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■俺の旅を聞け!■
B:旅自慢する人は嫌っすね。「オレはどこどこも行って、何々もして。」っての。
A:うん。旅の話聞くのは好きなんだけど、全編自分はすごいだろー、ってだけのは
楽しくない。それに、そういう人ってたいていこっちの話は聞いてくれんことが多いよ。
会話が成り立たない。
B:自分がよく知らない所について訊ねられると、
「あー、あそこね、あそこは駄目。」って。(苦笑)
C:あと旅の長短で全てを測る人も苦手だなあ。私はそんなに長旅って出来ないからさ、
国内だったらせいぜい一週間とかで。
B:そんだけ仕事さぼったら充分すよ。
C:うるさいね! で、「あなたここいつから?」「昨日着きました。」
「ふーん、私二ヶ月前。で、いつまで?」「来週には帰ります。」って答えたら、
もう実に嬉しそうに「私は寒くなるまでね。」って。
A:それ北海道の話?
C:そう。だから寒くなるまでという。その人が長く滞在しようと構わんのやけど、
優越感バリバリで言われるとちょっとカチンとくるわけよ。大人げないからさ、私も。
(追記:沖縄にもいました、このタイプ)
B:安宿に一日中ごろんごろんして何ヵ月とか何年とか経ってるんすよ。
せっかく旅しに来といて。なんかもったいなくないすか?
A:別に旅の仕方はその人のものだから、沈没してても構わないとは思うよ。
俺は写真撮りに歩きまわるのが好きだからそうするだけで。
C:その“旅は人それぞれ”って視点が欠けてる人が多いのよ。動き回る人もいれば、
じっとしてる人もいる。一年いたって、一週間いたってどっちが偉いとかって
いうのとは関係ないのに、「あ、私のほうが長くいるから勝ち」って。何よそれ、って思う。
B:結局それも自慢でしょ?とにかく自慢する奴はろくなもんじゃないってことですよ。
(断言)
A:北海道は行ったことないからよく分からんけど、アジアは多いよなあ、そういうタイプ。
C:そうなん?
A・B:多い、多い。
A:でさ、宿の「主」になってて。
B:国内でもいますけどねー、ちょっと年期の入り方が違うから。自慢度もアップ。
A:「もう○年目」とかって人が山になってるからねえ、アジア方面には。
C:「主」で宿の雰囲気が左右されるとかいうもんね。
私は幸いハズレ宿ってそんなにいったことないな。北海道での話だけど。
B:ラッキーなんじゃないですか、それ。
C:あなたらの話聞いてるとそう思う。
A:あと、ハッパと女と……みたいな生活の人もいて、俺は「主」よりあっちのが苦手。
C:後者はともかく、前者ちょっと興味ある。
B:やめたがいいっすよ! 金がかかるし!
C:そういう問題なのか。(失笑)
A:旅ずれっていうのかな、なんかすさんだムードの人はちょっと……。
もうそれって旅のやめ時なんじゃないのかなと思うね。いらん世話やけど。
C:でもさ、やめるのが怖いなあとかって思うんじゃないの?
日常にうまいこと戻れるかっていうことも含めて。
最初の北海道から帰る時思ったもん、私も。仕事もなかったしさ。
B:それは分かるんですけど、その生活を俺に自慢すんなよってことですよ。
A:自慢ギライだねえ。
C:ほとんどキーワード化してるよ。壁かなんかに書いて貼ってんじゃないの、
「自慢撲滅」って。
B:なんすか、ソレ。まあ、さっきも話に出てましたけど、会話はいいんですよ。
というか話はしたいし。でも「俺は俺は」って自慢ばっかりだと、
肝心の会話が成立しないから、それが嫌なんですよ。
もうなんか「自分が優位に立ってるぞ」って言わんばかりで。
A:なんとなくいろんなものから解放されたいから旅に出るっていうところあるやん?
でもそういう人は結局「旅」に縛られてるのかなあって。気の毒だ、むしろ。
C:会社で「課長!」「部長!」ってやってるのと変わんないよ。
その人「旅課長」なんよ。勤続年数長くなって。
B:モウ、Cさん他人事だからって。でもいいな、呼ばれてみてー、「旅課長」。自慢は嫌だけど。
A:また言ってる。
■「見てみぬフリ」って……■
A:よその国で、日本人ばっかりで固まるのもつまんないけど、
逆に日本人って分かると無視する人いるよな。あれはなんなのかな。
C:ニースでバックパック背負った日本人の男の子がいたから「こんにちはあ」って
言ったのに無視されたよ。
B:Cさんチャラチャラ買物でもしてたんじゃないんですか?
