速攻とは、一般的に速い攻めを指します。つまり、ディフェンスの準備が整わない状況に攻め入ることにより、オフェンスが有利な状況を作り出そうということです。速攻を行うことによって、アウトナンバーやディフェンスがマッチアップできていないディフェンスが破れている状態を作り出し、得点の機会を得ることが出来ます。
特に中高生などは、オフェンスからディフェンスへの切り換えを正しく出来ていない場合が多く、その結果として速攻が占める得点の割合が高くなります。しかし、バスケットボールのレベルが高くなるにつれて、実際のゲームにおいてはそれほど頻繁に速攻を決めれるわけではありません。適切なオフェンスは、すばやく切り換えを行い、ディフェンスの態勢を整えることが出来るからです。
速攻をこのように狭い意味での「速い攻め」と定義してしまうと、オフェンスの中でそれほど重要な位置付けでないように思われるかもしれません。そうではなく、速攻とは、単なる速い攻めではなく、広い意味でディフェンスからオフェンスへ切り換わった瞬間からセットオフェンスになるまでの動き(トランジション・ゲーム)と考えれば、オフェンスにとって非常に重要な役割であることに気づかれるでしょう。
つまり、ボールを保持した瞬間からオフェンが始まり、早くボールを相手コートまで持っていくことによって、アウトナンバーでの攻めの機会を得ること、その後に続くオフェンスの時間を長く取ること、高い位置からのプレスディフェンスを避けることが可能となります。また、アウトナンバーを作ることが出来なくとも、速いボール運びによりマッチアップが出来ていない状態で攻めること出来、簡単にディフェンスの破れ目をついたオフェンスを行うことが出来ます。
このような速攻の要素をさらに個々の要素に分解して考えてみると、速攻は4つの要素に分けることが出来ます。つまり、(1) リバウンドから相手コートまでのボール運び、(2) 1線目の攻め(1次速攻)、(3) 2線目を加えた波状攻撃(2次速攻)、(4) 1次速攻と2次速攻のリズムで行う速いタイミングでの攻め(アーリーオフェンス)があります。
さらに、アーリーオフェンスから連続してセットオフェンスに移行すること(セットオフェンスへのつなぎ)が出来れば、オフェンスの動きを止めることなくオフェンスを行うことが出来、非常に効果的なオフェンスを展開することが出来ます。
これらの個々の要素について私の考えを詳しく述べていきます。