動的ストレッチング


 静的ストレッチングに対して軽く反動をつけたストレッチングのことを言います。ダイナミック・ストレッチング、バリスティック・ストレッチング、PNFストレッチングなど、いろいろな方法がありますが、それらを含めた総称として、(広義での)ダイナミック・ストレッチングとします。

 このような動的ストレッチングは、大きく関節を使うことで、運動に必要な可動域を広げることができる。また、十分に身体が暖まっていな状態で行うと故障や怪我の原因になるので注意しましょう。



その場での反動を付けたストレッチング

(1) 前後のスイング

 つま先を揃え膝を伸ばして立ち、左右の腕を前後に振りながら上体を前に倒していく(10回繰り返す)。

(2) 左右のスイング

 脚を開いて立ち、右手で左足のつま先に触れ、次に左手で右足のつま先に触れる(10回繰り返す)。

(3) 体幹の回旋

 脚を開いて立ち、大きく身体の回旋を左右5回交互に繰り返す。上体を倒したときに勢いをつける。

(4) 壁を使ってのキックアップ(前・後)

 壁に対して横に向き、内側の脚を大きく前・後に各10回ずつ脚を振り上げる。

(5) 壁を使ってのキックアップ(左右・シザース)

 壁に対して正面を向き、脚を大きく外側・内側に向けて各10回ずつ脚を振り上げる。

(6) サイアップ

 もも上げ(左右交互に10回ずつで、計20回)。

(7) ヒールアップ

 踵を尻にたたきつけるように挙げる(左右交互に10回ずつで、計20回)。

(8) アウトサイドアップ

 下腿を横に挙げ、足で下ろした手に触れる(左右交互に10回ずつで、計20回)。

(9) インサイドアップ

 下腿を内側に挙げ、足で下ろした手に触れる(左右交互に10回ずつで、計20回)。

(10) 股関節の内・外旋

 膝を曲げ、出来るだけ大きく左右交互に内旋・外旋させる(10回ずつ)

(11) 体幹のツイスト

 長座の姿勢で脚を開き、前後のできるだけ遠い地点に手を伸ばし、次に反対側の足のつま先に触れ、その背後に手を伸ばす(10回繰り返す)。



動きながらの反動を付けたストレッチング(ウォーキング)

(1) フロントスイング(1)

 手を大きく振りながら歩く(両手同時)

(2) フロントスイング(2)

 手を大きく振りながら歩く(交互)

(3) 胸の運動(1)

 手を胸の前で1回叩いて、横に1回開く動作をしながら歩く(2拍子)

(4) 胸の運動(2)

 手を胸の前で2回叩いて、横に2回開く動作をしながら歩く(4拍子)

(5) 体側の運動

 歩きながら、手を大きく交互に振って、3回目に体側へ倒す

(6) 腰の運動

 歩きながら手を叩き、3回目で体を捻る

(7) トゥ・タッチ

 歩きながら脚を振り上げてつま先を肩の高さに伸ばした手につける

(8) 外から前へのもも上げウォーキング

 もも上げをしながら、前へ進みます。このとき片脚のひざを外に振り上げてから前へ移動します。

(9) 内から前へのもも上げウォーキング

 もも上げをしながら、前へ進みます。このとき片脚のひざを内側から振り上げて前へ足を出します。

(10) 側方へのもも上げウォーキング

 進行方向に対して横方向を向きます。進行方向側のひざを大きくアーチを描くように振り上げて床にステップし、次に反対側の脚も同じように振り上げて前脚の近くにステップする動作を歩きながら行います。

(11) ウォーキング・ランジ

 股関節を前後に大きく使いながら大股でステップして前方へ進んで行きます

(12) ツイスト・ランジ

 股関節を前後に大きく使いながら大股でステップして前方へ進んで行き、ステップした足の方向に上体を捻ります。骨盤は進行方向に向けた状態を保ち、上体捻ったときに骨盤が一緒に動かないように注意します。


動きながらの反動を付けたストレッチング(ランニング)

(1) ノーマル・ランニング

 普通のランニングを行います。ランニング・フォームを意識して行います。

(2) サイドウェイ・ランニング

 進行方向に対して横を向き、後方を見ながら前方へランニングします。

(3) バックワード・ランニング

 後ろ向きでランニングを行います。

(4) 開脚前屈

 軽いジョグをして、開脚前屈から足を閉じて手を上げる動作を2回行う

(5) 閉脚前屈

 軽いジョグをして、閉脚前屈から足を開いて手を上げる動作を2回行う

(6) 屈伸運動

 軽いジョグをして、屈伸して手を地面につけて足を伸ばす動作を2回行う

(7) S字ランニング

 大きくS字を描くようにしてランニングを行います。

(8) ジグザグ・ランニング(サイドキックで方向転換&フロントターンで方向転換)

