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1999.7.30(Fri)

家族構成
夫 37歳    妻 37歳    長女 8歳    次女 4歳7ヶ月

登山開始まで
3:20 起床
4:00 出発
5:00 富士宮口駐車場着(朝食)(2400メートル)
5:55 登山開始

 毎日毎晩、天気予報と我が家から見える富士山とにらめっこして決行の日を決める。当初7月27日を計画していたが、4日目でやっとこの日がやってきた。今日は絶好の富士登山日よりだ。

 新五合目に着く前に夜が明けてきた。富士スカイラインの七曲がりで朝日でできた影富士が見られた。混雑を心配していた駐車場は、まだかなり空いていた。売店で各ポイントて焼印を押してもらうための金剛杖(1000円)を2本買っていざ出発。

ルートマップ

タイムテーブル

チェックポイント 到着時刻 出発時刻 徒歩時間 休憩時間
新五合目 5:00 5:55    
新六合目 6:10 6:20 15 10
六合目 6:35 6:45 15 10
新七合目 7:20 7:30 35 10
七合目 8:20 8:30 50 10
八合目 9:10 9:20 40 10
九合目 10:00 10:15 40 15
九号五勺 10:45 10:50 30
富士山頂 11:45 13:15 55 90(昼食)
富士山測候所 13:25 13:30 10
富士山頂 13:40 13:40 10
九号五勺 14:00 14:05 20
九合目 14:25 14:35 20 10
八合目 15:00 15:05 25
七合目 15:35 15:45 30 10
(途中省略)        
新五合目 17:20      

所要時間

  私たちの所要時間
(休憩込み)
ガイド等による所要時間
(休憩なし)
往路 5時間50分 5時間00分
昼食 90分+25分
(測候所往復)
 
復路 3時間40分 2時間40分
合計 11時間15分 7時間40分

往路
 朝はとても寒くて、半そでのTシャツの上にトレーナとジャンバーも着た。風がとても強くて冷たいので、耳が切れるように痛い。何か頭痛のように感じる。帽子を持ってこなかったので、長女にはバンダナを、次女にはスキー用のヤッケを着せてフードをかぶらせた。私は仕方なくタオルをかぶった。この際見栄えはどうでもよいという感じ。今度来るときは、スキー用の毛糸の帽子を持ってこよう。

 新六合、六合と気持ちよく歩く。予定より少し速いペースで、あっけなく着いた気がした。まだみんな元気いっぱいだ。山小屋で焼印(1回200円)を押してもらう。子供たちはとても喜んでいるようだ。励みになって良かった。空は快晴だが、下界は一面雲の海。白いモクモクした雲が海の方向から押し寄せて来るのだが、なぜか自分のところまでは来なくて、どこかへいってしまうように見える。

 七合目から八合目辺りは、岩の露出した山肌で登るのに骨が折れる。特に八合目周辺は、とても急な傾斜になっている。胸突八丁の始まりだ。

 八合目辺りから夫が頭痛を訴える。長女はちょっと腹痛らしく、二人で鎮痛剤を飲んだ。私は頭に巻いたタオルのおかげか、これからも頭痛にはならなかった。
(高山病のとき鎮痛剤を飲むと場合によっては命に関わることもあるそうです。たくさん水を飲む・時間を取って慣らすなど別の対策を考えた方が良いようです。)

 九合目辺りから指先がしびれて来た。両手とも小指側のしびれが強い。はじめは寒さのせいかと思ったが、夫や子供も同じ症状を訴えていたので、きっと空気が薄いせいだと思う。酸素ボンベを持ってきている人が数人いたがあれは利くのだろうか?、今度試してみたい。

心臓がドキンドキンして、口を大きく空けてハアハアして息を吸っている。少し歩くとすぐにハアハアする。こどもたち、特に長女が”息が苦しい”を連発する。20歩くらい歩いては立ち止まって深呼吸をする。頂上はもうすぐ上に見えているのに、休み休みの歩行なので、なかなか距離が縮まらずとてもじれったい。

 私はコンタクトなので、強い風と舞い上げられる砂埃で目が痛くて、下を見ながらよろよろ歩いていた。ゴークルかフードのついたサングラスが必要だ。

頂上
 やっと着いた。風がとても強い。空の上は真っ青だが下の方(五合目よりも下)は、雲があって下界は見えない。浅間大社奥宮でお参りをして、杖に御朱印を押してもらう。これで杖の完成だ(全部で2500円)。ルート名『表口富士宮』、全部の山小屋の『名前と標高』、『日付け』、『富士頂上 富士奥宮』(御朱印)で完璧な登頂記念が出来上がった。山小屋の焼き印はそれぞれ趣があって、初めての富士登山なら絶対お薦め。

