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 新型インフルエンザの話題でもちきりですが、ここ串間では、インフルエンザそのものが、終息したようで緊張感が薄れてきました。
 今は病気の患者さんそのものが少ない状態です。

 @感染性嘔吐下痢症A水痘B流行性耳下腺炎CRSウィルス感染症という順序で病気が流行っています。

新型インフルエンザについて

今回の新型インフルエンザについて、まだ分かっていないことも多いが、見えてきたものも多い。今分かっていることは何か、これからどうするべきなのか。押谷教授の講演から紹介しよう。

 インフルエンザの被害は、「どのくらい感染が広がりやすいか」と「どのくらい重い症状がでるか」という2つのファクターを掛け合わせて決まる。今回の新型インフルエンザは弱毒性だといわれているが、感染力は高い。また割合は低くても一定の割合で重症化する例があり、しかも重症化すると治療が非常に困難だ。

 いたずらに恐怖心をあおるのはよくないが、「軽症だからかかっても大丈夫」とみんなが油断すれば、リスクが高い人を中心に、相当数の死者が出る可能性がある。若い世代に重症化する人が多いことも、社会的にはインパクトが大きいだろう。

感染力はかなり高い

 今回の新型インフルエンザは通常のインフルエンザよりもやや潜伏期間が長く、1日から7日といわれている。また軽症で熱も出ないという人が、かなり多い。症状が出なくて入国時のチェックなどをすり抜けてしまうことが、感染を拡大させている。

 感染力を判断するのに、「Reproductive NumberRO)」という指標がある。これは1人の感染者が他の何人に感染させるのかという数値だ。もしRO2、つまり1人が2人に感染させるとすると、10回の感染サイクルで1000人以上(210乗)が感染する。これがもし1.5くらいなら、1.510乗で57人くらいだ。

 ニューヨークや関西の高校で感染が拡大した例を見ると、今回のインフルエンザはかなり速い速度で感染が広がっているようだ。10日ほど前の「サイエンス」誌にメキシコでの初期データとしてRO1.4-1.6くらいと報告されているが、これよりも高い可能性もある。これは通常のインフルエンザよりもやや高い。

 また、1人の感染者が家庭内でどのくらいの家族に感染させるかという指標では、米国でだいたい2230%になっている。季節性のインフルエンザはだいたい515%だと言われているので、これもかなり高い数値だ。

*「新型インフルエンザに関する緊急報告」−東北大学押谷仁教授による現状と課題−笹川平和財団主催(2009520日)。東北大学大学院医学系研究科 微生物分野教授 押谷仁氏

どのくらい多くの人が感染するのか

 現時点では、かなりのスピードで感染が広がっていて、ここ数週間から数カ月で世界的に感染拡大が起こるのは、避けられない状況だ。

 夏に流行する例もあるが、インフルエンザは通常は冬に流行しやすい。これから夏に向かう北半球は、今回は小規模な流行で終わる可能性はある。ただ、人口の20%とか30%という事態ではないが、小規模といっても少なくとも数十万人単位の感染者が出るだろう。もし数百万という単位で終われば、パンデミック*としては小規模と言える。

 関西では、おそらくゴールデンウィークかゴールデンウィーク明けくらいに数人が起点になって感染が拡大したと考えられる。2週間で二百数十人に広がったことになるが、軽症例が見逃されていると考えれば、現在の感染者数の実態は、おそらく1000人を超えている。

 通常のインフルエンザと同じような規模で流行が起きるとすれば、日本で500万人から1000万人が感染する。また、もし一気にパンデミックに突入すると、日本でも2000万人から3000万人が感染するというのも、考えられない話ではない。*パンデミック:感染爆発。世界的大流行のこと。

一定の割合で重症化する人がいる

 感染した人の何割かはまったく症状が出ないか、非常に軽い症状で終わってしまう。ただし、現時点ではどのくらいか正確にはわかっていないが、一定の割合で重症化する人がいる。現段階で想定されている致死率は、0.10.4%くらいで、通常の季節性インフルエンザと同じか、せいぜいやや高い程度だ。

 通常の季節性インフルエンザでは、小さな子どもがインフルエンザ脳症で亡くなる例はあるものの、重症化して死亡するのは、ほとんどが高齢者だ。ところが今回は、高齢者の重症者がほとんど報告されていない。これは過去に流行していた別のウイルスの免疫が有効で、防御効果があるのかもしれないといわれている。