C:いや別に。サンドイッチ食べながら海で泳いでるオバさん見てた。2月だったけど。
A:へえ。寒くないのかな?
C:寒いんじゃない。私とかムートンのジャケット着てたのに。
B:あー、ソレがいけなかったんじゃないすか、「なんかゼイタクなもん着てやがる」って。
「俺は寒いのに。」って。
C:別にゼイタクじゃない。バーゲンで買ったもんだし。
その子の方が高そうなダウン着てたヨ、ノースフェイスの。
B:たぶんネパールで買ったパチもんですよ。羽がどんどん出てくるやつ。
C:見てもないくせに。失礼な男だねー。
A:羽が出てるかはともかく(微笑)、ツアーの人は避けるという気持ちは分からなくもないけど。
B:ていうか、ツアーの人が俺たちを避けますよね。きたねーからかな。
C:なんかさっきと矛盾してない? ツアーの日本人を避けるというのは……
A:いや、ツアーの人は忙しそうだから。邪魔したらいけないなって。
そうじゃなくて、バックパッカーでもね、目があったらそらす人がいるんだ。あれが不思議なの。
C:ナンパと思われたんかな?
A:しないよ。それに男同士でもそうなんだって。だからよけいなんでかなあって。
B:男同士のがヤバくないっすか? ナンパだとしたら。
A:だからナンパじゃないってー! もう。
C:さっきA君が言ってたみたいなのって、日本人同士つるむのがカッコ悪いって思ってる人なんだろうね、多分。
A:でも挨拶くらいしてもいいっちゃない、て思わん?
C:まあ減るモンでもないし。会釈するぐらいだったら別にねえ。
B:自意識過剰なんじゃないですかね。
C:沢●×太郎のつもりなんだよ、内心。いひひ。
A・B:ひでえ!『深■△急』をバカにしてるな!
C:してないしてない。だいたい今二巻までしか読んでないし。
B:語る資格なしってヤツっすね!
(追記:最後まで読みました。けど私はちょっと。この人はノンフィクションの方が面白いと思う。)
B:ナンパじゃなくて話しかけても、女の子でやたらつんつんしてるのはいますよ。
C:やなやつならともかく、フレンドリーにした方がお互い気持ちいいのにね。
A:しつこいようだけど男同士でもそうだよ。せっかく同じ国にきてるのにさ。
しらんふりすることはない。
B:「旅は道連れ世は情け」っすよ。
C:「袖摺り合うも他生の縁」てのもある。
B:いやあ、勉強になるなあ。
C:ツアーの中でもそうなんじゃない。私が行くのはホテルと朝食ついててあと自由、ってのが
多かったけど、それでも同じツアーの人に食堂とか街中で会った時くらい会釈する。
ていうか自然と笑顔も出るもんじゃない、そういう時って。
あと、日本人同士じゃないけど、店の店員とかウエイターとかに横柄な人も嫌だな。
別にへりくだらなくていいけど、にこっとして「メルシ」くらい言う方がいい気がする。
A:ツアーあんまり行ったことがないから分からないけど、いるの? そういう人。
C:いるいる。パンチのおっちゃんとかがさ、フェラガモで「ねえちゃん、靴くれ靴。」って。
B:例が極端過ぎ。
C:うん、そう思った今、自分でも。
まあ、客だあ、ってふんぞりかえる人は老若男女の問題じゃなくて、個性なんだろうけど。
A:自分の身を守るって範囲だったら仕方ないだろうけど、基本的には無視とかってよくないよな。
C:笑顔は世界の共通語、だもんねエ。
B:またキレイゴトを。でもま、その通りでしょうね。
■疑問は解消すべきか■
B:「なんでチャリで旅するの?」とかって聞かれません?
C:あー、聞かれるね。お金ないからって答えるな。
B:普通の人ならともかく、ライダーに言われるのが変な気がしてですね。
A:「きつそうなのに偉いな」ってこと?
B:まあ、そういう時もあるんすけど、なんでわざわざ大変なことすんの、
みたいな言い方されたりして。腹立ちますよね!
C:えー、旅人同士ではそれはない。
おばちゃんとかに「お母さんも心配してるでしょ。」って叱られたことはある。
A:優しいのかなあ、そのおばさん。
C:基本的にはそうじゃないの。あと「かわいそうに」って言われたこともあるよ。
やっぱりおばちゃんに。
B:Cさん走るの遅いから、なんかの罰ゲームと思ったんじゃないっすか。
C:また! あんた一言多いよいつも!
