2000年8月1日号(毎月1日発行)
『山靴通信』の第5号(8月号)です。
夏の到来。
里山は、夏の暑さに耐えている。
いや、どうもそうではないようだ。
夏草が繁茂して、
そこには涼しい風も吹いてくる。
こだわりの山男もこの暑さではさすがに来ない。
しかし、あの山靴の足音は?

緑の広場
#19 『梅干し』の種
自転車(マウンテンバイク)に乗って山村を走った。昼食を持参しなかったので、雑貨屋のような店に入ったら70歳過ぎと思われる婦人が店番をしていた。ここには昼飯になるようなものは草餅しかなかったので、これを買うことにした。そうしたらその婦人が、「まあ、お茶でも一杯飲んでいきなさい」と言うのでご馳走になることにした。
「何かの調査ですか?」と聞かれたので、「まあ、健康のための運動のようなものです」と答えた。自家製だという梅干しをくれた。運動していた体には良いものであったが、手の平に吐き出した梅干しの種をどうしたものか困ってしまった。種だけ返すわけにもいかず、土間に捨てることもできず、礼を言って自転車に乗るまで手の中に握っていた

夏の木々
#20 『野鳥』の鳴き声
山道を歩いていると、様々な野鳥が鳴いています。
その姿を見ることができるのは、それほど多くありません。
ホーホケキョならわかるけど、
鳴き声だけでその鳥の名前を分かるには、
それなりの経験と努力が必要なようです(反省)。
野鳥のCDを聴いて憶えるというのも一つの方法でしょう。
ところで、
野鳥の鳴き声に関して、日頃思っていることがあります。
それは鳥の鳴き声を音符にすることです。
こういう楽譜があると、身近かにある楽器で鳴き声を再現できます。
絶対音感を持っている人がいましたら、
ぜひ音符にしてください。

カッコーはこう鳴くの?
#21 『猛暑』の低山を登る
今夏一番の暑さという日に低山を歩いた。耐暑訓練のような山歩きとなり、大量の水を飲んで大汗をかいたという、人に自慢できるような話ではない。涼しい二千米級の山に登りたかったのだが、時間の余裕がなくて近くの低山に出かけたのである。こんな暑い日にこんなところを歩いている人は私以外にはいなかった。当然であろう。
詳しい話を聞いてやってもよいという殊勝なお方は、下の写真をクリックすると山行報告のページに行けますのでご覧ください。こう暑いのに、読んだらさらに暑さが増してしまうという恐れがありますので、ご注意ください。

竜神峡の山百合
#22 『夏』のうた
鎗ヶ嶽の
いただきに来て
見放(みさ)くるは
陸測二十万図
九枚の山山
中西悟堂
歌集『安達太良』(昭和34年)より
時は昭和18年。
開けた窓から入ってくる汽車の煙りに目をしばたたかせ、
蒸し暑い乗り合いバスに揺られて、はるばると来たものだ。
下界の喧噪を逃れて、ここは鎗ヶ岳の山頂。
夏空の下には、たくさんの山々が広がっている。
このご時世に山遊びとは何事だ、
と町内の長老に知られたら叱られるだろうな。
それでも、この爽快感はまったくもって何物にも替えられない。
山座同定に広げた地形図は一枚では足りない。
二十万図が九枚も必要な山々が、
人間どもの愚かな行動をあざ笑っているかのようだ。
(これは上記短歌の私なりの印象です)

鳥海山の雛桜(ヒナザクラ)
また9月1日にお会いしましょう。Have a nice day

暮篤(ぼとく)
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