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一日一考 第95号
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<フリーターの停滞>
前回、人件費を減らせば国際競争力が増すと書いたが、これは、今の勤務水
準を保ったまま給与だけ下げることを意味する。
働かないから給与が少ないとは意味が違う。
今の日本人の平均新卒給与が20万円くらいだとして、それを半分の10万円
にできるかどうかがポイントになる。
もちろん、今と同じくらい働いてである。
しかし、フリーターは働く時間を減らすから、給与も減るという仕組みであ
る。
フリーターの恐ろしさは、経験の蓄積ができないことである。
正社員は5年や10年スパンで仕事をし、その仕事が自分の成長につながる
なら、時間外労働もそれほどいとわない。
しかし、フリーターは時間給であるので、時間外労働は嫌がる。
無給だから。
さらに、時間給で働く人は時間を切り売りしているだけなので、どうしても
仕事を1時間単位で考えてしまい、5年どころか1年単位で仕事を考えるこ
とが習慣としてできなくなる。
だから、スキルアップに必要な経験を積むのが構造的に難しくなる。
5年単位で仕事ができなければ、当然責任もとれない。
責任がとれないから、権限もない。
そんなフリーターが増えるということは、「利益を上げる」仕事ができる人
が減ってしまうことも意味する。
先を見る力が弱い彼らは選挙にも行かないだろう。
政治も経済も同時に衰退していく社会が到来する。
それはあまりにも悲観的な考えだろうか。