「昇段級審査を終えて」


本年度(平成15年度)最後の行事となる第41回昇段級審査・塾長賞の発表が、3月28日(日)、総本部道場において無事終了いたしました。本日は塾長に昇段級審査を終えて総評を述べていただきました。


電脳小僧 「平成2年3月に第1回昇段級審査を始めてから、第41回を数えることになりました。」

塾長 「早いものだね。まる15年か。第1回当時と言えば、長井師範代がまだ12歳だ(笑) 短かったようで長いんだね(笑) その間、累計会員数2000名弱、100名弱の黒帯を輩出し、私が指導者になって指導した延べ人数は、海外セミナーも含めると実に3万人を数えるに至る。」

電 「すごい数ですね。ところで今回より少年部の昇段審査が変更になり、7人組手が導入されました。」

塾 「より一般部に近い審査基準になったわけだが、少年部は安心してみていられるね。というのも、審査の翌日にも元気よく稽古に出てきて走り回っていたから・・・」

電 「これが一般部だと、翌日は稽古を休む人が多い(笑)。」

塾 「私でさえ打撃ファイトを終えたときは、3日間体が動かなかった事を考えると、子供達の柔軟性やスタミナといったものは、やはりすばらしいよ(笑)。」

電 「少年部というのは15年前に比べてどんな風に変わりましたか?」

塾 「彼らを取り巻く環境が大きく変わった。まず選手層の厚さ。そしてこれによって大会などでも様々なレベルの選手の数が多くなり、「試合に勝つ」「人に見られている(人に見せる)」など、具体的な目標が立てやすくなった。」

電 「なるほど。保護者の方についてはいかがですか?」

塾 「ここ2〜3年で気づいたことなんだが、少年部の審査が終わっても、そのまま残って一般部の応援をする人たちが増えてきたね。これについては、その日の家庭の予定などもあると思うし、応援しなかったからどうと言う事ではもちろんない。だが時間が許す限り、自分達の仲間を励ます、応援するといった、仲間意識みたいなものが強くなって、いい雰囲気になってきたなと。」

電 「塾内での結束がより固まってきた。」

塾 「こういうことは主宰者として微笑ましいことだね。それに、人は感動すると心が澄むからね。」

電 「今回の審査で印象的だったことを。」

塾 「一般部で印象的だったのは、森茉央さんの昇段だね。彼女は受験生(中学3年生)ということ、女子ということや年齢もあって、スタミナ(10人組手)や型試験(指定)など、かなりの難題だと思われたのですが、見事クリヤして今回黒帯を手にした。彼女のがんばりぶりには本当に感心させられたよ。その他中学生では今回3人が昇級したわけだが、彼らはあせらずに昇級して欲しいと思う。というのも1、2年生の間はまだ体が出来上がっていないので、昇段は中学を卒業した春休みとか、高校に入ってからでも十分だと思う。がんばるということと無理をすると言う事は別なので、無理をせず長い目で見て、いい選手に育っていって欲しい。少年部では、(藤本)竜典くんと(古川)亮くんが内田塾で初めて7人組手をこなして見事昇段したわけだが、これは彼らにとってとても大きな自信になったと思う。」

電 「この10人組手というのはいつから始まったんですか?」

塾 「私の記憶が確かなら、平成4年、今は見る影も無い体型?(笑)になってしまった八木指導員が昇段審査の際に受けたのが第1号だったと思う。(笑)」

電 「けっこう歴史は古いんですね。10人組み手で印象的なエピソードと言えば?」

塾 「いちばん感動した10人組手といえば、倉田氏(元師範)と古川指導員だね。彼らのは凄かった。年齢を超えた執念のようなものを強烈に感じた。自分の体に対しての、あるいは指導者としての責任と言うか、背負うものがそうさせたんだろうね。」

電 「ううむ、なるほど・・・」

塾 「あと、20人組手というのもある。」

電 「20人!20人相手に組手ですか?!人間じゃない!」

塾 「野本師範が2段の昇段審査で20人組手をやった。あのときは、当時まだ一般会員だった古川氏(現・指導員兼相談役)が、野本君をそそのかして、練習で20人組手をやったんだが、なんとそのときに野本君が肋骨を骨折してしまった。当日、試験は無理だと思われたんだが、彼はそのまま20人組手をこなし、見事2段昇段を果たしてしまった。よく折れた肋骨が肺に刺さらなかったものだと思うよ。あのころは私も若かったからね。今なら間違いなく止めているだろう。」

電 「以前から野本師範はフツーじゃないと思っていたが、やっぱりフツーじゃなかった!」

塾 「野本師範が聞いたら怒るぞ(笑)オマエにだけは言われたくないってね(笑)」

電 「ぁう・・・」

塾 「古川氏は今もそうだが、当時から人をあおるのがうまかった(笑)。彼に人をあおらせたら天下一品だね。人からあおられるのはキライらしいが(爆笑)。」

電 「古川指導員のあのキャラクターは、当時からのものなんですね(笑)」

塾 「内田塾の昇段審査というのは、おそらく日本でいちばん難しい昇段審査だと思う。内田塾の黒帯を巻くということは、どんな打撃系格闘技の攻撃にも反応できるということ。それだけで十分なプレッシャーになる。今回黒帯を手にした人は、誇りと自信をもって、人生に生かして欲しい。」

電 「私が10人組手したら、年齢の執念で黒帯ゲットできるでしょうかね・・・?」

塾 「そんな事を考える前に、まず一度でも道着のそでを通せ!!!」





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