はじめての出会いは、とあるペットショップだっだ。
何気なく立ち寄ったお店で、彼はひたすら寝ていた。
からだが大きくなりすぎたきらいのある、ガラス越しのウインドウの中で・・・・
他の子犬が、愛嬌を振りまく中、かれはぴくりとも動かずに吠える事もなく寝ていた。
やがて、店員に抱きかかえられると、迷惑そうなけげんな顔で、こちらを見ていた。
手を差し伸べても、他の子犬はすぐにあまがみするのに、きょとんとして口は閉じられたままだった。
時間と共に、少しずつ慣れてはいったが、やはり子犬らしくない。
そういった印象が、ここで成長しすぎた原因なのかもしれない。
とりあえず、その日は、それで帰ったのだが…。
次の日、目覚めるとどうしてもあの犬のことが気になる。
ろくに、首を伸ばせない狭いショーウインドウの中で、
まだ見ぬ主人をひたすら寝て待つのだろうか?
窮屈さから達した結論が、寝る事だったのだろう。
とりあえず、ショップに向かう。
誰かに、買われていったのなら、それでいい。
幸か不幸か、昨日と変わらぬ彼がいた。
娘の腕に抱かれて、彼の犬生?(人生?)は、はじまるのだった。