| 2008年 新登録物件等の情報
第32回世界遺産委員会(7月2〜10日、カナダ ケベック)での決定内容 ・分類のNは自然遺産、Cは文化遺産、NCは複合遺産です。 ※2008年9月6日更新。ブルガリアの「ピリン国立公園」を「登録見送り物件」としていましたが、「範囲修正物件」(登録面積の縮小)の誤りでしたので訂正いたします。また、リトアニアの「ヴィリニュス歴史地区」は登録範囲の修正が申告されていましたが、承認されたのか否かわかりませんでしたので、当ページでは触れていません |
| [1] ドレスデン問題 |
| 国名 | 遺産名 | 分類 | 概要 |
| ドイツ | ドレスデンのエルベ川流域 Dresden Elbe Valley |
C | 「ドレスデンのエルベ川流域」は2004年、世界遺産に登録された。 05年、渋滞解消のためエルベ川を渡る橋を架ける計画が出されると、世界遺産委員会は「橋梁建設による景観破壊が懸念される」として、本物件を危機遺産に指定(06年)。その後計画が取り下げられる動きもあったが、07年秋に着工した。 今回の委員会では計画をトンネル化することを求め、「橋梁建設が中止されなければ、09年の委員会で本物件の登録を抹消する」と警告した。 |
| [2] 新登録物件 ・・・・27件 |
| 国名 | 遺産名 | 分類 | 簡単な説明 |
| アイスランド | スルセイ Sturtsey |
N | 1963〜67年の海底火山の噴火で形成された面積2.7平方キロの火山島。歴史上、最も詳細に記録された海底火山の噴火の一つとして、地学的価値が大きい。また高緯度帯に出現した「不毛の土地」に、いかにして外来の動植物が定着するかを調べるうえでの実験室にもなっている。 |
| イエメン | ソコトラ群島 Socotra Archipelago |
N | イエメン本土から南に350kmの西インド洋上。東西100km、南北40kmのソコトラ島を中心とする島嶼。古くからインド洋航路の寄港地として港町が築かれてきた。諸島には固有の動植物が多く生息し、爬虫類は80%がソコトラの固有種。また、毎年のように鳥類の新種が発見されている。 |
| イスラエル | ハイファと西ガリラヤ地方にあるバハーイー教の聖地群 Baha'i Holy Places in Haifa and the Western Galilee |
C | バハーイー教は1844年にバハーウッラーが創始した一神教。故国ペルシアを追われた彼は、1868年アッコに送られ、1892年同地で没した。現在もアッコやハイファ、西ガリラヤ地方に重要な聖地がある。周囲の自然環境との調和が図られた寺院や霊廟は、美的価値すら見いだせるものとなっている。 |
| イタリア | マントゥアとサッビオネータ Mantua and Sabbioneta |
C | 北イタリア・ロンバルディア地方の古都マントゥア(マントヴァ)。15世紀、領主のゴンザガ家が名だたる芸術家を呼び寄せ、ルネサンスを代表する都市となった。とりわけ聖セバスティアーノ教会と聖アンドレア教会には革新的な設計技法が用いられ、マントゥアでも屈指の建築遺産となっている。サッビオネータはゴンザガ家の分家が住んだ郊外の小都市。16世紀、典型的なルネサンスの都市プランによって建造された。 |
| イタリア/スイス | アルブラ/ベルニナの景観にあるレーテッシュ鉄道 Rhaetian Railway in the Albula / Bernina Landscapes |
C | 高山地帯での電化鉄道・狭軌鉄道の敷設に大きな影響を与えた山岳鉄道。テュシス〜サンモリッツ間(アルブラ鉄道)は1904年開業、サンモリッツ〜ティラノ間(ベルニナ鉄道)は1910年開業。急カーブや急坂で山を越えるルートで、ヨーロッパの一般鉄道の最高地点はいまもこの線上にある。古跡が点在する周辺の山岳景観もまた、鉄道に普遍的価値を与えるものとして評価された。現在、スイスのレーテッシュ鉄道が所有し、登録地のほぼすべてがスイス領内にある。 |
| イラン | イランのアルメニア正教の修道院建築物群 The Armenian Monastic Ensembles in Iran |