 今重症化しているのは、小さな子どもと20代から50代までの成人だ。10代の感染例は多いが、今のところ重症化例は少ない。

 子どもは、たいていは基礎疾患を持った子どもで、成人も、糖尿病や心臓病の基礎疾患を持った人が多い。ぜんそくもかなり大きな危険因子といわれている。それから妊婦、特に妊娠後期の妊婦が重症化しやすい。このような人たちは、通常のインフルエンザでもハイリスクといわれている。

 これ以外に、実はもう一つ重症化しているグループがいる。若くて基礎疾患を持たない健康な人達が、割合は少ないが重症化しているのだ。どのくらいの割合かまだ正確にはわかっていないが、確かにそういう人たちがいる。

 メキシコでは、当初病院に行くのが遅れて重症化したのではといわれたが、富裕層の健康な若い人で、早くから病院で治療を受けていても、重症化して亡くなった例がある。割合は非常に低いが、医療設備の不備と関係なく、健康な若い人でも重症化する例がある。

重症化が見られる例・先天性疾患など基礎疾患を持つ子ども・糖尿病、心臓病、喘息などの疾患を持つ20代から50代の成人・妊婦、特に妊娠後期の人・基礎疾患がない健康な20代から50代の成人

重症化すると、治療は困難

 重症化の頻度は低いが、重症化した人達は、我々が恐れていたH5N1型に近い状態になる。正確な病態はまだわかっていないが、基本的にはウイルス性肺炎で、ARDS(急性呼吸窮迫症候群)という重症の肺の障害を起こす。ウイルス性肺炎は、現在日本や米国の高度な医療でも、治療が非常にむずかしい。ARDSになるとX線検査では肺が真っ白になる。肺に空気が入っていかなくなり、呼吸不全で亡くなっていく。このような状態になってから抗ウイルス薬で治療しても、救命は難しい。

 弱毒性といわれるのに、なぜこのようなことが起こるのか。若い人達はウイルスに対してほとんど免疫を持っていない。そのため、ウイルスが体内に入ったとき、呼吸器を中心として、おそらく通常のインフルエンザよりもずっと速く体内で増殖する。それをコントロールできなくなった人達が重症化していると考えれば、説明ができると考えている。

(記者による補足:通常の細菌性の肺炎であれば細菌に有効な抗生物質で治療できるが、抗ウイルス薬の開発は難しく、まだ数少ない。代表的な抗ウイルス薬のタミフルやリレンザでも、発症48時間以内に服用しないと有効ではないとされている。ウイルスが大量に増殖しウイルス性肺炎の段階まで進んでしまうと、現在の抗ウイルス薬では対応できないということだろう。)

死者が出るのは、かなり経ってから

 520日の時点で米国では10万人が感染していると推定されるが、死亡例は6人しかいない。それでは死亡率は10万分の6かというと、実はそうではない。

 ニューヨークでは感染が始まったのは420日で、最初の死者が出たのが昨日(519日)と、1カ月かかっている。米国では、今170人から180人が重症化して入院しているが、今後、この中から亡くなる人達がでてくるだろう。医療設備が整った米国ではICUで呼吸管理をするため、重症化してから亡くなるまでに2週間から3週間かかっている。

 今の日本はニューヨークと同じで、このまま数万人規模の感染に拡大すると、重症化する人が出てくるだろう。その中から死亡者が出てくるのは、1カ月くらい先になる。致死率が通常のインフルエンザと同じ0.1%だとしても、100万人の小流行で1000人が亡くなり、1000万人が感染すると1万人が亡くなることになる。

 通常の季節性インフルエンザでも1万人から3万人が亡くなることは、時々起きている。しかし、季節性インフルエンザで亡くなるのは、非常に重篤な基礎疾患を持っていたり、80代や90代の高齢の人達だ。また、大半はインフルエンザをきっかけに脳梗塞や心筋梗塞を起こして死亡するケースで、インフルエンザが直接の死因となることは少ない。

 今回のウイルスはそれとは異なり、ウイルス性の肺炎で、インフルエンザが直接の死因になる。しかも亡くなっているのは、子どもと20代から50代の成人だ。死亡数は同じでも、より若い世代が亡くなれば、社会的なインパクトが違うと考える。

医療設備が足りない!

