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はじめに
私は高校で数学を教えています。
毎日の仕事のなかで生徒や仲間の教員が数学的な「発見」をすることが
あります。それが本当に世界で初めての結果でないこともありますが、
見つけた本人にとっては「発見」であることに違いありません。
それは大切な宝物です。 そのような取れたての宝物をみんなで持ち寄る場として、
この「取れたて通信」を開きました。数学を勉強しながらちょっと
気になったことを友達に教えてあげませんか。
友達といっしょに数学の野原に散歩に行きませんか。 1989年春、当時勤めていた盛岡一高の1年生の高田英之君が
新しい定理を見つけたと職員室に来ました。それは円に内接する5角形
についての美しい定理でした。証明できずいるうちに東京理科大の大槻
先生が証明するところとなりました。 私の授業を受けている生徒たちの中で数学が好きな生徒たちが少年少女数学愛好会のメンバーである。私が花巻北高校に転勤してからも「取れたて定理です」は発行されていますが、それとともに文化祭である「櫻雲祭」において、少年少女数学愛好会の展示ができるようになりました。その様子は2000年文化祭展示にある。 毎日「数学する」わけではないが、日々の取り組みの様子は、「取れたて日記」に綴られている。「日記」というけれども日記ではない。日記風に身の回りにある肩のこらないちょっと数学的なことを取り上げて紹介する。実際にものをつくったり、体を動かしてやってみることを通した、ヴィジュアル&楽しいものである。 「取れたての定理です」や「取れたて日記」に取り上げたもののなかから、生徒たちが数学を学習する中で発見した数学の定理や、数学的な探求の結果を集めてみたのが、「取れた定理集」である。 授業の記録や、毎日少しずつ作った取れたて日記から、一まとめにしたもの、研究会で発表してきたことなどを集めたのが「みやじの部屋」である。 このような授業や活動の主人公である生徒たちの学校での様子をうかがい知ることができるように、学年通信やその材料となった生徒たちの作文をしょうかいすのが、「学校のこと」である。
この「高田の定理」に刺激されて、同じ学校の生徒たちが自分たちも
新しい定理を作ろうと集まりました。その結果を集めた冊子は、
次の年の文化祭に発行されました。
それが「取れたての定理です」第1巻でした。1990年9月のことでした。
その数年前から、俵万智さんの「とれたての短歌です」
という歌集が評判になっていたのにあやかっての命名でした。