C | イラン北西部、かつてキリスト教文化が根づいた地域に残る遺産群。6つの教会・修道院建築と、2つの集落が登録された。なかでもシンボル的存在となっているのが、キリスト12使徒の一人タダイが創建したといわれる聖タデウス修道院だろう。現在のイラン領内にある最初の教会で、タダイ自らもこの地に埋葬されたといわれる。文書には7世紀にはじめて登場した。14世紀に地震で倒壊し、現在の建物はその後再建されたものである。 |
| カザフスタン | サリャルカ
― 北部カザフスタンのステップと湖群 Saryarka - Steppe and Lakes of Northern Kazakhstan |
N | 草原と淡水湖、塩湖が広がる2つの自然保護区からなる遺産。絶滅の危機に瀕する動植物の生息地になっているが、多くの鳥類の飛来地としても重要。1500万羽以上の鳥を養える一大食料源のテンギス湖は、オオフラミンゴ飛来地の北限でもある。 |
| カナダ | ジョギンズの化石断崖群 The Joggins Fossil Cliffs |
N | 大西洋のファンディ湾を囲む、全長10km、高さ30mの断崖。石炭紀後期(3億2000万年前〜2億8000万年前)の植物、無脊椎動物、脊椎動物の化石が出土している。主な生物は、初期両生類のデンドレルペトン、全長2m近い節足動物のアルトロプレウラなど。生命進化の重要な1ページが刻まれていることから、「石炭紀のガラパゴス」と呼ばれ、これまで発見されている石炭紀の化石出土地のうち、最も重要かつ、最も代表的な場所とされている。 |
| カンボジア | プレア・ヴィヘアの寺 Temple of Preah Vihear |
C | アンコール王朝時代につくられた寺院建築で、アンコール・ワットと同じく須弥山をかたどったとされるが、外観から受ける印象は異なる。南北800mほどの範囲に各建築物が並ぶ。4号山門の南面にある乳海攪拌(にゅうかいかくはん:ヒンドゥー教の天地創造の神話)のレリーフが秀逸。 本物件はタイとの国境未画定地区にあることなどから、一度は登録が見送られた経緯がある(07年)。その後タイ政府は登録を支持したものの、国内の反対運動を受け08年7月1日に支持を撤回。ユネスコに「登録延期」を求める嘆願書を提出していた。 |
| キューバ | カマグエイ歴史地区 Historic Centre of Camagüey |
C | カマグエイは16世紀のキューバに建造された最初の7都市のひとつ。ラテンアメリカの多くの植民都市と異なり、細く曲がりくねった路地が大小の広場を結ぶ迷宮都市となっている。無数の路地があるうち、フンダ・デル・カトレ通りは幅2m、長さ77mで、「キューバで最も狭い道」ともいわれる。現存する建造物の多くは19世紀以降のもの。日ざしを和らげる中庭をもつ邸宅や、劇場、宗教建築などが保存されている。 |
| クロアチア | スタリ・グラド平原 The Stari Grad Plain |
C | フヴァール島のスタリ・グラド平原は、アドリア海で最大の平地にして、最も肥沃な土地。地中海で最も早い時期からブドウやオリーブを栽培する農耕文化が発達した土地の一つで、先史時代にさかのぼる遺跡も見つかっている。建築遺産では16世紀の要塞化宮殿トゥヴルダリが著名。 |
| ケニア | ミジケンダ・カヤの聖林 Sacred Mijikenda Kaya Forests |
C | 先住民ミジケンダ族の聖地「カヤ」は、ケニアのインド洋海岸地方の森林を指し、侵略者から集落を隠す役割をになってきたと言い伝えられている。ミジケンダ族は可能な限り、戦略拠点(主に丘陵地)を植林しカヤをつくってきたが、土地開発の影響で減少している。 |
| サウジアラビア 世界遺産初登録 |
アル=ヒジル考古遺跡(マダイン・サーレハ) Al-Hijr Archaeological Site (Madain Salih) |
C | アラビア半島北部の古い街道沿いにある交易拠点。アル・ヒジルの名は『クルアーン』をはじめ、数々の歴史書にも登場する。確認されている建築遺跡は、すべて前2〜後2世紀のナバテア王国時代のもの。墓地や、高さ150mの岩壁に掘られた岩窟神殿などがある。しかし出土した碑文のなかには前6世紀にさかのぼるものもあり、古代タムディク文字やリフヤン文字、そのほか多様な岩刻画などが見つかっている。 |
