
![]()
《つゆの秋》〜露秋銘尺八によせて〜

当HPはフレーム方式です。
直接このページにジャンプして来た方はindexから他のコンテンツをご覧下さい。
![]()
二代目 西田露秋先生(近影)

二代目(先代)西田露秋先生が傘寿になることを祝い、宮田先生が企画なさったコンサートが2004年10月22日今治市の中央住民センターの大ホールで開催されました。
露秋銘尺八は、宮田先生が吹かれるその音色に憧れてこの道を志すきっかけとなったり、大学の学生の頃から今の私に至るプロセスを共に歩んで来た、私にとって大きな存在です。
そして宮田先生の元、集まったのが目白の宮田スクールに集う仲間であり、先生の薫陶を受けて尺八を愛し、研究・研鑚を積み、そして尺八の魅力を広げるためにも努力をしている面々です。
福田輝久氏、中村和義(米谷和修)氏、原郷隆(界山)さん、渡辺淳さん、中村仁樹さんと、第一線で活躍するバリバリのプロから若手プロ、そして芸大の学生までと幅も広い上、若手の2人は「尺八新人王戦」(バンブー社主催)で1位に輝いた実力者揃いの面々でした。
これだけの面々が年代層を乗り越えて集まる事も、宮田スクールの魅力に他なりません。トピックスをご紹介することと併せ、宮田先生がプログラムに寄せた文章も転載し、ご紹介致します。
![]()
《今宵は格別なつゆの秋》
私が尺八を始めてから49年。東京で始めましたので、最初に持った1尺8寸もその次の1尺6寸も東京産のものでした。
数年経って尺八演奏を生業とするようになり、やがて演奏の場が全国にわたるようになり、他人の尺八も見せていただいたりする中で「これは良いものだ」と思うと露秋銘であることが多かったものですから、作者に是非会ってみたいと思い、ようやく今治の露秋氏(二代)にめぐり会えたのが30年ほど前のことでした。
露秋氏の作品はほとんど私の意に適うのですが、それならそれで、更にこうもあってほしい、ああもあってほしという欲が出るものですから、折あるごとに今治にお寄りして、作業場に座り込んで注文をつけ、時には泊りがけになったり。それをいつも、辛抱強くつきあっていただいたものでした。
露秋氏と会った頃から次の世代のメーカーも台頭して来て、性能の良い尺八を世に出すようになってきたのですが、私が露秋作にこだわってきたのは、鳴り易さの上にある音の品格のゆえです。
そして露秋氏が80才を迎えた今年、松山在住で露秋氏の薫陶を受け更に研鑚を積んでこられた仙秋氏が、先代の名に恥じない品格のある尺八を作るようになって三代目露秋を継ぎました。
以上、私がプロとしての演奏活動を、ずっと露秋作の尺八に助けられてきたことへの感謝を込めて、露秋氏80才を祝賀するコンサートを考えた次第です。
幸い賛同してくれる仲間も参集してくれました。
更に幸いなことに「つるのおんがえし」の絵本を私に示して作曲を喚起し、初演して下さった徳安さん、安藤さんが、地元で惜しみない協力をして下さいました。2つのコーラスも参加して下さいました。
今宵はきっとお楽しみいただけることでしょう。宮田耕八朗(当日のプログラムより転載)
【コンサート・データ】
日時/2004年10月22日(金)18:30開演
会場/今治市中央住民センター4F大ホール
曲目/(全曲宮田耕八朗作曲、及び編曲)
(1)鹿の遠音(尺八七重奏)/宮田耕八朗、福田輝久、米澤浩、中村和義、原郷隆、渡辺淳、中村仁樹
(2)雲井獅子/原郷隆、徳安悦子
(3)晩秋三景/米澤浩、大田幸子、渡辺治子
(4)つるのおんがえし/小川節子(語り)、安藤弘、福田輝久、中村仁樹、徳安悦子、他徳安社中の皆さん
(5)太陽と海と/福田輝久、大田幸子、渡辺治子、岡山亮子