A:まあまあ。でも、そういう人ってなんでバイク乗るのって言われたらなんていうのかね。
B:「風になるんだよ。」とかいうんすよ、多分。
だいたい俺、ライダーあんまり好きじゃないんすよねッ!(唐突に)
C:ええ、なんで? いい人多いよ、食べ物くれたりとかさ。
それにそんなこと言ったら、「わざわざ自転車に乗ってる」って言われたって
怒ったらいけないんじゃない? 不公平だ。
A:……俺もライダーちょっと苦手。
C:(なんと?! 意外な展開に)ドコらへんが合わんの?
A:なんか、旅が好きとかバイクが好きとかいう以上に、
「バイクに乗ってる俺が好き」な人が多いとこ。偏見入ってるけど。
C:偏見やねーホントに。まあ、そういう人も確かにいるけど。Bくんはなんでよ。
B:あいつら俺をパシリにしやがるんすよ。
C:おもいきり個人的すぎる意見やんか。第一それってあなたの顔のせいじゃないのオ?
(Bは童顔)
B:いや、俺の友達もそうだって。いい年していじめられッ子キャラなんで、
「北海道でも走って鍛えなおしてくる」って行ったのはいいけど、絵葉書に
「そっちと何も変わりません。ライダーにパシリに使われています」って書いて送ってきた。
C:それもお友達のキャラクターのせいだって。私だってパシリにするかもしれんし。
A:こういう人がいるからお友達にはなかなか平和が訪れない(笑)。
※ライダーの方済みません。でもナルシストは多いような気がする。
■清く貧しく美しく■
A:最初の話にもつながるけど、貧乏自慢っているな。
B:そうそう。「え、いくらの宿に泊まったの? 俺なんかいくらだったよ」って。
日本円なら何円かの差なのに、もう天下を取ったかのような。
C:でもさ、貧乏ってクセになるっていうか、快感になってくるよ。
「ああ、今日は一日こんだけで済ませた!」という快感。おこずかい帳つけたりしてさ。
アジアとは価格的に桁ちがいだろうけど。
A:ほんとに金がないっていうのもあるんだけど。
でもケチりすぎて空しくなったりすることない?
B:あー、あるある。食べ物ケチって体壊しかけたりして。
C:あぶないなあ。チャリやったら死んじゃうかも。
A:宿とかもどんどん安いのを探して、「やった、こんなに安い!」って喜んだのは
いいんだけど、腰を落ち着けて冷静にまわりを見ると窓もない独房みたいな部屋で。
「ああ俺なにやってんだろ」って。だから別に安かったことだけを自慢したりはしないよ。
その宿で満足なら黙って泊まっておけばいい。
B:あくまで家に帰るまでの貧乏生活だから楽しんでるって面はありますよ。
実家についたら布団はふかふかで、オカンがご飯作って待っててくれるわけだし。
「俺の宿のが安かったよ」って勝ち誇る人も、多分日本では似たような状況でしょう。
C:たまに不便な生活することも必要というか。まあ、いつもゼイタクしてるんだなあって
振り返られるのは貴重なことかもしれないけど。
A:あと、ぼられるのも嫌だけどむりやり値切るのもなあ。ついやっちゃって自己嫌悪する。
C:値切るといえばうちの母とかすごいよ。ディスカウントプリーズってスイスのオメガの店で。
B:で、値切れました?
C:うん、大成功。しかも最初皮ベルトの見てたのに、急に
「ディスワンライク、チェーンプリーズ」てよくわからん英語で言い出して。
火事場のクソ力というか。しかも店員さんにちゃんと通じちゃって、ニコニコしながら
「Oh,chain!」って言われつつ、見事チェーンタイプのをゲット。
ある意味困った旅人ど真ん中だけど。
A:あはは。でもコミュニケーション取れてるし。
B:コミュニケーションって大事ですよ。笑顔でとかってのもそうじゃないんすか。
C:人の話を聞く、自分の話ばっかりしないってのもそうかもね。
A:じゃあ結局カンベンしてほしい旅人っていうのは、人とのコミュニケーションが
取れない人になるのか。
C:まあ、自分のことを振りかえるとあまり厳しくはいえないがあ、
最低限人を不快にさせない程度っていう範囲でね。
きっとみんな根は悪い人じゃないはずよ。表面的にはどうあれ。
A:旅好きなのは一緒なんだし。
B:同じ穴のムジナ。ま、ナンにしても、自慢はやめて欲しいっすね!
C:結局そこに帰ってくるのか。もはや原点やねえ。
★「58!」にて。AくんBくんありがとうねー。★
★ちなみにBくんはその後めでたく? 勤務先を退社しました。★
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