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introduction
『月日は百代の過客にして、過ぎゆく時も又、旅人なり。船の上に生涯を浮かべ、馬の口捉えて老いを向かうる者は、日々旅にして、旅を住処(すみか)とす。』
これは、旅の途中の宿でほろ酔いの頭で友人に宛てて書いた、手紙の一部だ。
筆者は松尾芭蕉。言わずと知れた、『奥の細道』の序文だ。
芭蕉はこの言葉をイントロダクションとして、人生の一区画を旅にあて、旅をその生活の中心に置いた。
東京のしがないサラリーマンであるぼくに、そんな格好の良い言葉は 似つかわしくないかも知れないが、オートバイが風に任せて運んでくれる日本各地の風景に、そんな芭蕉の言葉が生き生きとしたリアリティーを持ってこころのなかに蘇ってくる思いがした。お世話になった人、こころに残る景色を書き残すことで、あの漂白の日々を記憶に留めたい。
すべては過ぎゆく夏の想い出として。 2000年9月3日 ちばたかし |
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