47.芸能人・水商売

<伊東四朗・梅沢富美男>
「この顔で悪いか!」
伊東四朗/集英社/\1400
初めての書き下ろしエッセイ、交遊録。人柄がうかがえて楽しい。シャイで真面目で不器用だけど一生懸命。てんぷくトリオの生き残りが還暦過ぎて良い味出してます。
「親父熱愛(オヤジ・パッション)PART1」
伊東四朗・吉田照美・水谷加奈/講談社文庫/\990
文化放送開局50周年を記念して、番組を書き起こしたもの。時々ラジオを聴いて笑い転げています。30代の水谷、50代の吉田、60代の伊東が世の中について、一般人の目線で語ります。
「理屈が通る世間はない」
梅沢富美男/幻冬社/\1400
梅沢さんの体験的子育て・人育て論。昔から言われている心のこもった子育て・人育ての真髄。私は納得だが、従えないものは首に出来る劇団という世界であり、まだ子供が小さいようでひねくれていないのがやや難点。でもほとんど納得、同感です。梅沢さんが私の一歳年上なのでビックリ。そうか、俺も頑張らなくっちゃ。

<永六輔>
「妻の大往生」
永六輔/中央公論新社/\1400
末期癌の奥さんの最後を、自宅介護して見送った永一家の思いを記述。親父を見送った後なので頷ける部分が多い。こういう風に送り送られるような人間にならなくては、と反省させられる。
「永六輔のえいっ!」
永六輔/扶桑社/\1333
夕刊フジに連載された「どっちもどっち」を再構成したもの。昔、ラジオ・テレビで活躍していた筆者の考え方・生き方が好きだった。久しぶりに読んでみると、ちっとも変っていない。だからすんなり読めてしまう。言うことには同感、だからどう行動するか、という部分が弱いのでやや飽きが来る。旅してラジオで喋って、拾い上げた言葉を文章にして、さて世の中をどういう方向に? もちろん私より遥かに色んな活動をされているのだが。 永さんがラジオで倉敷を取り上げたおかげで、あの静かな私の故郷が観光客で溢れるうるさい町になってしまったのを根に持ってます。
「悪党諸君」
永六輔/幻冬社文庫/\495
著者が各地の刑務所で喋った講演録。受刑者を笑わせながら、時には揶揄しながらも、男と女の違いを説き、更正の道を勧める。なかなかたいしたものです。30年位前に、彼の本やラジオに没頭していたことを思い出す。同じ思想を貫いて生きているところは凄い。

<室井滋>
「すっぴん魂」
室井滋/文藝春秋/\1143
悪くは無いんだけどね。
「東京バカッ花」
室井滋/マガジンハウス/\1068
面白いんだけれど、毒にも薬にもならない。追い込み方が足りないんだよね。
「むかつくぜ!」
室井滋/文春文庫/\476
まあ面白いネタを達者な文章で読ませてくれるが、それ以上の感動はない。

<芸能人>
「忌野旅日記」
忌野清志郎/新潮文庫/\476
自筆イラスト入りのギョーカイ交遊録。同い年で、最近歌も好きになったのだが残念。
「のはなし」
伊集院光/宝島社/\1200
tu-kaのメルマガに書いていたエッセイ集。真面目で向上心が有るので面白い。ラジオの「伊集院光の日曜日の秘密基地」はチョコチョコ聞いてます。
「あるがままに」
笠智衆ほか/世界文化社/\1400
うーん、役者としての笠さんは評価するが、本にする必要ないな。
「最後」
藤田まこと/日本評論社/\1400
藤田まことの自伝と言うには少し表面的で面白くない。この人ほどの役者なら、もっと色んなエピソードがあるだろうが、差し障りがあるので書かなかったのだろうなあ。
「適当論」
高田純次/ソフトバンク新書/\700
この人のいい加減さはたまらなく面白い。がやはり文字にすると面白みは薄くなってしまう。精神科医の和田秀樹がクソ真面目な解説を入れているのはつまらない。
「のぼせもんやけん」
小松正夫/竹書房/\1500
昭和30年代のトヨペットセールスマンの仕事を小松っちゃんが描く。まだ世に出る前で、植木等の付き人となる前のことです。博多から出て来た若者の頑張りです。面白い。でも文章としてはコクが無いのが残念。
「佐賀のがばいばあちゃん」
島田洋七/徳間文庫/\514
私とほぼ同い年の著者が、小学生時代に広島から佐賀のおばあちゃんのところに一人あずけられる。高校卒業までのおばあちゃんとの生活を描く。悪くないのだが、語り形式の文章が下手で、感情移入しづらい。良い題材だが。
「綾小路きみまろ独演会
有効期限の過ぎた亭主賞味期限の切れた女房」