 現在の日本が抱える医療の弱点を突かれて、被害が拡大する恐れがある。

 重症化してウイルス性肺炎を起こした人はICU(集中治療室)で人工呼吸器を使う必要がある。しかし日本では医療の効率化が進められ、ICUのベッド数や人工呼吸器の数が、非常に限られている。地域によってはICUがないところがあり、都市圏でも十分とは言えない。

 重症化しやすい人には妊婦が含まれているが、現在は産科医不足が大きな問題になっている。この中で重症化する妊婦が続出したら、どうなるか。また、妊婦が重症化して帝王切開をした場合、未熟児のためのNICU(新生児ICU)が必要だが、NICUもいまの日本では不足している。

発展途上国では、大きな被害が

 世界的には、どのような影響があるだろうか。今後、発展途上国に感染が広がると、大きな被害が起こる可能性がある。今回、高齢者は重症化しにくいが、途上国では高齢者の割合は少ない。また途上国では、大人も子どもも基礎疾患を持ちながら、コントロールされていない人達が大勢いる。医療体制が不十分で抗ウイルス剤の備蓄はなく、ワクチン生産体制もない。もし年末にかけて大きな流行が起こるとすれば、先進国ではワクチン供給が間に合うが、途上国へは行き渡らない。

 途上国へワクチンや抗ウイルス薬を提供するにしても、とても行き渡らない。WHOでは、ハイリスクの人にパンフレットを配るなどして情報提供するなど、少しでも感染を食い止める方法を考案中だ。

一人ひとりの努力で地域社会を守る

 鳥インフルエンザで心配されていたように、日本で何十万人も死ぬということは、今回のインフルエンザでは、おそらくない。ただ、どうしても一定の割合で重症化する人がいる。

 重症化しやすいハイリスクの人たちは、できるだけ感染しないように気をつけるべきだ。また、リスクが高くない人も、感染を拡大しないように、努力しよう。もし、みんなが「軽症だからかかってもかまわない」と思っていると、感染がどんどん広がってしまう。割合は少なくても分母が大きくなると、重症化する人も増えてくる。すると、その中に自分の家族や知人が含まれてくるかもしれない。感染しないように手洗いをするとか、感染したら外出しないなど、みんなで地域社会を守るために、一人ひとりが感染を拡大させない努力をすることが重要だ。


MRワクチン3期(中1)4期(高3)を受けましょう。

 昨年、今年と首都圏で麻疹が大流行したのは、記憶に新しいことと思います。
 
 先進諸外国では、麻疹はほぼ根絶されています。日本からの持込が無ければ、麻疹の流行はないと米国では言われています。麻疹はヒトからヒトにしかうつらない病気です。ワクチンで十分な免疫をつけさえすれば、根絶できます。先に述べた諸外国では、2回接種することで、麻疹を押さえ込みました。
 日本でも最近MR1期(生後1歳代)とMR2期(保育園・幼稚園の年長組さん)の2回接種がようやく始まりました。
 麻疹は1人かかると20人のヒトに感染するといわれています。そこで集団生活をする機会の多い中学・高校・大学での麻疹ワクチンを1回しか接種していなかったり、もしくは接種していないヒトを減らす為に5年間のみMR3期(中1)MR4期(高3)を行うことになりました。

 また、同じく先進諸国では殆ど見られなくなった先天性風疹症候群(目・耳・心臓に障害を持って生まれてくる)の周期的な流行があるためM(麻疹)R(風疹)の混合ワクチンが接種されています。

 このワクチンを打っていないと集団生活を送ることの出来ない時代が来ます。時期を逃すと自費で打たなければなりません。約1万円かかります。

 高いお金を払って打ったワクチンで、もし、健康被害をうけたとしても医薬品事故救済保険は、無料で打たれた定期接種ワクチン副作用の救済額とは比べ物にならないくらい低い額しか面倒をみてくれません。

 宮崎県のMR3期4期の接種率はそれぞれ47都道府県中46位、45位です。

日本脳炎のワクチンを受けましょう


 日本脳炎のワクチンは、マウスの脳組織をつかって、ウィルスを継代培養して弱毒化させたものを精製して用います。ですからマウスの脳組織の混入は理論上0にはなりません。そのためマウスの脳組織に対する抗体ができて、接種した人の脳と反応して起きてしまうADEM(急性散在性脳脊髄炎)の発生が予想されていました。理論上の確率は100万回から300万回接種に1回の割合です。
 平成16年に発症した山梨の女子中学生のADEMが、日本脳炎接種との因果関係が否定できないことから、血液製剤でAIDSの発症が予想できたのに、販売中止などの処置を採らなかった厚生労働省が裁判で敗訴していたことや、サルの腎臓のベロ細胞を使うため、ADEMの発症が予想されない新型ワクチンが、平成18年2月には認可が下りるであろうという予測のために、日本脳炎の予防接種の積極的勧奨を行わないという省令が平成17年5月に出されました。
 新しいワクチンは、局所の発赤が8%と従来の4%の2倍になったからと認可されませんでした。100万回に一人という確率は、今日本で1年間の新生児数が100万ですから、日本中の同級生に1人あるかどうかというものです。
 串間という豚の飼育頭数も多く、蚊の多い、毎年日本脳炎の注意報の出る地域で、日本脳炎にかかる確率ははるかに高いといえるでしょう。ちなみに串間市の年間新生児数は
150人ほどですから、6千年に1回の副反応の発生率です。
 ぜひ、受けたほうが良い予防接種です。

