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Vanessa Paradis

 実は僕の友達にヴァネッサ・パラディにすごくよく似た女のコがいる。おでこが広くて、顔の真ん中に目や鼻や口といった各パーツがキュッと集まっていて、唇がちょっと上向き加減で、手足がスラッと長くて、たぶんヴァネッサ・パラディもビックリする程。だから、ヴァネッサ・パラディを眼にする度に、ついついその友達を思い出してしまう。困ったものだ。ええ、確かにその友達もカワイイですがね、でも、気が強いところまでそっくりで……(これ以上書けません、後が恐いので)。

M & J さてさて、本題の「本物の」ヴァネッサ・パラディだが、左の写真はデビュー・アルバムの "Marilin & John"。88年リリース。くびれた腰が妙に艶かしい、でも、その歌声はまだまだ子供の、14才の女のコのオーソドックスなポップス。

 2年後の90年にリリースされたのが、この "Variations Sur Le Meme T'aime"。1曲のカバVariationsー・ソングを除く11曲を、ゲンズブールが作詞している。そう、このアルバムはゲンズブールがアルバム単位で手掛けた最後の作品でもある。

 ラジオで「ヴァネッサに惹かれている」とゲンズブールが語ったのを聞いた彼女は、すぐにゲンズブールに作詞を依頼、自分を売り込む。すでにアイドルとしての人気を得ていたとはいえ、まだ16才、ほんの「小娘の」彼女がとった大胆な行動が、この1枚のアルバムに集約された。必用なまでに韻を踏む(これぞゲンズブール・ワーク !)"Tandem" は必聴。

 また、このアルバムに前後して、映画『白い婚礼』に初主演しヌードを披露したり、ココ・シャネルのCMに大抜擢されたりと、「ヴァネッサ・パラディ=bitch」といったイメージを確立していく。

Vanessa Paradis そして、フランスの一小悪魔が世界中の注目を集めたのが、自分の名前を冠したアルバム "Vanessa Paradis"。世界一有名なドラッグ・ジャンキー、レニー・クラヴィッツとの共作。上半身裸、黒の革のタイト・ミニという出立ちで登場する "Be My Baby" のクリップは、世界中のテレビ曲がこぞってオンエアーした。

 実はこのアルバムがリリースされた際、同時に限定ボックス・セットが発売されたのだが、僕は全く知らなかった。CDの他、ビデオカセットと、ヴァネッサ印のボールペンとシャーペンの、計4点セットのこのボックス、後に中古番屋で見かけた時には\1万の値がついていた。僕 ?、もちろん買いませんでした。だって、(当時)たかだか20歳の小娘のCDに、ボックス・セットとはいえ1万も払えないもの !

la fille sur le pont "Vanessa Paradis" の大ヒットで勢いづくのかと思いきや、彼女の音楽活動は小休止状態。現在は女優業に専念し、『エリザ』『ハーフ・ア・チャンス』『奥様は魔女』で、その小悪魔ぶりを発揮している。そんな彼女の新作が、この冬公開される "La Fille Sur Le Pont(邦題『橋の上の娘』)"。『ハーフ・〜』に引き続き、パトリス・ルコント監督作品。腋の下にナイフを突き立てられているヴァネッサの表情も刺激的。『ハーフ・〜』でアラン・ドロン、ジャン・ポール・ベルモンドの2大俳優との共演を経験したヴァネッサが、「彼女に植えつけられてきたネガティブなイメージを払拭した」とルコントが公言して憚らないこの作品で、どれだけの演技を見せてくれるのか、大いに期待したい。(この『橋の上の娘』を上映する文化村 Le Cinemaでは、前売チケットにブックレットとサウンドトラックCDをセットにした限定パッケージを販売中。)

 しかし、「小悪魔」「bitch」と騒がれた彼女も、今ではこうしてルコント作品の定番女優になるほどの大物。そして、プライベートでは1児の母(相手はジョニー・デップ)。全くもって驚きである。しかも、ヴァネッサ・パラディと僕は同い年だったりする。片やフランスを代表する大女優、片やただのフランス狂。あぁ、この差って一体……

 『橋の上の娘』(配給元CINEMA PARISIEN)公式web site
 『橋の上の娘』前売限定パッケージは文化村 Le Cinemaにて(通販有)

 

 

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