢中です。
いやぁ、チーズって素晴らしいよね。