![]() 「ねぇ、お兄さん、きゅうりの新しいところ3本ちょうだい。」「はい、きゅうりね、まいど!あっお客さん、これにんじん札だよ。」なんて光景が毎日、キャンプ場でみられる。 この月夜野キャンプ場で、子ども一人一人が、自分たちの手で、自分たちの社会を築きあげよう!そして、そこでの生活をより楽しいものにしよう! ととりくんだ今年のキャンプ。食事づくりにも夢を持たせようと、市場が、月夜野紙幣が作られた。 各部族が手にした紙幣は、厚さ5cmを超える大金。それを自由に使って、朝夕開かれる市場で買い物をし、自分たちの好きな料理をつくる。はじめは、その束になったお札をどう使おうかとまどっていた子ども達もクッキング・ブックを前に額をよせて相談し、どうにか軌道に乗り始めた。 そして二日目からは、チャーハン、ドレッシング、のりまき等、載っていないメニューも考え、作り出すまでになっていた。 また今回は、各部族が使用するまきの数も制限し、無駄に使わないようにしたが、足りなくなった部族は山にたきぎを拾いに行ったり、焚きつけに杉の葉を使ったり、工夫をこらしていた。でも中には作りたいメニューと手元に残ったお札とがあわず、にんじんのないカレーやじゃがいも少々の肉じゃがを作る部族もあったが、この月夜野紙幣と市場の効力は、思惑通り、いや想像以上にキャンプを楽しく、変化に富んだものにしてくれた。 それと、忘れてはならない三人の月夜野市場の息子たち。 広場のござの上で野菜や卵を前に、小さな声で照れくさそうに売っていた中学一年の三つの顔もだんだん堂にいって、「牛乳は能後ほど配達します。」「御用聞きに行ってきます。」 「豚肉は痛みやすいから予約制にして、必要な分だけ冷蔵庫(管理人宅)から出してこよう。」なんて言葉がとびだし、売り上げ状況や在庫の確認を自ら進んで行なうほど一人前の店員の顔になってきた。 品川に帰ってコンビニエンス・ストアーTSUKIYONOなんて店を開けても立派にやっていけるぐらいたのもしい。 朝早く起きて市場の準備をしたことも、トマトを痛めてだめにしてあやまって歩いたことも、大きな底力となっているようだ。 この三人の一生懸命な姿を見て、「来年は絶対に市場の係になりたい。なんて声が小さな子からあがっている。大成功!
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