| サンマリノ 世界遺産初登録 |
サン・マリノ歴史地区とティターノ山 San Marino Historic Centre and Mount Titano |
C | 西暦301年に建国したサンマリノは、現存する世界最古の共和国。その首都であるサンマリノ市はティターノ山上にあるため、近代以降の急激な都市改造を免れた。中世の望楼・城壁などの要塞建築、14〜16世紀の修道院群、19世紀のネオクラシック様式のバシリカや、装飾華美な市庁舎など、各時代の建造物が残る。 |
| スイス | スイスの地殻構造の境界、サルドナ Swiss Tectonic Arena Sardona |
N | サルドナ峠があるスイス中部のグラルス・アルプスは、典型的な衝上(しょうじょう/つきあげ)断層があることで知られる地域。衝上断層とは逆断層の一種で、横から見たときの断層面の角度が45度以上90度未満のものをいう。また、ここには断層面の角度が0度の「デッケン」と呼ばれる断層も存在する。同種の断層は世界の造山帯でよく見られ、アルプスでも広く確認されているが、とりわけこの付近のものが雄大かつ明瞭で、地質学研究のフィールドとして重要なモデルになった。 |
| スロバキア | カルパティア山脈地域のスロバキア側の木造教会群 Wooden Churches of the Slovak part of Carpathian Mountain Area |
C | スロバキア側のカルパティア山脈には、16〜18世紀の歴史的な木造教会が50棟ほど残り、そのうち9カ所が世界遺産に登録された。最も多いのが木造版ギリシア正教会とでもいうべき、17〜18世紀の東方正教会。そのほか、ゴシック風のカトリック教会、「木造解体教会」と呼ばれる福音派・カルヴァン派の教会などがある。様式は地域によって異なるものの、スラブ人の建築文化の典型例と見なされている。 |
| 中 国 | 福建省の土楼 Fujian Tulou |
C | 黄河中流域に起源をもつ客家(ハッカ)人のうち、福建省の山間部に住んだ者が建てる伝統住居が、土楼である。2〜5階建てで、円形または四角形の平面をもつ、一種の大がかりな長屋だ。規模の大きなものでは500人以上が暮らすものもある。トラや外敵から身を守るための要塞としても機能した。中庭には祖先を祀る礼拝堂や家畜小屋がつくられている。 |
| 三清山国立公園 Mount Sanqingshan National Park |
N | 江西省。標高1817mの玉京峰と、玉華峰、玉虚峰の三座が屹立する。ヒマラヤ造山活動の末期に形成された特異な地形で、隆起はいまも続いている。数々の花崗岩の丘は、地形形成の優れた見本であるばかりか、美的価値をも兼ね備える。また、中国の中熱帯・亜熱帯地域で見られるすべての植生が存在するなど、生物学的にも興味深い。ちなみに三清山は道教の聖地でもあるが、中国政府は初めから自然遺産としてのみ推薦していた。 | |
| ドイツ | ベルリン風近代様式による団地群 Housing Estates in the Berlin Modern Style |
C | 健康的で人間味のある居住環境の創出は、第一次大戦後のヴァイマル共和国において一つの政治目標となり、1930年ごろにかけて計画的な宅地造成が進められた。登録対象となった6地区では、低層の集合団地や機能的な道路網、緑地を見ることができる。 |
| バヌアツ 世界遺産初登録 |
酋長ロイマタの領土 Chief Roi Mata's Domain |
C | 1600年ごろ、抗争の絶えなかったエファテ島に和平をもたらした、伝説の酋長ロイマタゆかりの史跡群。その宮殿があったとされるエファテ島北海岸のマンガーシ(15世紀にクワエ山の大噴火に見舞われながらも、3000年にわたり人類が居住した場所としても顕著)、臨終の地との言い伝えがあるレレパ島のフェレス洞窟、埋葬の地とされるレトカ島(20世紀、伝説のままに、ロイマタと陪葬者と思われる50体近い遺骨が発見された)からなる。 |
| パプアニューギニア 世界遺産初登録 |
クックの初期農業遺跡 Kuk Early Agricultural Site |
