15.古田史学

<古田武彦>
「九州王朝の論理」
古田武彦他/明石書房/\1800
一編の推理小説を読むように楽しめる。「記紀は九州王朝の史書を盗用した」、「日出ずる処の天子は、推古天皇でも聖徳太子でもなく、九州王朝の天子、多利思北狐だ」と言われると震えてきませんか。読んでいくと、納得するんですよ。
「新・古代学 第1集」
古田武彦/新泉社/\2200
青森県五所川原市の和田家に伝わる「和田家文書」、中でも「東日流外三郡誌」について、偽作説を粉砕している。古田さんの説は、多少エキセントリックだが、きちんと論証されていて頷ける部分が多い。「東日流外三郡誌」は、津軽藩以前の東北の歴史を詳述するものとして研究に値すると思われる。
「失われた日本」
古田武彦/原書房/\1800
古田史学の簡潔なまとめです。日本国は倭国の後継国である。隋に対して「日出ずるところの天子〜」と言ったのは聖徳太子ではない。と言われると変に思うでしょうが、古田さんの論証を追いかけていると、我々が受けてきた歴史教育が如何に偏向していたものかが分かります。推理小説としても抜群に面白いです。
「古代通史」
古田武彦/原書房/\1748
お茶の水図書館での講義の記録。「歴史とは語ること」という筆者の思いが楽しい。
「古代史発掘」
古田武彦/朝日新聞社/\
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「倭人伝を徹底して読む」
古田武彦/朝日文庫/\680
「倭人伝」の中に、「裸国・黒歯国」という言葉が載っていることを知っていますか。知らなかったらこの本を読みましょう。「倭人伝」は歴史の原点。徹底的な吟味が必要です
「法隆寺の中の九州王朝」
古田武彦/朝日文庫/\544
古田史学は学会の本流ではないそうだが、画一的な見方を廃する筆者の「多元史観」は当然のことと思う。ワクワクする謎解きと、知的好奇心を刺激する綿密な考証が楽しい。
「日本列島の大王たち」
古田武彦/朝日文庫/\
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「風土記にいた卑弥呼」
古田武彦/朝日文庫/\
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「神の運命」
古田武彦/明石書店/\1680
30代初めに書いた「信教の自由」についての論文。文章が分かりにくいが、唯一つ心に残ることは、キリスト教内部での自由はあるが、他宗教に関してはその信仰の自由は無いと彼らは考えているということ。日本国憲法の「良心の自由」についての考察も感慨深い。

<その他>
「太宰府は日本の首都だった」
内倉武久/ミネルヴァ書房/\2600
著者は元朝日新聞記者なので、割り引いて読んだとしても納得する。太宰府は、大和に先行する九州王朝の都だったと思う。
土器の編年だけによる時代測定は確かにおかしい。年輪測定法・放射性炭素測定法を併用して、より正確な年代測定を求めるのは学者の義務だと思うが、古代史家はそう思わない人が多いらしい。 記紀だけでなく、朝鮮・中国の史書を併用するのも、真実を探求するには欠かせない作業だ。やはり真実の探求に棹差すような学者は弾劾されるべきだろう。
「新版 法隆寺は移築された」
米田良三/新泉社/\2000
法隆寺は、太宰府から斑鳩へ移築されたものだ、と言われると違和感を感じますが、読後には、なるほどそうかも知れないと感じます。
「古代史定説に異議あり」
斎藤忠/青年書館/\1480
これまで定説とされていたことに対して、物証的反論を試みる、その心意気や良し。やや小説的推論に陥る癖が気になるが、教科書やいわゆる定説を無批判に受け入れていたことは愚かだった。
「扶桑国は関西にあった」
いき一郎/葦書房/\2400
魏志だけではなく、宋書・梁書などの中国の正史をキチンと研究すべきである。その中に倭国と平行して記述された扶桑国についても虚心坦懐に研究すべきである。という点ではまったく異論はないが、いかにも読みづらい文章と構成で、最後まで読めなかった。

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