平成18年9月に熊本県で2例日本脳炎患者さんが発生しました。


平成19年3月には広島でも発生しました。秋にはお隣の鹿児島県でも発生しました。

 平成17年の通達から、各社は従来品の製造ラインを止めてしまいましたが、平成20年4月に新しいワクチンの検定が通りました。

 何とか、のだ小児科医院では、日本脳炎ワクチンの確保しました。7歳半までという法定の年限を越えないうちに、受けられる予防接種は受けておきましょう。

来月の予防接種

 今年の4月から,麻疹・風疹接種の制度が変わります。麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)を1歳以上2歳未満の1期、小学校入学前の4月1日から3月末日までの2期、中学1年生の3期、高校3年生の4期の4回接種をすることになりました。3期・4期の接種は昨年首都圏で起きた麻疹の若年者における流行を契機に5年間だけの措置です。串間でも無料で受けられます。この機会を逃すと1万円の接種費用がかかります。

 社会を病気から守るという観点から、病院や学校などで働くには予防接種を受けたという証拠がないと働けないという時代がもうすぐやってきます。

 麻疹でわが子を亡くした親が、『麻疹で死ぬなんて知らなかった。ワクチンで防げる病気でわが子を死なせるなんて』といったそうです。

 せっかくの機会です。忘れずに予防接種しましょう。


 結核を予防するためのBCG接種のやり方が、2007年の4月1日より変わっています。
 生後3ヶ月から6ヶ月未満にツベルクリン反応をすることなくBCG接種をしましょうということです。
 短い期間ですから、従来の年1〜2回の集団接種方式では、大量の未接種者が出ることが予想されます。そのため、串間市でも個別接種に移行しました。

 個別接種に移行するということは、市からのお知らせのハガキは来ません。一方、日本では何年も発生していないポリオ・ワクチンは、市からのお知らせはがきが来ます。ポリオを受けたためにBCGが受けられなくなったなどということが無いように、自分で母子手帳を見て確認することが大事です。
 小学生になっていない子どもが小児科医を受信する際には忘れずに、母子手帳を持ってきて、小児科医に接種スケジュールの問い合わせをして、予約まで済ませておくとよいでしょう。




厚生労働省のHPの記載変更

厚生労働省の日本脳炎にする記述が、変わりました。

Q日本脳炎の積極的な勧奨を差し控えた理由は?

 旧 ADEMの発生と因果係があると判断が下されたから、より慎重を期すため、積極的勧奨をおこなわないよう市町村に勧告を行ったものです。


 新 因果係は不明なものの 、ADEMを発生した事例があったことより、
   積極的勧奨を行わないよう勧告し、希望する者に対しては、接種を行って差し支えない旨の通知をしたものです。

Q今回の措置で日本脳炎が流行する事はありませんか?
 旧 国内の多くの地域では予防接種を行わなくても直ちに流行する機会が著しく減少していると考えられます。予防接種を受けるべき年齢の方が予防接種を受けなくても感染し発症する機会は きわめてまれと考えます。
 
   ただし蚊に刺されないようにという文に続きます。

 新版では、日本脳炎は地域や年齢など諸事情で感染するリスクが異なるので、
 居住する地域の特異性(養豚場など)を考慮し接種するかどうかの判断をしていただきたいと思います。
 厚生省は、(市町村に)予防接種を受ける機会を法に基づいて引き続き確保するように依頼しています。

  厚労省は、ワクチン接種の機会を法に則って、確保しています。と高らかに宣言。患者が出たのは、希望者にうたなかった市町村に責任ありということでしょうか。
 状況がこう変化しているので、このように変えていくのが現時点では妥当だろうとか、謙虚と言う言葉が役人にはないのでしょうか。こっそりと文章変えて、姑息。

以上のように、ころころ変わる厚生労働省の見識の無さに、お上の言うことだからと素直に従っていると、泣きを見るのは現場の人たち、何より地域住民・子どもたちです。

 



 

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