カヤック一人旅〜江の川編〜

 

〜広島−江津−粕淵〜
 
4月13日、カヤックとキャンプ道具などを積み込み家を出た。
54号線をひた走り吉田町から山越えへとルートを取る。
今回自分の下る江の川流域の地形図は持っていたが、ロードマップを持っていなかった。
何とかなるだろうとおもっていたのだが、初めて通る1車線ほどの山道は結構不安になるモノだ。
この道で合っているのか不安になり始めた頃、山並みが切れた。
江の川だ。
とは言うものの、まだまだ広島県内。スタート予定地点もまだまだ先だし、江津はまだまだ下流にある。
天気もいいので川面を眺めながらのドライブとなる。
途中作木村のカヌー村があったが、平日ということもあり人影はない。そのままスルー。
スタート予定地点の粕淵まで行くと、江の川沿いに出て以来初めてのコンビニエンスストアがあった。
スーパーもあるようだし、買い出しも考えるとスタート地点としては最良だなぁ。
キャンプできそうな場所を探し、いくつか目星をつけてから江津へと向かう。
粕淵から江津まで車で1時間ちょっとくらいだっただろうか?
途中川の見えるところでは状況を見たりしながらだったが、思ったより早く着いた。
兄嫁に連絡を取ると、なんと車で粕淵まで送ってくれるという!
兄嫁「だって三江線だと時間かかるでしょ?丁度今なら暇だし」
ありがたいことです。
兄嫁「その代わりあなたの車自由に使わせて貰うからね」
・・・・あんたもか!!!
自分の車から荷物を移し、いざ粕淵へレッツラゴー!!
 
不思議なモノである。
ほんの数時間で1往復できる「粕淵〜江津間」を川の流れに身をまかせながら3日かけて下ろうというのだから。
なんだかんだ話をしてる間に粕淵着。今夜の買い出しのためスーパーによってもらう。酒、食料など買い込みんでから野営場へ。
JR三江線の粕淵駅からほど近いところに今日の野営場は決めていた。
川面から近く、フラットな砂地の一見広場で、川へのエントリーも非常にしやすい。
荷物を下ろし早速テントを組み立てる。兄嫁は興味深そうに眺めていたが、そろそろ江津へと帰る時間だ。

兄嫁「アタシもカヌー乗りたかったなぁ」
オレ「だね。また今度乗せてあげるよ」
兄嫁「楽しみにしてるよ。」
 
車に乗り込み窓を開けて兄嫁が口を開いた。
 
兄嫁「そうだ。一週間くらい前にこの辺熊が出たらしいから気をつけてね!じゃぁね〜♪」
 
そう言い残し彼女は笑顔で走り去っていった・・・なんちゅー捨て台詞だ!!
 

(本日の野営地。何とも素敵な恵まれた場所だ)
 
若干(いや、かなり)の恐ろしさを抱きつつも、もう野営モードは止まらない。
カヤックを組み立てるのは明日の朝に回し、ビールのプルトップを引く。至福のひとときの始まりだ。
冷凍餃子を焼き、ビールを飲み、ラーメンを作り、ビールを飲み、ソーセージを茹で、バーボンを飲み・・・。
明日から自分を受け入れてくれる川へ感謝と敬意を払いながら一人野宴は続く。
とっぷりと空も暗くなり、早めにテントへ潜り込みシュラフに包まれる。
あぁ・・・いい気分だ。
もう一回明日からの川地図確認しておこうかなぁ・・・と思ったことまでは覚えている。
気が付けば、テントの中は朝日に包まれていた。
いよいよ本日、初めてのソロリバーツーリング開始だっ!!
 
簡単な朝食をとり、テントとシュラフを乾かしているウチにカヤックを組み立て始める。
このカヤックは普通に組み立てれば、結構簡単に仕上がる仕組みになっている。
取り付けるポールを間違えさえしなければ・・・ハイ、間違えました。
旅の相棒、ノーティレイ レイド2 456ツーリングがその全容を表したときには、テントとシュラフは完全に乾いていた。
 

 
テントとシュラフとその他諸々をパッキングし、カヤックを川辺へ運び、すべての荷物を積み込む。
改めてこのフネの積載量には驚かされる。
テント、シュラフ、クーラー、着替え、コロコロキャリア、カヤックのザック、遊び道具・・・結構積み込んでもまだフネには余裕があった。
自分の座るポジションを実際に座って確認した後、シート後部に置いているクーラーからビールを一本取り出す。
旅の安全祈願と成功を祈り御神酒代わりに川へ注ぐ・・・当然半分以上は自分の胃袋へ注ぐのだが。
PFD(ライフジャケット)を装着し、パドルを手に持ち、河原を大きく蹴りながらフネに乗り込む。
一瞬フネが揺れるが、そのバウ(フネの先頭側)は静かに水を切り裂きゆっくりと進んでいく。
川の流れに合わすようにパドルを回す腕も、ゆっくりと大きく回していく。
川面はただ穏やかに流れ、空はどこまでも青く晴れていた。
 

はたして今日はどこまで下るのだろうか?
そんなコトは川にでも聞いてくれ。
何にも束縛されることのない旅時間がゆっくりと流れ出した。
 
 
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