初めてEspirituを聴いたのは、2ndシングルの "Conquistador" だったのだけど、その晩うなされてしまいました(笑)。それまでそんな経験をしたことがなかったので(その後もないですが)一発で好きになってしまった。
ラテン・ポップ系のダンスものなんですが、なんだかメロがキモチワルイんだよね。みなさんアボガドは食べますか ? アボガドってクサイですよね、それもかなり。だけど、つい食べたくなりませんか。ちょっと小洒落たところに食事に行ったりした時に、メニューに『アボガドサラダ』なんてあると、恐いもの見たさも手伝ってつい頼んでしまいませんか。Espirituもまさにそんな感じです。
Espirituは初め、Saint EtienneのレーベルHeavenlyにいたのだけれど、4枚のシングルを出したあと、それまで男女2人のユニットだったのをVanessa Quinonesのソロにして(なぜか)ToshibaEMIからアルバムをリリース。しかし、正直いってあまり良くなかった。いや、曲は悪くないですよ。日本じゃあまり馴染みのなかった例の4枚のシングルもちゃんと再録されているし、ロンドン・ヒットのTIN TIN OUT featuring Espiritu "Always" のソロ・バージョン(バカラック !)も入っている。でも、甘い、甘過ぎる。アボガドだと思って頼んだらチョコ・パフェが出てきた感じ。クレモンティーヌっぽいというかバ−シアっぽいというか。悪くはないですよ。でも、わざわざEspirituがやることじゃない。このEspirituやクレモンティーヌや、Swing Out Sisterなんかもそうだけど、どうして日本のレコード会社が絡むとこうも甘くなってしまうんだろう。ヨーロッパのきれいな女のコを見つけると、みんな『砂糖づけ』にしてしまう。他に方法がないわけじゃないだろうに。「とりあえず無難がいいって思ってるなら、ホント、間違いだよ」。
しかーし、Vanessa嬢は分かっていた。それがこの97年にリリースされた、今のところ最新アルバムの "Another Life"。レーベルも古巣のHeavenly(とはいってもHeavenly自体がBMG傘下のDeconstructionに吸収されたようですが)。ドラムンベース色が強いのは、まあ、最近のはやりでしょうけど、あの『おどろおどろしさ』も復活して、僕としては嬉しいかぎり。このジャケットにアップで写る彼女の勝ち気な眉といい、やっぱりクールなVanessa Quinonesが1番カッコイイ。 Un Cafe Cremeを読んでくれている方の中にどれくらいEspirituファンがいるのか分からないけれど、もし良かったら聴いてみてください。ただ、その夜うなされないようくれぐれも気をつけて。