困ったちゃんの在宅ワーカー

在宅ワーカーとSOHOワーカーの狭間で嫌な思いをしたことのある方は、
実際には恐らく大勢いらっしゃると思います。(双方、お互いに)
これから「在宅ワーカー」を目指そうと思っておられる方々には
ちょっとショッキングなことかもしれません。
けれど、これからSOHOという世界に飛び込んでいくと
厳しい言葉を浴びたり
肩身の狭い思いをすることが、もしかしたらあるかもしれません。
なければ、あなたはラッキー。
でも、もし嫌なことを言われたり聴いたりしたら、
ここを読んでください。

数は少ないとは思いますが、
中には「SOHOは歓迎するけれど、在宅ワーカーは使いたくない」という企業もあります。
恐らく、未熟な在宅ワーカーにひどい目にあわされたことがあるのでしょう。
SOHO業界の中でも、いわゆる主婦出身の在宅ワーカーには、風当たりが強いようです。
「質の悪い在宅ワーカーが市場を荒らしている」
「低価格でどんどん仕事を請ける在宅ワーカーがいるから、単価が下がる」
「我々SOHOは、在宅ワーカーと一緒には扱われたくない」
そうはっきり言い放つSOHOワーカーも多いのです。
SOHO系のサイトや掲示板にいくと、そのような会話が飛び交っているでしょう。
同じSOHOというライフスタイルを選んだ人間同士であっても
「在宅ワーカー」には厳しいSOHOの先輩が多いのは事実です。

でも、それはどういうことかというと
自分の仕事に、みんな誇りを持っているからだと思うのです。
フリーランスの技術者たちは、職人のようなもの。
自分の技術を磨き、自分の技術を誇り、自分の仕事そのものに本当に命かけているような人も多い中で
突然、
「自分は何もできません。能力も経験も、知識もありません。
こんな私にできる仕事はあるでしょうか」というようなことを投げかけられたら、
そして、その方が自分たちと同じ職域に入ろうとしていたら、どう感じるでしょう。

若いうちから必死で勉強して
先輩にくっついて技術を磨いて
想像もできないような努力の積み重ねで、やっとフリーランスとして独立したSOHOたちです。
その同じ仕事を
どこかの通信教育をたった2〜3カ月受けただけで、同じ土俵に立とうとしてくる。
「自宅にいながら楽々高収入」なんて本気で信じてやってくる在宅ワーカー。
自分たちが誇りにしているこの職業が、そんなにインスタントに誰にでもできるものだなんて言われたら、
それは腹がたつのも当たり前なのです。
そんなに甘い世界じゃないと、苦言も出るのです。

在宅ワーカーの多くは、「とにかく、パソコンを使って何か仕事ができないか」
「お金になることなら、何でもいい」と、思ったことがあるんじゃないでしょうか。
その「何でもいい仕事」として、自分の誇りにしている職域が選ばれるということは
これは職人としては許せないことなのですね。
「ぜひこの仕事をライフワークにしたい」と、飛び込んでくる人なら、
多分こんなに風当たりは強くないはずです。


在宅ワーカーと、いわゆるプロフェッショナルSOHOとでは
そもそもの出発点が違うのですから
これはどうしようもありません。

けれど、出発点は違っても、その距離を縮めることは可能です。
それは、在宅ワーカーの皆さんの努力と自己啓発にかかっています。
お見合い結婚であっても、選んだ相手に惚れ込むことです。
いつのまにか、お見合い結婚だったなんてことは、忘れてしまうぐらいに
熱烈な恋愛をすることです。


とてもあたりまえのことなのですが

社会人としての常識を守る
ミスのない、いい仕事をする
向上心を持つ

最低限度、これだけはきちんと心得ておいてください。
なーんだ、そんな簡単なこと…と思うでしょうが
これができていない、いわゆる「困ったちゃん」がとても多くて、「だから在宅ワーカーは…」と言われる所以でもあるのです。
これらは、通信教育では恐らく教えてくれない部分です。

ちょっとした言葉一つ、メール一つ、電話の応対一つにも
ビジネスの常識を踏まえた対応をする。
これだって、長年主婦業に専念していた方は、なかなか難しいものです。

それから、自営業者としての自覚を持つということ
これも、通信教育では教えないのではないかと思います。
人によりかからずに、自分の道は自分で切り開いていくのが自営業です。
そんなことを言っていたら、通信教育を受ける生徒がいなくなりますから、
多分どこも教えていないでしょう。

SOHOワーカーからの風当たりが一番強いのは
自分のことを何一つ自分でできない在宅ワーカーです。
1から10まで、次は何をしたらいいですか、これはどうやって調べたらいいですかと
何でもすぐに聞いてしまう。
自分で努力した姿勢が見られない在宅ワーカーには
「そんなことでは、自営業は無理です」と、厳しいレスがつきます。

人に聞くのが悪いのではありません。
スキルアップの手段として、通信教育を利用するのも、私はいいと思います。
要は、1軒の店を任された店主だと思ってください。
店主だって、わからないことは専門家に尋ねることもあります。
技術を磨くために、訓練を積むこともあります。

一人一人が一国一城の主としての自覚をもった行動をとるようになれば
全体の意識が上がって、在宅ワーカーの社会的評価も上がるのではと思います。

2000.12.18






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