綾小路きみまろ/PHP研究所/\1200
才人で努力家なんだね。中高年ネタを自家薬籠中のものにするのにずいぶん努力したらしい。こうやって字を読むと、整合性の無さやダブりが気になるけれど、漫談の場では気楽にワハハと笑って幸せになれるのだろうなあ。DVDを買うか。
「ダニエル先生 ヤマガタ体験記」
ダニエル・カール/実業之日本社/\1300
へぇー、ダニエルも結構よく考えて苦労していたんだ。人生を真面目に考えて、一生懸命生きてきたということがよく分かります。テレビ画面のダニエルは、彼の人生そのままに真面目で好感が持てます。
「えせ田舎暮らし」
島田紳助/KTC中央出版/\1000
なかなか良い事書いてるじゃないか。田舎暮らしに憧れて、遊ぶために頑張って手に入れた土地での三年間の生活を点描している。巻末には、否応無しに連れて行かれた家族の次女のレポートが掲載されている。良い家族生活じゃないか。2004年の今だったら、もう10年経っているはずだけど、どうして居るのだろうか。
「三文役者の無責任放言録」
殿山泰司/ちくま文庫/\620
筆者の処女作。大体、処女作にその作家のすべてが表れていると言うが、この人に限って、処女作よりもあとの方が、だんだん洗練されて良くなっていると思う。
「三文役者のニッポンひとり旅」
殿山泰司/ちくま文庫/\640
バイプレーヤーで味のある演技を見せていた筆者が、遊郭の跡を訪れながら、女性よりもむしろ風物探訪で良い味を出している。そこはかとないユーモアと人生の楽しみ方を私も出来ればなあ。
「風狂に生きる」
三國錬太郎・梁石日/岩波書店/\1600
日本の怪優と在日朝鮮人の作家の対談。生きざまを垣間見られるが、表面をなぞっただけのようで、もっと底が深そうだ。「狂躁曲」を読みたくなった。
「オンリー・ミー」
三谷幸喜/幻冬舎文庫/\571
中1の長女は「古畑任三郎」のファンです。三谷さんはその脚本家ですから、何となく読んでみました。ご本人が書いているように、役に立つところはないし、正直言って面白くも無かったんです。でも「古畑任三郎」の脚本家だからなあ。私の感覚がおかしいのかなあ。「古畑任三郎」のテレビは面白いのだけれど。
「芸能博物館」
山田美保子・やくみつる/小学館文庫/\571
「恋のから騒ぎ」の作家、山田美保子と四コマ漫画の鬼才、やくみつるの名前に惹かれて買いました。面白いけど、所詮楽屋落ち。やはり本業に精出して欲しいです。暇つぶしにはなるけど

<水商売>
「銀座ママのキャンパス賛歌」
麻那古宜子/文園社/\1500
題名そのまま。立教大学の社会人入試に合格した銀座ママ53才の随筆というか、本人の記録ですね。若い学友との繋がり、店の経営と後任ママとの確執、卒業前後の見方などむしろそちらの方こそ大事だと思うのだが、単なる個人の記録レベル。まあ要求する方が酷かもしれないが。 編集協力で黒岩比佐子さんの名前が出ていたのが懐かしい。
「祇園の教訓 昇る人、昇りきらずに終わる人」
岩崎峰子/幻冬舎/\1500
祇園甲部の「置屋 岩崎」の跡取りで、舞妓・芸妓を勤めた著者の随筆。題名は中身と外れ過ぎていて違和感があるし、世間知らずの思い込みが強いけれど、それなりに真実は突いている。多分ゴーストライターだろうが、説明が下手で分かりにくい部分があり、深みは無い。
「京都菊乃井 大女将の人育て、商い育て」
村田英子/朝日新聞社/\1400
京都西陣の帯問屋に育った著者が、老舗料亭「菊乃井」に嫁いでからの日常と女将になるまでの仕事ぶり・心構えを垣間見させてくれる。それはどんな仕事でも同じで納得できることが殆どだ。料亭にも行って体験を深めたいと思った。
「おこしやす」
田口八重/栄光出版社/\1300
京都の老舗旅館、柊屋で60年間仲居をされていた方の随筆。ゴーストライターが書いたのならば、ヒアリング不足で、事実関係や何故という部分の掘り下げが無くてつまらない。ご自分で書いたのならば、まあこんなもの。自費出版レベルだろう。

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