アンビシャスコンサート/出演者


「米澤・熊沢 邦楽研究会」発表会


 レッスン生の方々の研鑚の場の一つとしての「アンビシャス・コンサートvol6」が、2003/08/10に開催されました。
 コンサートのコンセプト(基本方針)は、1回目から変わっていません。
 レッスン生の方々が1曲に集中し、それぞれが新たな自らの課題にチャレンジする事、本人以外はプロの演奏家でアンサンブルを構成して持てる全てを出しきれるようにする事、等々です。
従来のお箏や尺八のコンサートとは少し違った感じかも知れません。
なにしろ、「コンサート」を目標や目的地とするのではなく、自分のプロセスの「一断面」、次への「ステップ」と位置付けています。
それぞれのテーマ、「自分の出している音を大事に感じながら演奏したい」とチャレンジする方、「演奏を自分自身で楽しみながら演奏してみたい」とチャレンジする方、「より大きな音を出す事を目指したい」とチャレンジする方、「フレーズを感じたままに表現する事」を目指してチャレンジする方、「自分のイメージにどこまで自分自身が近付けるか?」チャレンジする方、音楽は一人一人違う物です。
だからこそ、一人一人の目標や課題をはっきりと自分で認識し、クリアーする事を目指す過程こそ重要だと位置付けています。
又、コンサートは出演者とお客様だけでは成り立ちません。
全面的にサポートして下さった皆様もご紹介します。

助演:城ヶ崎 美保さん(日本音楽集団)、丸岡 映美さん(日本音楽集団)
舞台協力:琴光堂和楽器店
撮影協力:渡辺保氏(http://www3.wind.ne.jp/watanabe/

先ずはプログラムに沿って出演者のご紹介!

1.「鷹・あこがれ、他」(長沢勝俊作曲)
箏:秋岸摩耶、秋岸沙耶、尺八:米澤浩

秋岸摩耶さんと秋岸沙耶さんは姉妹で出演しました。
演奏した作品は小品を4曲で、それぞれが尺八とのデュオを1曲ずつと、箏2面と尺八の三重奏を1箏と2箏のパートを入れ替えて2曲でした。

このお二人は、最初は熊沢が編纂した「小さな手のために〜箏始め〜」という練習曲集からスタートし、丸2年が経ち、今回のアンビシャスは始めての出演。
リハーサルをしていて驚いたのは、「鷹」という作品に出てくる箏パートの「掛け合い」でした。
「タカタカ」という1拍(16分音符が4つ)の1箏と2箏の掛け合いが連続するのですが、それが見事につながり、実に滑らかなのです。
姉妹であるからなのか?親御さんから受け継いだDNAなのか?判りませんが、スゴイッ!
先が楽しみですね〜。

〈演奏中の秋岸摩耶さん〉











〈演奏中の秋岸沙耶さん〉











2.「秋の言葉」(西山検校作曲)
箏本手:長澤京子、箏替手:熊沢栄利子、尺八:米澤浩

長澤さんは、今回近々本番に掛ける予定があるので古曲「秋の言葉」をご自身から希望なさいました。
作品と言うのは演奏回数で練って行ける部分が多々あります。チャレンジのレベルも回を追って上がる事はもちろん、何度目かに始めて発見する事もあります。
(私なんか今でも、、、、^_^; )
私自身一緒に合奏しながら、久々の古曲でしたので新鮮で楽しめました。(^.^)



〈演奏中の長澤京子さん〉











3.「星のように」(松本雅夫作曲)
箏T:田辺沙織、箏U:熊沢栄利子、十七絃:丸岡映美

田辺沙織さんは今回のアンビシャスで、箏三重奏にチャレンジしました。
リハーサルで、主役としての響き方、脇役としての響き方を肌で感じ、アンサンブルの楽しさを感じてくれたようです。
独奏も良いですが、アンサンブルの楽しさというのは、音楽の大きな魅力の1つですよね!




