台風情報の見方

Since: July 8, 2000
Last updated: August 24, 2000

1.台風の分類

台風及び熱帯低気圧に関する分類の方法が2000年6月に改訂されました。
今後の分類方法は以下の通りです。
 
台風・熱帯低気圧の強さの分類
階級 最大風速
熱帯低気圧 17m/s未満
台風 17〜33m/s
強い台風 33〜44m/s
非常に強い台風 44〜54m/s
猛烈な台風 54m/s以上

 
台風の大きさの分類
階級 風速15m/s以上の強風域の半径
台風 500km未満
大型の台風 500〜800km
超大型の台風 800km以上

2.台風の進路予報

現在、台風の進路予報は、左図のような円を用いた方法で表示されています。
各円の意味する内容について簡単に説明します。

左図は、13日15時の台風12号の進路予報を示しています。
はじめの位置に書かれてある円は、風速が25m/s以上の暴風域を示しています。
また、さらにその外側に風速15m/s以上の強風域が書かれることもあります。強風域しか書かれていない場合は、この台風は暴風域を伴っていないこと表しています。

つぎの、14日03時、14日15時は12時間毎の台風の予想位置を表しています。さらに、48時間後(2日後)の15日15時の予想位置も書かれtれいます。
14日03時、14日15時、15日15時の内側に書かれた点線の円は、予報円と言い、その時間に台風の中心が来る可能性のある範囲を表しています。台風の中心が予想された時刻に予報円の中に入る確率は70%です。
左図の例では、台風が予想される進路の東側を進んだ場合に、早ければ14日昼過ぎには九州西岸に上陸する可能性があることがわかります。その後台風は速度を速めて、15日15時には北日本の日本海側に進む予想となっています。
また、別の時間の予報円が近いもしくは重なっている場合は、台風の動きが遅いことを表しています。
予報円の外側の円は暴風警戒域といい、台風の中心が予報円の中に進んだ場合に暴風域に入る可能性のある範囲を表しています。
台風の中心の動きに注目しがちですが、暴風域の中では非常に強い風が吹きますので、暴風警戒域の中にある場合は注意が必要です。
ここには例はありませんが、暴風警戒域の表示がなく予報円のみの表示となっている場合は、台風が勢力を弱めてその時間には暴風域を伴わなくなる予想であることを表しています(一部のテレビ放送では、見やすさのために暴風警戒域を省略して表示していることがあるようですのでご注意ください)。しかし、台風でなくなることを表すものではありませんのでご注意下さい。

現在、台風の進路予想は72時間後(3日後)まで行なわれていますが、まだ精度が高くないため、一般に見ることができるのは、48時間後(2日後)までの場合が多いようです。

3.台風に伴う注意報・警報

台風が近づくと、大雨・洪水・強風(暴風)・高潮・波浪などに関する注意報・警報が発表されます。
現在、出されている注意報・警報については防災気象サービスのホームページでご覧になれます。
お住まいの地域に出されている注意報・警報を把握しておくことは防災上重要です。
特に、高潮や洪水の動向にはご注意ください。

また、予想される降水量・風速など注意すべき現象についても気象庁から発表されます。
この様な情報はテレビ等のメディアか、ウェザーニューズWeather Lineなど気象会社のホームページで見ることができます。

インターネット上にはレーダー図やアメダスの実況を公開しているところもあります。
常に最新の情報をもとに状況を見ていただければと思います。

4.台風の風

台風は低気圧の一種ですので、台風の周りでは反時計周りに台風に向かって吹き込んでいくような風を台風自身が持っています。
台風の進行方向に向かって右側では台風の進行方向の風となり、逆に左側では台風の進行方向の逆の風となります。

これに、台風の進行速度分の風が加わるので、台風の右側では風がさらに強化され、左側ではやや弱められることになります。

このため、台風の右側半分を危険半円、左側半分を可航半円ということがあります。
しかし、台風の持つ風自体が非常に強いので、左側が安全であるということではありません。

また、地形によっても風の吹き方は違いますので、左側に入った方が風がむしろ強くなってしまう地域もあります。
自分の住んでいる地域では台風がどのようなコースをとった場合により危険であるかをしっかり把握しておく必要があります。

5.雨台風と風台風

台風をその被害によって、「雨台風」や「風台風」と呼ぶことがあります。
台風が近づいてくると、よくこの台風はどちらになるのかと聞かれることがありますが、実際の台風はそのどちらも強いものですので、やってくる前にどちらになるのかを言い切ることは非常に難しいものです。一般に、台風が通り過ぎた後の被害によって分類する方が妥当であると思います。
台風がやってくる前に、どちらかにレッテルをはってしまうと、もう一方の対策が手薄になってしまう危険性もあります。
台風は、雨・風共に強いものであると思って対策をとってください。

6.台風の最後

台風は、最後には熱帯低気圧か温帯低気圧に変わります。
しかし、強い降水には引き続いて注意することが必要です。
また、温帯低気圧に変わったあとに、再び発達し強い風の吹く範囲が広がることもありますのでご注意下さい。
台風でなくなったからといってすぐに安心はできません。

最後に

なお、台風など大きな災害をもたらすような現象の予想は、気象予報士は行うことはできません。
混乱を防ぐために、気象庁による一元的な情報をもとに解説をおこなっています。
また、天気予報を行なうには気象予報士であっても気象庁の許可が必要ですので、私自身の予想を公開することはできませんのでご了承下さい。


このページに使用した図は、平成9年3月に気象庁が発行した冊子「台風に備えて」の中から抜粋、加工したものです。