ウォームアップとは、練習や試合前に行う予備的な運動で、実際に身体を動かす時に最高のパフォーマンスを発揮できるようにするための準備運動です。人間の身体はすぐには100%の力を発揮することは出来ません。車と同じように暖気運転が必要です。また、無理に動かそうとすれば、身体に(特に関節や靭帯などの弱い部分に)負担がかかり、故障や怪我の原因になります。このため、ウォームアップは非常に大切であり、特に寒い時期は丁寧にしないと怪我の原因になります。また、精神的にも準備を整えるための運動です。
方法としては、身体を暖めてやることと関節や筋肉の柔軟性を高めることです。つまり、(1)全身の筋肉、靭帯、関節の機能を高めていくこと、(2)運動に必要な血液や酸素を全身に送り出すために、心肺機能を高めておくこと、(3)これから運動を行うのだという精神的な心構えをすることです。
具体的には、以下の段階を進むのがよいでしょう。
身体に対して負担のないレベル(MAXの2、30%程度の負荷)で、5分程度身体を動かします。シューティングやジョギングなど会話が出来る程度の負荷で行います。このとき、全力でのジャンプやランニングを行ってはいけません。
ストレッチングを行う前に、軽い運動を行うことによって、体温を上げて筋肉の柔軟性を高め、安全かつ効果的にストレッチングを行うようにします。
身体が暖まれば、静的ストレッチングを行います。静的ストレッチングとは反動をつけずにゆっくりと筋肉を20〜30秒間伸ばします。このときに筋肉を無理に伸ばすのではなく、自分で筋肉が伸びていて心地よい痛みがある程度にし、ゆっくりと呼吸を行います。
心肺機能を高めるために、10分間程度のランニングを5、60%の負荷で行います。これが終了する頃には十分に身体が暖まっているようにします。
静的ストレッチングに対して反動をつけたストレッチングを行います。静的ストレッチングでは自動可動域(自分の力で動かすことの出来る範囲)を高め、動的ストレッチングでは他動可動域(自分の力ではなく他人に支えて動かしてもらって出来る範囲)を高めます。動的ストレッチングは、徐々に反動を大きくしながら動かし、急激にしないようにします。また十分に身体が暖まっていな状態で行うと故障や怪我の原因になるので注意しましょう。
コンディショニングドリルとしては、フットワークやボールを使ってパス、ドリブル、シュートなどの基本的な動作を含めたものがあります。この練習の特徴は、徐々に激しい動きに移行できて、瞬間的な反応を必要としないものです。身体が十分に温まっていないときに、瞬間的に反応すると身体に無理がきます。接触プレイがなく、気楽な状態で行えるものが適当です。
フットワークは目的によっていくつかの種類がありますが、ウォームアップとして行うものは、柔軟性トレーニング、ランニングトレーニング、アジリティ・トレーニング、プライオメトリック・トレーニングなどです。
ボールを使った練習としては、スピードドリブル、ジグザグドリブルなどのドリブル・ドリル、3角パスや4角パスなどのパッシング・ドリル、2メンや3メンなどのライン・パッシング・ドリル、ボールミートの練習(シェービング・ドリル)、VカットやLカットからのシューティング、ドリブル、パス、シュートを含めたラインドリルなどがあります。
ウォームアップで注意することは、無理をしないことです。それとできるだけ正確な動作で行い、ゆっくりと行うことが大切です。十分に身体が暖まっていない状況で無理をしたり、間違った動作を行いますと、必ずどこかに過剰な負担がかかります。