C | 6000〜10000年にわたり受け継がれている文化的景観で、湿地環境を巧みに利用した農耕地の顕著な一例。クック地方はニューギニア島最古の農耕地であると同時に、最終氷期が終わってから現在にかけて、植物の生産活動が一度も途絶えていない場所としても際立っている。 |
| フランス | ヴォーバンの作品 The work of Vauban |
C | 「ヴォーバン様式」と呼ばれる築城法を確立した建築家、ヴォーバン(1633-1707)。当時のヨーロッパに存在した星型の城郭をもとに、二重の稜堡、二重の半月堡(星型城郭の外側に独立してつくられる要塞)などを採用した。生涯で築いた要塞・城壁都市は33カ所。そのすべてがフランスの国境・沿岸地帯につくられ、他国にも大きく影響した。今回の登録対象は13カ所。 |
| ニュー・カレドニアの礁湖:サンゴ礁多様性と関連する生態系 Lagoons of New Caledonia: Reef Diversity and Associated Ecosystems |
N | ニュー・カレドニアは全長1600kmのバリアリーフ(堡礁)に囲まれ、面積2万4000平方キロもの世界最大のラグーン(礁湖)をもつ。そこに生息するのは250種の造礁サンゴと1600種以上の魚類、さらに多くの無脊椎動物たちだ。陸上の生物相も豊富で、固有性が際立つ。特に植物は8割以上が固有種。なかでもマキ科のパラシタクス・ウストゥスは、発見されている限り唯一の「寄生針葉植物」とされる。また鳥類では、飛べない鳥のカグー、原生ハト類で最大のノトゥなど、20種以上の固有種が確認されている。 | |
| マレーシア | マラッカ海峡の歴史都市群、ムラカとジョージ・タウン Melaka and George Town, historic cities of the Straits of Malacca |
C | ムラカ(マラッカ)は古くから河口の交易港として栄え、16世紀以降ポルトガルやオランダの支配を受けた。主に18世紀に建てられたキリスト教会、モスク、仏教寺院、ヒンドゥー寺院などが現存する。ムラカの北400kmにあるジョージ・タウン(ペナン)は、マラッカ海峡に浮かぶペナン島の中心都市。ここにも多宗教の寺院群があるほか、19世紀にインドのイスラム教徒が住んだ商業地区などが残る。 |
| メキシコ | サン・ミゲル保護都市とアトトニルコのジェズス・デ・ナザレノ聖堂 Protective town of San Miguel and the Sanctuary of Jesus de Nazareno de Atotonilco |
C | サン・ミゲルは16世紀に建設がはじまった町で、18世紀の都市改造により、アルマス広場に王宮などの主要施設が移された。大通りなどを敷設せずに行われた都市開発に特徴がある。ジェズス・デ・ナザレノ(ナザレのイエス)の聖堂は1746年の着工後、20年かけてつくられた複合礼拝堂。当時流行していたバロック様式によるが、スペイン領アメリカにつくられたバロック建築としてこれほど大規模なものは珍しい。 |
| オオカバマダラ生物圏保護区 Monarch Butterfly Biosphere Reserve |
N | メキシコ中央高原にある自然保護区。オオカバマダラ(Danaus plexippus)は北米大陸に分布するタテハチョウ科の一種で、渡りをするチョウとして知られる。夏、北米大陸の北部で羽化したオオカバマダラは、大陸を南下し、11月ごろにメキシコや米国カリフォルニア州に達する。そのまま越冬し、翌年3月に再び北上。出生地に戻り交尾・出産するという、特異な生態をもつ。本物件はメキシコ国内の越冬地を保護するため、1986年に設立され、2006年にはユネスコの生物圏保護区に登録された。 | |
| モーリシャス | ル・モーンの文化的景観 Le Morne Cultural Landscape |
C | モーリシャス島南西部のル・モーン半島にそびえる高さ555mの岩山、ル・モーン山は、18〜19世紀初頭に逃亡奴隷が身を潜めた場所。険しい断崖と深い森に守られ、彼らは洞窟などで集団生活を営んだ。19世紀、奴隷制の撤廃を伝える一隊がル・モーン山に入ると、制度廃止を偽りだと思った奴隷が身投げしたことでも知られている。ル・モーン山は自由を求めた奴隷の戦いと苦しみの象徴となった。 |
