ボディ・コントロールは、バスケットボールに限らずどのスポーツにおいても重要な要素です。どのような状態においても重要となるのは基本の構えであり、最初に基本の構えを習得することが、どのような状態においても正しいボディ・バランスを保つことにつながります。
正しいボディ・バランスを得るためには、足を適当な広さ(肩幅〜肩幅からやや広め)に開き、体重を両足に均等にかけ、膝を適度(120〜150度)に曲げることによって下半身の安定をとることが出来ます。上半身の安定は、腹部に力を入れることによって上体のバランスを保ち、腕は身体から離しすぎないようにし、周りの状況を把握できるように顔を上げることによって出来ます。
曲げられた膝と足の良い配置から生じる重心の低さは身体の安定性を高め、上体の安定性と腕の位置はより良いボディ・バランスを得ることとなり、クイックスタート、素早い方向変換、視野の確保を可能とします。また、顔を上げて周りの状況を認識することにより、周りの動きを予測することからより早い反応が出来、安定した動きを行えます。
ボディ・コントロールには、(1)その場でのコントロール、(2)動いている状態でのコントロール、(3)静から動や動から静への状態の変化でのコントロールがあり、段階的に発達させていかねばなりません。
(1)はその場で基本の姿勢を取ることから始め、徐々にその場での様々なステップ、ターン、ジャンプ、着地動作などでのボディ・コントロールを行えるようにします。これらの動きのための練習としては、その場でのステップ・ドリル、リアクション・ドリル等があります。
(2)はランニング動作やディフェンシブステップなどの動作でのコントロールであり、動きながら様々な変化に対して即座に対応することのできるようなボディ・バランスを発達させることです。バスケットボールにおいて、スピードそれ自身はそれほど重要なものでなく、いつでも変化することのできうる状態でのスピード(マネウバリング・スピード)が重要であること理解しなければなりません。
まず、正しい歩行動作、ランニング動作、ランニング・ジャンプを習得します。これらは基本動作にもかかわらず、できていないことが多いので良く注意して観察する必要があります。次に、動きながら周りの状況を見て判断することが必要です。実際のバスケットボールの動きでは、状況認識→判断→行動の一連の流れがあります。この思考を早くすること(判断の早さ)と実際の行動を早くすることが必要ですが、主に判断の早さが重要になります。
(3)は動きの切り替えのための動きでのボディバランスです。ランニング動作からのストップ、ターン、方向変換などや、静止状態からのステップ、ターン、クイック・スタートなどのボディ・コントロールです。トップスピードから急激なストップ、静止した状態からトップスピードへのダッシュ、ディフェンスに追いつかれた瞬間にストップし逆方向へダッシュ、このような動きをより安定したボディ・バランスを保った状態で行えれば、自分のマークマンがバランスを崩し、結果として、オフェンスがディフェンスを抜き去る、ディフェンスが1対1で抑える、などが出来ます。
まず、正確なストップが出来るようにならなければなりません。ランニング動作からの切り返しには、必ずストップが必要です。正確なストップ動作は、ランニングか動作からの切り返し動作にもつながります。ストップ動作が出来るようになれば、ストップからの切り返し動作(ターン、方向変換)のフットワーク・ドリルを行います。次に、外部からの反応に対して一連の動きを行い、フェイクして方向変換、スピードの強弱、ランニング動作からステップ動作への切り替え等を行い、状況認識→判断→行動の一連の動きを早く行えるようなドリルを行います。