堺屋太一氏と言えば、作家であり評論家、そして元経済企画庁長官である。一方、故木村毅一先生は福井高専の元校長、僕の恩師である。その両氏、僕の中では対照的なのだ。1970年代のオイルショックの時、堺屋氏は「油断!」という小説を発表しそれがベストセラーになった。僕は読んだことがないが、中東からの石油の輸入が止まり日本がパニックになるようなことを描いたものらしい。そして、僕が座右の銘とする「資源はシャッポ(帽子)の下にある」(拙作エッセイ"私を支えた言葉")という言葉を木村先生が学生に向かって言われはじめたのもちょうどその頃だそうだ。僕は例え有名人でも、物品不足で社会がパニックっている時期に、それを助長するような小説を書く人を偉いとは思わない。逆に、そういう時期においても、それを鏡にして学問、科学技術の必要性を学生に説いた故木村先生がはるかに偉大であり賢者だと思う。とはいえ、堺屋太一氏は今もマスコミで活躍されており、一方の木村先生は故人である。とにかく、それゆえに僕は持論の「私が考える景気回復論」に固執するのだ。 2003-01-06(月) |