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第二章 劇場運動の今日的課題
II.自主活動 二本の柱とは言われながらも、ほとんどすべての会員が参加する鑑賞活動に対して、自主活動の参加率はそれほど高くない。また劇場によってそのあり方はさまざまであり、ほとんど共通している鑑賞活動に対して、劇場ごとの特徴を表すものになっている。そもそも自主活動とは「地域における文化創造の実践」として位置付けられており、劇場の目指す子どものための豊かな文化環境づくりのためには欠かせないものであった。しかし実際の活動の中ではどうしても鑑賞活動が中心となりがちであり、自主活動は「やりたい人がやっている」という程度の位置づけにしかなっていない劇場もある。これは劇場運動の理念からすると、半分しか実現できていないことになるが、日常的な活発な自主活動は「現実問題として」難しいということを示している。しかし一方では非常に活発な自主活動を展開している劇場もあり、そこに集まる子どもも、観劇活動より自主活動に魅力を感じていることが多い。地域の人間関係の希薄さ、地域の教育力の低下ということが言われるようになって久しいが、劇場は自主活動のはたしてきた役割を再認識しつつ、活動の中心としてもう一度位置づけ直す必要があるのではないだろうか。 自主活動を考える上で大きな力になりうるのが「青年」である。 青年が活動、運営の中にきちんと位置づけられている劇場では、青年による子どもを対象とした自主活動が活発におこなわれているという事実は、こうした活動が現代の青年層にとっても魅力あるものであり、劇場の自主活動を支える柱になりうることを示している。実際、地域で活動している青年へのインタビューでも、「子どもが好きで楽しい」「自分の世界が広がる」「他では得られない人間関係ができる」という声を聴くことができる。逆に青年が位置づいていない劇場では、子どもが積極的に参加できる自主活動に乏しく、中学生、高校生と劇場の中で育ってゆくサイクル、地域の異年齢の子ども集団が確立されていない。時間的な余裕があり、子どもにとっても魅力のある活動を創りうる青年をいかに「活用」できるかということは、活発な自主活動を展開する上で欠かせない視点である。 |