| [3] 拡大登録物件 ・・・・4件 |
| 国名 | 遺産名 | 分類 | 追加内容 |
| アルバニア | ベラト歴史地区とギロカストラ歴史地区
― アルバニア南部の都市群 Historic Centres of Berat and Gjirokastra - Towns of southern Albania |
C | 既登録は「ギロカストラ歴史地区」(05年)。今回、「ベラト歴史地区」を追加登録。 |
| インド | インドの山岳鉄道群 Mountain Railways of India |
C | 既登録は「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」(99年)、「ニルギリ登山鉄道」(05年)の2カ所。今回、デリー北方の「カルカ・シムラ鉄道」を追加登録。 |
| スペイン | 北部スペインの先史時代洞窟芸術 Palaeolithic Cave Art of Northern Spain |
C | 既登録は「アルタミラ洞窟」(85年)。今回、ブスティージョ洞窟、コバラナス洞窟など17カ所を追加登録。 |
| ドイツ/連合王国 | ローマ帝国の国境 Frontiers of the Roman Empire |
C | 既登録は連合王国「ハドリアヌスの長城」(87年)、ドイツ「リーメス」(05年)。今回、連合王国スコットランドにある「アントニヌスの城壁」を追加登録。 |
| なお以下の16件は登録範囲またはバッファ・ゾーンが修正された ▽リヴォフ ― 歴史地区複合体(ウクライナ)▽タリン歴史地区(旧市街)(エストニア)▽バルセロナのパラウ・デ・ラ・ムシカ・カタラナとオスピタル・デ・サン・パウ(スペイン)▽アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群(スロバキア/ハンガリー)▽ヒルデスハイムの聖マリー大聖堂と聖ミカエル教会(ドイツ)▽ケルン大聖堂(ドイツ)▽ランメルスベルク鉱山とゴスラー歴史都市(ドイツ)▽カラート・アル・バーレーン ― ディルムンの首都と古代港湾(バーレーン)▽スレバルナ自然保護区(ブルガリア)▽ピリン国立公園(ブルガリア)▽ヴィエリチカ塩坑(ポーランド)▽リスボンのジェロニモス修道院とベレンの塔(ポルトガル)▽ヴォルビリスの考古遺跡(モロッコ)▽ダラム城と大聖堂(連合王国)▽ストーンヘンジ、エーヴベリー、関連遺跡群(連合王国)▽ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大修道院、聖マーガレット教会(連合王国) |
| [4] 適用基準の変更物件 ・・・・2件 |
| 国名 | 遺産名 | 分類 | 追加内容 |
| オーストラリア | ウルル=カタ・ジュタ国立公園 Uluru-Kata Tjuta National Park |
NC | 旧基準(5)(6)(7)(9) 新基準(5)(6)(7)(8) |
| フレーザー島 Fraser Island |
N | 旧基準(7)(9) 新基準(7)(8)(9) |
| [5] 登録名の変更 ・・・・3件 |
| 国名 | 新遺産名 | 分類 | 旧遺産名 |
| スイス | スイス・アルプス・ユングフラウ=アレッチ Swiss Alps Jungfrau-Aletsch |
N | ユングフラウ=アレッチ=ビーチホルン Jungfrau-Aletsch-Bietschhorn |
| スウェーデン/フィンランド | 高地海岸/クヴァルケン群島 High Coast / Kvarken Archipelago |
N | クヴァルケン群島/高地海岸 Kvarken Archipelago / High Coast |
| 南アフリカ | イシマンガリソ湿地公園 iSimangaliso Wetland Park |
N | グレーター・セント・ルシア湿地公園 Greater St Lucia Wetland Park |
| [6] 登録見送り物件 ・・・・17件 |
| 国名 | 遺産名 | 分類 | 簡単な説明 |
| アルゼンチン | ブエノス・アイレスの文化的景観 Cultural Landscape of Buenos Aires |