 ジグザグ・ランニングを行い、切り換えし角度が鋭角になるように注意します。ドッヂの場合は一歩で切り換えし、シェイクの場合は2歩切り換えします。

(9) 途中でフロアーをタッチするランニング

 ハーフスピードのランニングを行い、コーチの笛の合図で走りながら床にタッチします。

(10) 途中で360度回転をするランニング

 ハーフスピードのランニングを行い、コーチの笛の合図でジャンプして空中で360度回転する


動きながらの反動を付けたストレッチング(スキップ)

(1) スキップ&フロントスイング

 腕を大きく振りながらスキップする

(2) スキップ&フロントスイング(両手前回し)

 両手を大きく前へ回しながら、スキップする

(3) スキップ&フロントスイング(両手後ろ回し)

 両手を大きく後ろ側へ回しながら、スキップする

(4) スキップ&フロントスイング(片手前回し、片手後ろ回し)

 片方を前へ回し、もう片方を後ろへ回しながらスキップ

(5) ツイスティング・スキップ

 捻りながらのスキップ

(6) ハイ・ニー・スキップ

 左右交互にひざをできるだけ高く上げて、前方へスキップしながらもも上げ動作を行います。

(7) 後ろ向きのスキップ

 後ろ方向へスキップする

(8) スキップしながらの肩の運動

 足を横に伸ばすスキップをしながら、手を肩、上、肩、横と4拍子で動かす

(9) サイド・ステップ(軽く飛びながら&低い姿勢で)

 横方向へスキップで進む。

(10) サイド・スイング(外回し)&サイド・ステップ

 サイドステップしながら手を大きく外側に回す

(11) サイド・スイング(内回し)&サイド・ステップ

 サイドステップしながら手を大きく外側に回す

(12) 斜め前方へのサイドステップ

 斜め前方へ2回サイドステップして、方向を変える。

(13) 斜め後方へのサイドステップ

 斜め後方へ2回サイドステップして、方向を変える。

(14) サイドスキップ

 進行方向に対して横を向き、進行方向と逆の脚を前にクロスステップし、逆の脚を進行方向にステップして最初の状態にする。これを繰り返します。

(15) カリオカ

 脚をクロスさせながら横方向へ進む。

(16) カリオカ(内回し)

 脚をクロスさせながら横方向へ進む。後ろ側の脚をクロスするときに脚を上げながら行う

(17) カリオカ(外回し)

 脚をクロスさせながら横方向へ進む。前側の脚をクロスするときに脚を上げながら行う


動きながらの反動を付けたストレッチング(バウンディング)

(1) バウンディング(軽く行う)

 連続的に軽いジャンプを続けます。

(2) サイド・キック

 進行方向に対して横に軽く飛び、片足でキックして逆方向に飛ぶ。これを繰り返しながら、左右に軽くバウンディングして前へ進む。

(3) 深いサイドキック

 左右へサイドキックで進み、3歩目に大きくステップし、地面に手をつく

(4) サイドキックでのスキップ

 軽く飛んで左脚を踏み出すと同時に右脚を曲げ、かかとを手で叩く。左脚をそのままで右脚を伸ばす。これを交互に繰り返す。

(5) バック・キック

 後ろに蹴りながら進む

(6) ヒール・キック

 かかとでおしりを蹴りながら進む


参考文献

  1. ”ストレッチングを使い分ける”、トレーニング・ジャーナル、12月号、1994、11-20
  2. 鈴木秀次、”ダイナミックストレッチング”、コーチング・クリニック、3月号、1994、6-9
  3. 菅野淳、西嶋尚彦、”柔軟性プログラム”、トレーニング・ジャーナル、3月号、1994、73-77
  4. 佐久間浩司、ストレッチング、成美堂出版、1997
  5. ジョゼ・オスカー、スーパー・ストレッチング、ソニー・マガジンズ、1990
  6. 有賀誠司, ”実践! 勝利へのトレーニング”, BASKETBALL MAGAGINE, Vol5 No.6 (1997) P109-110
  7. 立花龍司, 「ピッチャーズコンディショニング」, 日刊スポーツ出版社, 1994
  8. 栗山節朗 総監修, 「トレーニング用語辞典」, 森永製菓株式会社健康事業部, 1992
  9. 有賀誠司, ”実践! 勝利へのトレーニング”, BASKETBALL MAGAGINE, Vol5 No.7 (1997) P103-104
  10. ドナルド・チュー, ”スピード向上のためのウォームアップ”, トレーニング・ジャーナル, 7(1997)41