〈演奏中の田辺沙織さん〉

















4.「草笛の頃」(宮田耕八朗作曲)
箏:木村美香、十七絃:熊沢栄利子、尺八:米澤浩

木村さんは初めてのアンビシャスでしたが、既にお母様からも薫陶を受けていたので、今回は私の師匠の「草笛の頃」にチャレンジしました。
「草笛の頃」は私の師匠の三重奏の第1曲目の作品で、その初演の糸方は白根きぬ子・宮本幸子両先生という「手が回る」お二人でした。
ですので、木村さんの今回のテーマもテンポ!
ナカナカイ〜ンデナイノ〜という軽快な演奏でした。
客席では作曲者である我師匠が、、、


〈演奏中の木村美香さん〉
これはリハーサルでの写真ですが、なかなか「カッコヨイ」アングルですね〜。
渡辺さん(撮影協力)アマチュアながら、さすが!










5.「二つの田園詩」(長沢勝俊作曲)
箏:吉本梨奈、十七絃:長嶋めぐみ、尺八:米澤浩

吉本さんは今回現代曲の「田園詩」にチャレンジ。
かつてピアノをやっていたのでリハーサルの時にも音楽の作る方向をすぐにイメージし、あとはいかにそれに自分自身が近付いていくか、、、、本番は思い通りに行ったでしょ?

《全くの余談》演奏と言うのは「大胆さ」と「繊細さ」の両面を要求されるのが私の実感です。当然ダイナミックレンジは広いに越した事はありません。本当にテ〜ネ〜にアプローチする所と、オリャ〜ッという所と、、、
自分のイメージに近付くのが難しいのは私も同じ!又、このイメージ!いつまで経っても追いつかないんだコレガッ!

〈演奏中の吉本梨奈さん〉
この2枚は共にリハーサルの時のショットですが、ン〜〜カッコヨイッ!
渡辺さん「さすが」の第2弾!










6.「琉球民謡による組曲」(牧野由多可作曲)
尺八:北川恭二、箏T:熊沢栄利子、U:丸岡映美、十七絃:城ヶ崎美保

北川さんは今回は四重奏にチャレンジして頂きました。
この作品は最後の一番盛り上がる軽快な所で、十六分のシンコペーションが出てくるという難所があります。
北川さんはコーラスもやっていらっしゃるので、音程もリズムも難なくクリアーし、後はいかに自分のイメージした音を出すか?にチャレンジしました。

これは、言って見れば竹吹きが一生抱えるテーマ!
(私も右オヤジ!いや、オナジッ!)

〈演奏中の北川恭二さん〉

















7.「湖(うみ)の笛」(野村正峰作曲)
箏T:森佐代子、箏U:熊沢栄利子、尺八:米澤浩

森さんは、今回他のパートの音を聴き、感じながら合奏をする、つまり「アンサンブル」にチャレンジしました。
これが掴めると合奏が楽しくなるんですよね〜。

私自身「ソロ」も嫌いではありませんが、「アンサンブル」には「アンサンブルの喜び」があります。この感覚は集団で鍛えてもらいました。
10パートを越すアンサンブルの中で「ヘ〜、あのパートあんなことしてんのか〜。(7へ〜)」とか、「エッ、このパート自分とユニゾンじゃない!(15へ〜)。」とか、、、、で、ああ吹こう、こう吹こうと、、、

〈演奏中の森佐代子さん〉
この写真はリハーサル時の写真ですが、真剣なイ〜表情してますね〜。










8.「風の歌」(沢井忠夫作曲)
尺八:山内幸男、箏:丸岡映美

山内さんは今回長管にチャレンジ!ということで「風の歌」を演奏しました。
目的はダイナミックレンジと持久力の拡大です。

私自身学生時代に初めて2尺4寸を手に入れ、長管を「自分のもの」にするために、琴古の青譜の古曲を片っ端から吹き、持久力と音量を拡大しました。
これが8寸等にフィードバックされ随分楽になったものです。



〈演奏中の山内幸男さん〉
これはリハーサルのショットですが、面白いアングルからの結構カッコヨイ写真です。
渡辺さん「サスガッ」の第3弾!