C | 不登録 ラプラタ河口とパンパ(平原)に関連する文化的景観。ラプラタ河口は世界有数の広大な河口で、ブエノス・アイレスを港湾都市として発展させた。結果として、世界各地から数百万人もの移民を受け入れることが可能となり、その一方で広大なパンパの土地があったがために、碁盤目状の植民都市が果てしなく開発されたのである。ラプラタ川に沿って延び広がる都市景観は、それまでにない新しい「自然と文化の相互作用」の一例である。 |
| イスラエル | ダンの三重アーチ門 The Triple-arch Gate at Dan |
C | ICOMOSは「登録」を勧告。最終評価は不明 前7000年にさかのぼるダン遺跡で最も重要な遺構の一つが、前18世紀ごろの門である。泥レンガづくりで、両側の2つの塔を3組のアーチでつなぐ構造を採り、きわめて保存状態がよく、アーチ部が完全なかたちで残っていたのは奇跡的である。この発見は、アーチの技術が、それまで考えられていたよりはるかに古くから存在したことを明らかにした。これまでに発見された最古の“完全な”アーチである。 |
| イタリア | フレグレイ地区の地殻変動 Bradyseism in Phlegraean Area |
N | 不登録 ナポリの西15kmの海岸と、ナポリ湾の島々から構成される遺産。古代ローマ都市のバイアとガイオラを海底に沈めたことから世に名高い地殻変動で、長期にわたる沈降と隆起の歴史を追うことができる。その運動が広範囲にわたって観察できることや、地区によって周期的に運動速度が変わることなどから、世界的にも珍しい場所とされる。 |
| インド | アッサム州のブラフマプトラ川中流のマジュリ中州 River Island of Majuli in midstream of Brahmaputra River in Assam |
C | 情報照会 ブラフマプトラ川の中州マジュリ島は、面積およそ880平方キロ。流水による土砂の増減で面積は毎年変化するが、川の中州としては世界最大といわれ、多くの民族が暮らしている。この島の伝統と文化の中心的存在が「サトラ」と呼ばれる僧院。いまも多種多様な祭礼音楽や舞踊を継承し、同島最古(16世紀)のベログリのサトラ、古典文学や芸術の継承拠点となっているカマラバリ・サトラなど、22カ所が現存する。 |
| インドネシア | バリ人の宇宙観の遺産群 Sites of Balinese Cosmology |
C | 登録延期 4世紀ごろに伝わったヒンドゥー教の文化財を中心とする遺産。バリ最大の寺院群「タマン・アユン」、スバック(田地管理組織)の機能と土木技術をいまに伝える「ジャティルウィの水田」、ヒンドゥー文化の発展を物語る「パクリサン川流域の寺院群」などからなる。 |
| キルギスタン | スレイマン=トーの文化的景観(聖山) The Sulaiman-Too Cultural Landscape (Sacred Mountain) |
C | 情報照会 キルギス南部におけるイスラム教徒の主要巡礼地。標高1100〜1200mの5つの峰をもつ山からは、紀元前3000年紀にさかのぼる壁画やゾロアスター教の遺跡が見つかっている。山麓にはモスクや、ムガル帝国初代皇帝のバーブルが建てたと伝わる小屋が残る。 |
| スロバキア | 既登録「スピシュスキー・ヘラドとその関連文化財」に、スピシュの支配者パウルの作品とレヴォチャを追加 Extension of the Location of Spissky Hrad and its Associated Cultural Monuments with Levoca and the Work of Master Paul in Spis |
C | 最終評価は不明 拡大登録を推薦していた。 |
| スロバキア/ ハンガリー |
コマールノ=コマーロムのドナウ川・ヴァーフ川合流点にある防御組織 System of Fortification at the Confluence of the Rivers Danube and Vah in Komarno - Komarom |
