ロス・マクドナルド(1915−1983)
[略歴]1915年カリフォルニア州ロスガトス生まれ。新聞記者で、詩を
書いていた父親が失踪した為に、母親と共にカナダに行き、カ
ナダ各地を転々として育つ。彼の作品にエディプス・コンプレッ
クスを扱ったものが多いのはこのためと思われる。
1938年ウェスタンオンタリオ大学を卒業し、後にミステリ作家
になるマーガレット・ミラーと結婚する。
1944年から46年まで予備役海軍少尉として勤務しながら書
き、1944年に処女長編「暗いトンネル」を発表。
1981年にアルツハイマー病にかかり、3年間の闘病生活の後
死去。67年の生涯だった。
[私立探偵リュウ・アーチャーを主人公とした作品]
(長編)
1.「動く標的」(1949)井上一夫訳。創元文庫
2.「魔のプール」(1950)井上一夫訳。創元文庫
3.「人の死に行く道」(1951)中田耕治訳。ポケミス134.文庫
4.「象牙色の嘲笑」(1952)高橋豊訳。ポケミス161.文庫
5.「犠牲者は誰だ」(1954)中田耕治訳。ポケミス277
6.「凶悪の浜」(1956)鷺村達也訳。創元文庫
7.「運命」(1958)中田耕治訳。ポケミス427
8.「ギャルトン事件」(1959)中田耕治訳。ポケミス603
9.「ウィチャリー家の女」(1961)小笠原豊樹訳。ポケミス739.文庫
10.「縞模様の霊柩車」(1962)小笠原豊樹訳。ポケミス840.文庫
11.「さむけ」(1964)小笠原豊樹訳。ポケミス908.文庫
12.「ドルの向こう側」(1965)菊池光訳。ポケミス1080.文庫
13.「ブラック・マネー」(1966)宇野輝雄訳。ポケミス1046.文庫
14.「一瞬の敵」(1968)小鷹信光訳。ポケミス1244
15.「別れの顔」(1969)菊池光訳。ポケミス1101.文庫
16.「地中の男」(1971)菊池光訳。ポケミス1160.文庫
17.「眠れる美女」(1973)菊池光訳。ポケミス1216
18.「ブルー・ハンマー」(1975)高橋豊訳。早川書房
(短編)
「わが名はアーチャー」(ハヤカワ・ポケット・ミステリ664)に
下記の7編が集録されている。訳者は中田耕治氏。
「逃げた女」「自殺した女」「罪に悩む女」「不吉な女」
「雲をつかむような女」「女を探せ」
[それ以外の作品]
1.「ファガースン事件」(1960)小笠原豊樹訳。ポケミス645.文庫
2.「トラブルはわが影法師」(1946)小笠原豊樹訳。ポケミス740.文庫
3.「暗いトンネル」 菊池光訳。創元文庫
4.「三つの道」井上勇訳。創元文庫
5.「死体置場で会おう」中田耕治訳。ポケミス257
(備考)「ポケミス740.文庫」は早川書房のポケット・ミステリ740番
であり、ハヤカワ・ミステリ文庫版もあるという意味。また、特に
記述がないのはハード・カバー版しかないという意味です。
[ミステリマガジン(2001年10月号)]
未発表の3作品を掲載
@「溺死」(短篇)
1945年執筆の作品。主人公は私立探偵ジョー・ロジャース。
短篇集に入っている「女を探せ」も最初はリュウ・アーチャー
ではなく、ジョー・ロジャースだったそうです。
A「よそ者」(中篇)
これは1950年に書かれてあったのですが、長編に書き替え
ようと思い、発表しなかったようです。2年後に「象牙色の嘲笑」
と改題され、発表されました。
B「怒れる男」(中篇)
これは1955年執筆作品。3年後に長編に仕立て直して発表
されています。「運命」がそれです。