 奥宮には70歳以上で登頂された方専用の記帳書もあった。けっこう沢山のお年寄りが登っているので感心した。

 それから、郵便局で富士山の挿し絵の入ったはがきを買って手紙を書いた。手がしびれていてなかなか字が書けない。記念に我が家にも一通書いた。富士山頂局の消印を押してもらえるそうだ。郵便局の中にはストーブがたかれていた。このあと持参したおにぎりの昼食をとる。

 往復して30分位の距離だというので、富士山測候所へ行くことにした。傾斜が30度位の急な坂を登っていく。距離は50mくらいだが、横風がものすごく強くて吹き飛ばされそうになり、途中からなかなか登れなくなる。端に手摺りがあったのでようやく手摺りにつかまる。長女は、その手摺りまでも歩いてこられず、途中で引き返すと言い出した。手摺りの向こうが絶壁で何も無いように見えて怖いのだ。私も手摺りを離すのが怖くて娘のところまで戻れない。手を引いてくればよかったが、自分だけで精一杯だった。結局娘はリタイヤ。夫と次女はすでにずっと上のほうへ行っていた。

 測候所には掲示板があって『本日の気温6.7度』と書いてあった。『日本最高峰富士山剣ヶ峰3776米』と書いてある碑の前で写真を撮り、せまい梯子を登って展望台へ行く。展望台は雲の上・空の上に突き出たような感じで、まるで天空の砦にいるような感じで感動。ここが日本最高地点だと、もう少し感慨に浸っていたいところだったが、地に足がついている気がせず、風の強さも相まってとても怖くて、そそくさと降りてきてしまった。

復路
 下山を始めてすぐに長女がまた腹痛を訴える。私は長女と休み休み歩く。夫と次女は既にかなり先に行っていて、夫・次女組と私・長女組に10分位の差がついてしまった。

 九合目から八合目位までは下りはとても楽に思え、手のしびれも知らないうちになくなってしまった。

 それからは、足がふらふらになってきて、コンタクトの目に風と砂埃が堪えて涙ぼろぼろ状態。タオルでほとんど顔をかくして足元だけを見て歩く。散々な状態だった。長女は元気を取り戻して、夫組3人でさっさといってしまう。また私1人取り残されてしまった。

次女の元気な歌声と、他の登山者に声をかけられている様子がはるか遠くに伺えた。沢山の人に『何歳?』とか、ご婦人たちのグループに『歩く目標にしていたのよ』とか言われたようだ。そういえば、小学生は結構登っているが、幼稚園児は一度も見かけなかった。かなりめずらしいのかも。

 富士宮口は登山道と下山道が同じなので、往路で登った階段や岩場などを降りなければならない。疲れた足にはこれがとてもつらい。7合目から下は文字通り”ふらふら”になりながら歩いた。6合目から5合目の間で、試しにちょっとだけ登ってみようという様子の観光客をたくさん見かけたが、あの人たちはきっと私の姿を見て、あんなになっちゃうんじゃやっぱり頂上に登るのはやめようと思ったに違いない。

 新五合目に到着。私はぐったりしているのに、子供たちはコインを入れると見える望遠鏡で大騒ぎしている。全く、どこからあのパワーが出てくるのか。

あとがき
 家族みんなで富士山の頂上に立てて大満足の1日だった。夫と私は今回で3回目の富士登山で、1回目(17年前に河口湖口から)は夫の頭痛で8合目でリタイヤ、2回目(13年前に河口湖口から)は成功。剣が峰の測候所は今回初めて登った。

 富士山の頂上から見る空の青さ、遮るもののない空間の広がりは、他では味わえないものだと思う。15年ぶりに登って、改めて富士山に取り憑かれてしまった気がする。まだ頂上の火口を一周するお鉢巡りはしていないので、いつか行ってみたいと思う。

 それにしても疲れた。夫婦揃って2日間筋肉痛が続いた。またしても子供たちの頑張りと元気さには感心した。根気があれば幼稚園児でも大丈夫。心配なのは、ほんとに親の方だ。