26.冒険

<スペースオペラ>
「火星のプリンセス」全11巻
E・R・バローズ/創元推理文庫/ \180
大掃除で処分する事にしましたが、中学生の時、貪り読んだスペースオペラ。懐かしい。南軍大尉ジョン・カーターが火星に空間移動し、火星を舞台に大活躍。絶世の美女デジャー・ソリスとの恋愛、緑色人タルス・タルカスとの友情等、血沸き肉踊る冒険活劇です。
こういう面白い本が1917年に発行されているんだから凄いことです。バローズは「ターザン」の作家として知られていますが、私はこっちの方を評価しています。ドラゴンボールやスターウォーズよりも面白いです。武部本一郎の表紙画や口絵に描かれたデジャー・ソリスのイラストが色っぽくて、当時の中学生の私の官能を刺激してくれました。
「金星の海賊」〜2巻
E・R・バローズ/創元推理文庫/ \170
火星シリーズの続編という位置づけで、それなりに楽しい。

<冒険>
「総督と呼ばれた男」
佐々木譲/集英社/各\2400
太平洋戦争前後にシンガポールの裏世界で伸し上がり、総督と呼ばれた木戸辰也の物語。悪くは無いのだが、血沸き肉踊るという盛り上がりには欠ける。小説ではなく、むしろ事実を列挙してノンフィクションにした方が面白そうだ。実在の人物ならば。
「タイムライン」上下
マイクル・クライトン/ハヤカワ文庫/各\840
映画を見て、面白かったので原作を読みたくなった。14世紀のフランスへ考古学者が移動して事件に巻き込まれる、というストーリーだけでも胸が躍るが、量子力学と歴史・考古学の研究を踏まえて、細部まで齟齬のないように組み立てていて、引き込まれる。流石に映画は、二時間に収めるために上手く映像化している。
「洞窟の女王」
H.R.ハガード/創元推理文庫/\700
基本的な構成はクォーターメンシリーズと同じだが、主人公は頭脳明晰、容貌魁偉のホリー。アフリカ奥地に住む2000年以上も生き永らえている女王を求めての探索行。同じパターンだが、引き込まれてしまう。
「二人の女王」
H.R.ハガード/創元推理文庫/\700
息子を天然痘で無くしたクォーターメン、文明に飽きたカーティスとグッドの三人が、アフリカ奥地にある白人王国と二人の女王を探して冒険の旅に出かける。英国のこの進取の気性が大英帝国の基礎となり、植民地経営に繋がっていったことが良く分かる。ある意味で、これが無ければ進歩は無かった。相手にとっては迷惑かもしれないが。
「ソロモン王の洞窟」
H.R.ハガード/創元推理文庫/\600
リーグ・オブ・レジェンドのリーダーであり、ショーン・コネリーが扮したアラン・クォーターメンを私は知らなかったのでこの本を読んでみたが、なんと著者ハガードはコナン・ドイルよりも英国での評価が高い小説家であり、クォーターメンは冒険家として著名だということが分かった。 どちらも日本での知名度は高くないが、いかに日本の情報が偏っているかということだろう。内容は息もつかせず最後まで読み進んでしまうほど面白い。英国らしい人種差別感はあるが、それは時代としては理解できるものだ。もう少し評価してあげて良い作家だ。
「熱帯遊戯」
三枝洋/集英社/\1700
面白い。船戸与一に似た骨太の冒険小説。社会背景や人物描写も確実で、このまま映画にしても充分な絵と場面転換がある。おすすめです。
「地獄の静かな夜」
A.J.クィネル/集英社/\1900
クィネル初の短編集で、悪くはないが、やはり彼は長編の方が素晴らしい。元傭兵クリーシィを主人公としたシリーズの面白さにはとても及ばない。第一作「燃える男」を原作とした映画「マイ・ボディガード」が上映されたが、原作には遠く及ばなかった。
「かくも短き眠り」
船戸与一/毎日新聞社/\2000
ベルリンの壁が崩れて五年。ルーマニアでチャウシェスク政権転覆を仕掛けた、元非合法組織の工作員である「わたし」は、ミュンヘンの法律事務所で相続調査員を生業としていた。業務に導かれるように、ルーマニアのトランシルバニア地方にやって来た「わたし」が見たものは?
手馴れた筆致で引き込まれるが、いかんせん説明臭が強く、作り話しっぽく、登場人物のキャラが立っていない。正規の値段では買う気がしない。
「夢は荒地を」
船戸与一/文藝春秋/\1905
カンボジアで教育活動や人身売買撲滅に立ち上がった日本人と、元クメール・ルージュのクメール人たちの群像が描かれ、悲劇的な結末へと導かれていく。国連やNPOなどの公式機関と一線を画して、トコトン活動するアウトサイダーには幸福な結末は無いのだろうか。著者の好みなのだが、もう少し幸せにして欲しいなあ。ブックオフで百円だから読みました。
「山猫の夏」
船戸与一/講談社/\
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「砂のクロニクル」
船戸与一/毎日新聞社/\
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