初心者にも仕事を!
この2月から、新しい仕事にチャレンジすることになりました。
テープリライターを志している人は本当にたくさんいるのですが、
皆さんの悩みは、なかなか最初の仕事にありつけないということ。
巷の通信講座を修了したはいいけれど、さて、どうしたらいいかわからないという人がとても多いのです。
テープ起こしの専門業者はたくさんありますが、
どこも初心者は使いたがりません。
通信講座を終わっただけでは、まだまだリライターとしては「卵」の状態で
イチから仕込まねば使い物にならず、
昨今の厳しいご時世では、
やはりどうしても即戦力になるプロを求めているようです。
では、初心者はどうやって仕事を覚えていったらいいのか。
誰にでも「最初」はあったはずなのに。
そこで、テープ起こしの仕事をあえて初心者の方に、
それも、できれば一度も仕事をしたことのない方に発注して、
私が直接指導しながら完成まで導くプロジェクトを始めました。
仕事中に発生した疑問には、メールで随時答えていきます。
納品されたデータを添削し、後日、ご本人に郵送して
自分の弱点に気付いていただきます。
私をクライアントと想定し、仕様書の読み方、質問の仕方、納品、請求書の発行など、
一連の流れすべてを実習して、身につけていただきます。
そして、メンバーだけが参加できる掲示板をつくり、
その中で疑問点などをみんなで質問しあい、討論しあう研修の場を設けることにしました。
普通の会社であれば、
新入社員にいきなり実務をまかせるようなことはありません。
必ず、社内研修というものがあって、
先輩社員がみっちり仕込んでくれるものです。
在宅ワーカーには、それがないのです。
ちょっと本で独学したり、わずか数ヶ月の通信教育だけで
いきなり戦場に放り出されてしまう。
会社員や主婦の経験しかない人が何の知識も準備もせずに、自営業者になるということは、丸腰で敵地へ乗り込んでいくようなものです。
パソコン操作やテープ起こしの技術は、自分で訓練を積むしかありません。
私は、勉強の道すじを少し示すだけ。
定期的な仕事を斡旋することもできません。
私ができることといったら、仕事にめぐりあうチャンスの少ない初心者に
小さな仕事でもいいから、できるだけ場数を踏んでもらって
誰にも頼らずに、自分自身の力で仕事を獲得できるようにする。
それが、目的です。
初心者の壁を越えるためには、実力をつけていくしかないからです。
私は、この世界に入ってたかだか3〜4年。
テープ起こし業界には10年選手や20年選手も大勢いらして
私よりずっとうまく聞き取るリライターはたくさんいます。
人を指導するなんて、まだ10年早いんじゃないかと、
なかなか踏み出せずにいました。
でも、そんなときにぽんと背中を押してくれたのが
同じテープリライター仲間でもある友人の廿(にじゅう)里美さんでした。
彼女は、「テープ起こしてんやわんや」という人気メルマガの作者でもあり、
私がやりたかったテープ起こしOJTの企画を
昨年末、月刊誌という形でひと足先に実現してしまった、すごい行動力の持ち主です。
廿さんが出している「月刊 在宅入力者」は、
在宅ワーカーがお互いに課題に挑戦し、雑誌上で勉強しあう企画です。
会社員と違って、誰かがお膳立てをしてくれるのを待っていたんでは
いつまでたっても変われない。
誰もやってくれないんだったら、自分たちで切磋琢磨しあって
在宅ワーカーの底をあげていくしかないんですね。
廿さんも、テープ起こしの経験はといったら、
実は私と同じぐらいしかありません。
でも、そこでもし彼女が
「私なんてまだまだ駆け出しだから、
そんな人の起こしたものを評価するなんて、おこがましい…」
なんて謙遜していたら、
こういう企画は生まれなかったんですね。
彼女の雑誌が、どれだけ多くの在宅ワーカーの道しるべになっているか
わかりません。
私は廿さんみたいに、とてもあれだけの雑誌を
毎月発行し続ける気力も体力もありませんが、
SOHO養成パソコンスクールで1人1人とカウンセリングしたり
メーリングリストでみんなで交流しあいながら
あるいはテープ起こしOJTを通じて
自分の得たノウハウをできるだけ提供していこうと思っています。
きょう現在、5名の方に仕事を発注しています。
最初の仕事を、きょう、クライアントに納品しました。
これから、赤字原稿を皆さんに返して、どんどん質問をあげてもらって討論しようかなと思っています。
普段はすっごく優しいイメージがある私ですが、
仕事になると厳しいですよ〜。
相談メールなどは、本当に親身になってやさしく接してしまうんですが、
仕事になると人格かわります(笑)。
ビジネスマナーの欠如した方には、遠慮なくズケズケ指摘します。
普段のエッセイやメールのイメージと違ってすごく厳しいので、
びっくりするかもしれません。(^_^;)
でも、これが現場なんだ…って、やっぱり感じてほしい。
緊張感を持った仕事をしてほしいんですね。
プロとしてデビューしたら、クライアントのクレームや抗議に
直接対応しなきゃならないんです。
2001.3.5
Naturalidentity