C | 不登録 ドナウ川をはさんで向かい合うコマールノ(スロバキア)とコマーロム(ハンガリー)は、「双子の町」と呼ばれる。すでに古代ローマ時代に城が築かれた要衝の地で、15〜16世紀には、オスマン帝国に抗するヨーロッパの最前線として機能した。19世紀前半にはスロバキア側で、後半にはハンガリー側で、それぞれ要塞の修築・新造が相次ぎ、個々の要塞が円形に連なる複合要塞となった。 |
| チェコ | ルハショヴィツェ温泉
― 歴史的温泉建築群と温泉関連施設群の密集地区 Spa of Luhasovice - area with a collection of historic spa buildings and spa-related facilities |
C | 登録延期 モラヴィア東部のルハショヴィツェは、18世紀末〜19世紀初頭にかけて整備された湯治場。源泉地区の現在の町並みは1902年、健康リゾートとして建造が開始されたもの。以後30年かけて、カルパティアの伝統装飾、アールヌーヴォー、英国の新建築様式などの影響を受けた、ホテルや治療院、別荘などが次々と建てられた。チェコ政府は、世界遺産リストにない未登録分野の候補として本物件を推薦していた。 |
| 朝鮮民主主義人民共和国 | 開城(ケソン)の文化財と史跡 Historic Monuments and Sites in Kaesong |
C | 登録延期 初めて朝鮮半島を統一した高麗が首都とした町。1392年に朝鮮王朝が興り、2年後に首都が漢陽(現・ソウル)に移ったのちも、重要な行政拠点であり続けた。松岳山(ソンガクサン)から延びる城壁、面積39ヘクタールの宮殿跡、17世紀初頭に再建された儒学校の成均館(ソンギュングァン)、そして高麗時代の姿を留める観音寺(クァヌムサ)、弦化寺(アヌヮサ)などの寺院群が、長い歴史を物語る。 |
| ニカラグア | レオン大聖堂 Cathedrale de Leon |
C | 情報照会 18世紀に建造された大聖堂は、ニカラグアで最も重要とみなされる建造物。設計はグアテマラ人建築家ディエゴ・ホセ・デ・ポレスの手による。低い天井や厚い壁など、グアテマラで発展した耐震建築の特徴をそなえている。 |
| 日 本 | 平泉 ―
浄土仏教の宇宙観に関連する文化的景観 Hiraizumi - Cultural Landscape Associated with Pure Land Buddhist Cosmology |
C | 登録延期 平泉は11〜12世紀に東北地方の政治的中心地となり、京都の貴族文化を取り入れて独自に栄えた、日本の古代末期を代表する地方都市。最盛期の建造物で唯一現存する中尊寺の金色堂には、当時の工芸技術が結集されている。無量光院(現存せず)は極楽浄土を表した建築・庭園複合体だが、金鶏山を借景とするなど、浄土仏教に関連する文化的景観が見られるのも平泉の特徴。 |
| パキスタン | メヘルガルの考古遺跡、ラフマーン・デリの考古遺跡、ハラッパーの考古遺跡(既登録「モエンジョダロ」の拡大登録) The Archaeological sites of Mehrgarh, Rehman Dheri and Harappa as an extension of the Archaeological Ruins as Menjodaro |
C | 最終評価は不明 既登録「モエンジョダロの考古遺跡」に、3カ所の遺跡の追加登録を推薦していた。 |
| ブラジル | サン・クリストヴァン市街のサン・フランシスコ広場 Sao Francisco Square in the city of Sao Cristovao |
C | 登録延期 1589年に建造されたブラジルで4番目に古い植民都市で、セルジッペ州(ブラジル東部)の最初の州都が置かれた。ポルトガルの都市計画にもとづき建造され、政治・宗教拠点となった「山手」と、港や工場が整備された「下町」からなる。サン・フランシスコ広場は歴史地区の中心にあり、17世紀のバロック様式の邸宅や、ブラジルを代表する貴重な美術品を所蔵するサン・フランシスコ教会・修道院などが建つ。 |
| ボリビア | チキサカ県スクレ市のカル・オルコにある国営セメント工場株式会社(FANCESA)の採石場 Quarry of the Fabrica Nacional de Cementos S.A. (FANCESA), Cal Orck’O, Sucre, Departamento Chuqisaca |