(6)水のほとりに秋を思う/中村和義、渡辺淳、
(7)海の青さに/宮田耕八朗、渡辺治子、岡山亮子
(8)キビタキの森/宮田耕八朗、渡辺治子
(9)合唱 花さき山/全員
出演者/宮田耕八朗先生、福田輝久さん、米澤浩、中村和義(米谷和修)さん、原郷隆(界山)さん、渡辺淳さん、中村仁樹さん、安藤弘さん、今治松琳会の皆さん(以上尺八)
大田幸子(杵家七三)さん、渡辺治子さん、徳安悦子さん、岡山亮子さん、他徳安社中の皆さん(以上三味線・箏)、コーラスpoco
a poco、日吉コールマミの皆さん
![]()
(1)
2曲目の「雲井獅子」を演奏し、インタビューを受ける原郷隆さん。
原郷さんは徳島市出身で、地元でも活動する他、日本音楽集団の団員としても東京で活動を広く展開しています。
これからは四国方面での尺八の話題も更に豊富になって行く事でしょう。
(2)
「晩秋三景」の演奏風景。
尺八−米澤 浩、三味線−大田幸子さん、十七絃箏−渡辺治子さん
(3)
「つるのおんがえし」の演奏風景。
箏演奏は徳安悦子さんと徳安社中の皆さんです。
(4)
「つるのおんがえし」の尺八、左から安藤弘さん、中村仁樹さん、福田輝久さん
(5)
「太陽と海と」の演奏風景。尺八−福田輝久さん、三味線−大田幸子さん、箏−渡辺治子さん、十七絃−岡山亮子さん。
今回のコンサートで私にとって嬉しかった事は、福田さんと舞台を一緒した事です。リハーサルも聴かせて貰い、本当に良い刺激を受けました。
福田さんは私がプロになりたての頃、兄弟子としても音楽集団の先輩としても先ず第一の目標とした方ですし、「質問・相談箱」にも書きましたが、尺八界における「循環呼吸」の先駆者・第一人者です。
リハーサルでさりげなく使っていた「循環呼吸」は、本当に注意していなければ判らない位熟達したものでした。
しかも使っていたのは、フレーズの最後に来ていた乙のロ!脱帽!!
で、私が「福田さん、循環呼吸はもういつでも好きな時に出来ちゃうの?」と聞いたところ「マ〜ネ。」との返事。再び脱帽!!!
(6)
「水のほとりに秋を思う」の演奏風景。
写真左から、尺八T−中村和義さん、尺八U−渡辺淳さん
(7)
「海の青さに」の演奏風景。
尺八−宮田先生、箏−渡辺治子さん、十七絃−岡山亮子さん
(8)
「キビタキの森」の演奏風景。
尺八−宮田先生、箏−渡辺治子さん
(9)
「合唱 花さき山」を指揮する宮田先生。
(10)
終演後に三代目西田露秋氏より花束を受け取り挨拶をする宮田先生。
演奏会の終了後は、瀬戸内の美味しい魚に舌鼓を打ち、今回のコンサートで知り合った方々と近しく時を忘れて話に花が咲きました。これも露秋銘尺八が取り持ってくれた得がたく、又ありがたい人の縁です。
ちなみに私は三代目露秋先生に8寸の長さの微調整と6寸の化粧直しをお願いしてしまいました。
6寸はピッチの微調整で管尻に「竹輪」を足したり、若気の至りで「エエイッ!」とばかりに首に鋸を当てて切り始めたものの、、、、、思いなおして切るのを止めた「ためらい傷」やらで、見るも無残な状態になっていました。
色々な所で「先生の楽器を拝見!」と言われ、差し出したものの「プロはどんな楽器でも鳴らしちゃうんですね〜。」と言う感想に、「イヤ、それは、ソノ〜」とばつの悪い思いをして来たのですが、三代目露秋先生のお蔭で漆もつややかにリニューアル!
元々8寸6寸共に音色の艶良し、鳴りも良しと言う状態でしたから、見た目にも見事になり、「向かう所敵無し!」(チョット違うかな?)と言った状態になりました。
(後はウデの問題ですかね?アハハハ)
![]()
当HPはフレーム方式です。直接このページにジャンプして来た方はindexから他のコンテンツをご覧下さい。