「雪ものがたり」(沢井忠夫作曲)
箏:津曲朋子、十七絃:熊沢栄利子、尺八:米澤浩

津曲さんは今回ダイナミック・レンジを広げる事ポイントにアンビシャスに参加なさいました。
アンサンブルは構成楽器の数が減るほど各パートに豊かな表現力が要求されます。
「雪ものがたり」という今回の作品は三重奏ですが、前半は箏と十七絃の二重奏。
アンビシャス終了後に、尺八との合奏レッスンを行いましたが、「タッチ」が明らかに変わって来ていました。
そう言えば私の師匠も「本番が一番良い先生」とよく言っていましたっけ、、、、、


〈演奏中の津曲朋子さん〉











10「秋の曲」(三木稔作曲)
尺八:原郷隆(界山)、二十絃:城ヶ崎美保

日本音楽集団の若き仲間、原郷隆(界山)さんは、現代曲の名曲「秋の曲」に挑戦!
この作品は表現力もさることながら、読譜力も要求される作品です。
又、難易度も高く、ハッタリで処理できる要素など微塵も無い作品なので、本当に安定した実力に裏打ちされていなければ、全く形にすることが出来ません。
原郷さんは、「さすがプロ!」
初めて本番に掛けたとは思えない見事な演奏でした。(山田ク〜ン、座布団2枚!)



〈演奏中の原郷隆(界山)さん〉
ン〜渡辺さん、これも良いっ!
「サスガッ」の第4弾!









11.「哀歌」(吉崎克彦作曲)
十七絃:長嶋めぐみ、尺八:米澤浩

長嶋さんは十七絃でデュオにチャレンジ!
十七絃は楽器も大きく絃も太くなるため、楽器を鳴らし、弾きこなすのは並大抵の事ではありません。
しかし、その余韻は箏と比べ物にならない程豊な楽器で、魅力に溢れています。
十七絃でステージに自分の空間を作り出せると言う事は、とりもなおさずその演奏者の実力があったればこそ!
箏で後進も育てる長島さん、さすがに実力がいぶし銀のように光っていました。


〈演奏中の長嶋めぐみさん〉
渡辺さん、「サスガッ!」の第5弾!










12「樹冠」(長沢勝俊作曲)
尺八:田辺勉、二十絃T:熊沢栄利子、U:丸岡映美、十七絃:城ヶ崎美保

尺八研究会の最古参田辺さんは四重奏にチャレンジしました。
この曲は、二十絃2面・十七絃箏とガップリ四つにならなけばならない作品ですが、箏と二十絃とではその音圧感・存在感はまるで異なります。
今回の田辺さんのテーマは、これらの箏群といかに拮抗し、協調するか?
アンブッシャー研究のプロセスとしてのチャレンジ!
ご自身でも新たな発見をなさっていました。




〈演奏中の田辺勉さん〉
ン〜、気持ちよさそうですね〜。(^。^)
















《助演者のご紹介》
【城ヶ崎美保さん】

城ヶ崎さんは、私がメンバーである〈575〉の〈スペシャル・ユニット〉のメンバーでもあり、十七絃を担当してくれています。
オペラでも十七絃を担当する等、アンサンブルの大黒柱として高い評価を受けていますが、二十絃もお手のもの。
以前は古典で助演して頂き「唄」も、、、、スゴイナ〜!
ニシテモ、いい表情してますね〜。



【丸岡映美】さん

丸岡美さんは、日本音楽集団に所属して活動するのと並行し、郷里の金沢でもリサイタルなど活発な活動を展開している有望株です。








《ステージ・サポートのご紹介》
今回のステ−ジ・サポートは日本音楽集団の団員でもある中嶋隆氏(琴光堂)にお願いしました。
来てくれたのは、中島瑞之さんと村松久則さんのお二人。
お2人とも日本音楽集団の定期などでもステージスタッフとして手腕を発揮していますので、完璧なサポートでした。
でもこれじゃ、顔が判りませんよね〜。






ということで、
上が中島瑞之さん、諏訪琴光堂のニ代目
下が村松久則さん、金沢のお箏屋さんから東京に修行にいらしています。

















当HPはフレーム方式です。直接このページにジャンプして来た方はindexから他のコンテンツをご覧下さい。