N | 不登録 スクレ中心街から5kmのところにある、長さ1.2km、高さ120mの巨大な岩肌に、恐竜の足跡が無数に刻されている。6800万年前(白亜紀後期)の火山の大噴火によって大量の火山灰に埋もれ、足跡が鮮明に残されることとなった。これまで、300個体が踏みつけた3200点もの足跡が見つかっている。最大種のティタノサウルスの足跡は、一歩の間隔が25mにも達する。数年前よりスイスのバーゼル自然史博物館が調査を進めている。 |
| モンゴル | フヴスグル湖とその周辺 Hovsgol Lake and its Watershed |
N | 不登録 フヴスグル湖はモンゴル最大、中央アジアでも2番目に大きな淡水湖。体積は380立方キロあり、これは世界の淡水の1%以上に相当する。周囲には高山、森林、ステップなどさまざまな生物相が見られるが、湖の生物相はバイカル湖に酷似している。湖岸はツァータン族のトナカイ遊牧地でもある。 |
| ロシア | プトラナ高原 Putorana Plateau |
N | 登録延期 プトラナ高原は中央シベリア高原で最も標高の高い地域で、その面積は本州よりも広い25万平方キロ。多くの種分布の北限ないし南限となっている。世界最大のトナカイの個体群(50万頭以上)の移動ルート上に位置し、1万5000年前に主生息地から分断されたビッグホーンの亜種の生息地でもある。 |
| なお以下の5件は登録範囲またはバッファ・ゾーンの修正が見送られた ▽キエフ:聖ソフィア大聖堂と関連する修道院建築物群、キエフ=ペチェールスク・ラヴラ(ウクライナ)▽アヴィラ旧市街とムロス外の教会群(スペイン)▽麗江旧市街(中国)▽エヴォラ歴史地区(ポルトガル)▽オフリド地方の自然・文化遺産(マケドニア旧ユーゴスラビア) |
| [7] 書類不備のため審議されなかった物件 ・・・・11件 |
| 国名 | 遺産名 | 分類 | 備考 |
| インドネシア | インドネシアの海洋の巨大多様性 Marine Mega-Diversity of Indonesia |
N | |
| エジプト | ゲベル・カトラニ地区 Gebel Qatrani Area |
NC | |
| オーストリア | グラーツ市街
― 歴史地区とシュロス・エッゲンベルク The City of Graz - Historic Centre and Schloss Eggenberg |
C | 拡大登録の推薦。 |
| キューバ | サパタ湿原国立公園 Zapata's Swamp National Park |
N | |
| ケニア | ジーザス要塞 Fort Jesus |
C | |
| スウェーデン | ヘルシングランドの農場群と集落群 Farms and Villages in Halsingland |
C | |
| スリランカ | セルウィラ・マンガラ・ラジャ・マハ・ヴィハーラ Seruwila Mangala Raja Maha Vihara |
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| セルビア | サル=プラニナ山 Sar-Planina Mt. |
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| 中国 | 五台山 Mount Wutai |
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| ボスニア・ヘルツェゴビナ | ヤイツェの歴史・自然遺産 Historical and Natural ensemble of Jajce |
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| メキシコ | エル・レアル・デ・ラス・オンセ・ミル・ビルヘネス:コサラの鉱物文化的景観 El Real de las Once Mil Virgenes: a Mineral Cultural Landscape of Cosala |
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