遺産略説(執筆:収斂さん)
別名ケルキーラ(Kerkyra)島とも呼ばれているコルフ島は、 ギリシャの島の多くがエーゲ海にあるのに対し、 イオニア海にある島の一つである。 ギリシャ西部に位置しているため気候は温暖であり、 アルバニアとの国境にも近い。 ケルキーラとは「緑の島」という意味で、 多様な生態系が見られる ギリシャでも数少ない場所である。 昔からギリシャの島々の中でも屈指の景勝地といわれてきた。 最近では釣りや海水浴のほか、 レジャー施設が整い、 観光地化が進んでいるが、 コルフの魅力はその美しい自然と、 そこに住む人々の伝統的な生活である。
街には旧市街と新市街があり、 旧市街はベネチアの植民都市だったころの影響のため、 今でもイタリア風の建造物が多く残る。 旧市街は古い城塞のそばに沿って続くが、 これはビザンチン時代にほぼ形作られたものだ。 当時は人口のほとんどが、 この城塞(The Old
Fort)の近くに住んでいたという。 また新市街は、 フランスやイギリスの侵攻の影響のため、 フレンチ・ルネッサンス様式やビクトリア期の様式が見られる。
街の象徴は The Old Fort と The New Fortress とよばれる二つの要塞である。 The Old Fort
これは、 イオニア諸島からギリシャにイギリス軍が進駐してきたときの戦いで一部破壊されたが、 大部分はビザンチン時代のまま現存している。 中でも Martinego という建造物は有名で観光客に解放されている。 要塞内部にある St.
George 教会はコルフで最も美しい教会とされており、 イギリスが建設した。 ここは夏場は夜間照明され、 観光客に人気である。
The New Fortress
これは旧港である the Old Port のそばに、 ベネチア人によって1575年に建設が開始され、 1645年になってやっと完成した城塞である。 その後イギリスがここを手に入れ、 少し改造を施した。 現在ここは海軍管轄の事務所になっているが、 観光客には公開されている。 入り口正面に巨大なベネチア・ライオンが飾られている。
16世紀の建造の美しい教会として有名なものが St. Spiridon
教会である。 これは島の守護聖人
St. Spiridon を祭る。 年に4回、 聖人の聖骸が教会から出されて通りをパレードする。 ほかにギリシャ正教(The
Greek Orthodox)関連の教会もある。 これも the Old Port
のそばにあり、 14世紀に大規模に修復された the Catholic Cathedral
である。 これは街の中心部に建っている。
ほかの有名な建造物は 17世紀に建てられた
The Town Hall である。 この建築は、 ベネチア風建築様式美が随所に見られる。 また The Liston Arcade も美しい建築である。 これは短いフランス統治下(1807-1814)の建築物である。 なお、これを造った人は、 スエズ運河の建設で有名な フェルデナンド・レセップス(Ferdinand
Lesseps)の父親である。 また聖ミカエルと聖ジョージの宮殿(the Palace of St. Michael
& St. George)と名づけられた宮殿は、 19世紀初頭に国会議事堂としてイギリスが建設した壮麗なものだ。
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