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On Connait La Chanson

 ちょうど今、第7回フランス映画祭横浜'99が開催されています。皆さん、出かけました ? そういえば、昨年はこの映画 "On Connait La Chanson"(邦題『恋するシャンソン』)も出品されていましたよね。主演のサビーヌ・アゼマはフランス代表団の団長として来日もしました。今年に入ってからビデオもリリースされましたが、もう観ましたか ?

chanson j 今作を監督しているアラン・レネといえば、アウシュビッツでのユダヤ人虐殺を描いた『夜と霧』、戦後の広島を舞台にした『二十四時間の情事』など、カッチリした作風の作品で有名ですが、この『恋するシャンソン』はうってかわって大爆笑のコメディー。

 それぞれに悩みを抱えながら生きる大人の男女7人が織りなす恋のもつれ。その絡み合った人間関係の中でそれぞれ登場人物は一生懸命に生きているのだけれど、一生懸命になればなる程どこか滑稽で情けなく見えてしまう。思い込み。勘違い。すれ違い。そんな、人間が本来もっているちょっとしたおかしさをユーモアたっぷりに描いている。

 そして、そのおかしさをさらに助長するのが、タイトルにもあるシャンソン。登場人物が台詞を突然歌にして歌いだす。しかもその歌声は登場人物のそれではなく、レコードの声。つまりシャンソンのボーカルにあわせて、俳優が口パクしている、というわけ。だから、台詞が歌になるところだけ俳優の声が全然別の人の声に代わってしまう。その代わり方も男性の声が女性歌手の声になったりと、もう何でもアリ。さらには、その時々のストーリーや場面にわざとらしいくらいマッチした、しかもフランス人なら(そして僕達日本人でさえも)誰でも知っているような有名な曲を当てはめているものだから、もうムチャムチャ面白い。シルヴィ・バルタンやフランス・ギャル、ゲンズブール、ダリダ&アラン・ドロン、エディット・ピアフなどなど、あげだしたらきりがない。ジェーン・バーキンにいたっては、自分の持ち歌 "Quoi" を口パクするという徹底振り。サウンドトラックも発売されているので、今までシャンソンに馴染みがなかった人はこのCDでフランスの定番曲を一気におさらいしてしまうのも良いかもしれない。ちなみに、原題の "On Connait La Chanson" は「みんなその歌を知っている」という意味。どれだけ有名な曲が使われているかが分かるでしょ ?

 98年のセザール賞では、作品賞を初め7部門を独占。また、ロングラン上映されアラン・レネの作品中で最大のヒットにもなったこの作品。フランスらしいエスプリの効いた笑いを堪能できること請け合いです。ぜひぜひチェックしてみてください。

 『恋するシャンソン』(配給元:comstock)のweb siteへ

 

 

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